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こんにちは、いつもお世話になってます。

先日リトアニア人のメル友からクリスマスカードとカレンダーをもらいました。
カレンダーの後ろにprinted in Latviaと書いてあったんですね。

その時疑問に思ったのは、バルト三国はそれぞれ自国の言葉を持っていますが、どのくらい共通点があるのか?ということなんです。
スペイン語とポルトガル語位あるのか、それとも英語とフランス語のように似て非なるものか。

よろしくお願いいたします。

A 回答 (4件)

リトアニア語はインド・ヨーロッパ語族バルト語派に属します。

これに属する言語は他にラトビア語とプロシア語が
ありますが、このなかでプロシア語(ドイツの旧名称とまぎらわしいですがドイツ語とは直接関係ありません)は18世紀にもう消滅してしまい、いまちゃんと生きているのはこの二つだけです。
ところでこの二つは今はそれぞれとても違うほうに発展しました。リトアニア語はいわゆる言語の化石などいわれるほど、インド・ヨーロッパ語族の原形をよく保っており、
サンスクリット語(梵語)ともとても似ています。
そのせいで比較言語学や古代言語の研究に重視され、リトアニア人も自分の言語をとても大事にしているようです。
その代わりに文法は活用や語形変化が激しい難しいような
感じです。
これに対し、ラトビア語は周りの言語の影響を受け続け
(ゲルマン族やスラブ族の言語による)
文法もリトアニア語より単純化されるなど、歴史的な変化があったので原形とはかなり離れています。
ラトビア語の位相がリトアニア語より弱いのは他の重要な原因
があります。旧ソ連の頃、大勢のロシア人がバルト国家に
移住することになりますが、殊にラトビアにはその数が
とても多くて首都のリガすらロシア人の比率が60%を
超えています。ソ連崩壊の以来、一番早く独立を宣言したバルトの国家は公用語として自分の言語を立て直しましたがこのロシア人たちはそれに反発し、特に人口の多いラトビアの場合にはラトビア語学ばずにもロシア語で生活できるらしいです。さらにラトビアの東部にあるラトガレという地方がありますが、ここはバルト第4国ともよばれるほどラトビアとはまた違う文化や言語をもつ地方です。
ここの言語であるラトガレ語は以前はラトビア語の方言として認識されていましたが今は独立した一言語として
第三公用語にしようとする動きもあるようで(旧ソ連治下出は禁じられた)ラトビアの言語事情はかなり複雑な様相がありますね。
エストニア語はフィンーウグル族でラトビア、リトアニア語とはまったく違います。フィンランド語と似ているといわれますが、どれくらいかよく分からないのでなにか
比較資料をさがしてみました。

以下は文字化けのおそれがあるので勝手ながら符号を
全部除かせていただきました。ですから正確ではないので
この部分について理解してほしいですね。


1 straipsnis
Visi zmones gimsta laisvi ir lyguus savo orumu ir teisemis. Jiems suteiktas protas ir sazine ir jie turi elgtis vienas kito atzvilgiu kaip broliai. (リトアニア語)

1. pants
Visi cilveki piedzimst brivi un vienlidzigi sava paoeciedha un tiesibas. Vithi ir apveltiti ar sapratu un sirdsapzithu, un vithiem jaizturas citam pret citu bralibas gara. (ラトビア語)

Artikkel 1.
Kooik inimesed sunnivad vabadena ja voordsetena oma vaerikuselt ja oigustelt. Neile on antud moistus ja sudametunnistus ja nende suhtumist u ksteisesse peab kandma vendluse vaim.(エストニア語)

1. artikla.
Kaikki ihmiset syntyvat vapaina ja tasavertaisina arvoltaan ja oikeuksiltaan. Heille on annettu jarki ja omatunto, ja heidan on toimittava toisiaan kohtaan veljeyden hengessa
(フインランド語)

第1条
すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利と について平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同 胞の精神をもって行動しなければならない。 (世界人権宣言文から)


ラトガレ語は世界人権宣言文の資料がなかったので
別の資料を挙げます。
Tâvs myusu, kas esi debesis,
svchteits lai tup Tovs vords,
lai atnok Tova vaisteiba,
Tova vala lai nuteik kai debesis,
tai ari vchrs zemes.
Myusu ikdinidhku maizi dud mums dhudio
un atlaid mums myusu porodus,
kai ari mes atlaipam sovim porodnikim,
un naived myusu kardynodhona,
bet atpestej myusus nu iauna.
Amen. (ラトガレ語)

Musu Tchvs debesis!
Svchtits lai top Tavs vards.
Lai nak Tava valstiba.
Tavs prats lai notiek ka debesis, ts ari virs zemes.
Musu dienidhio maizi dod mums dhodien.
Un piedod mums musu paradus,
Ka ari mchs piedodam saviem paradniekiem.
Un neieved mus kardinadhana.
Bet atpesti mus no iauna.
Jo Tev pieder valstiba, spchks un gods mupigi.
Amen. (ラトビア語)
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この回答へのお礼

こんなにたくさん、本当にありがとうございました。
こうやって原文を見ると、違いが一目瞭然ですね。
ラトガレ語は初めて知りました。

バルト三国は奥が深い!

やはり共通する言葉は悲しいかなロシア語(もしくは英語)ということになるのでしょうか?

お礼日時:2003/12/18 09:30

関連情報補足です。


私は、1996年にバルト3国、2002年にリトアニア4泊の旅行をしてますので、
経験もまじえて書きます。

◎ロシア語や英語など
30歳以上の人は、ロシア語教育を受けてますから、異なる民族の共通語は
ロシア語でしょうね。1996年ヴィリニュスの民宿に泊まったとき、英語は
習い始めた高校生くらいの息子さんだけでした。2002年は、バスはダメで
すが、タクシーは英語を少し話します。もちろん、空港のインフォメーション
やホテルは通じます。
また、バルト3国に住むロシア人はほとんどロシア語か外国語のドイツ語しか
話せません。夜行列車で乗合せたラトビア人とはドイツ語で少し会話しました。

◎3国間の意識
3国ともに、独立を要求し実現した連帯感はあるようです。(下記ニュース)
1996年日本人はラトビア入国にはビザが必要だったのですが、1国のビザが
3国に共通だったようです。(3国ともビザ要の外国人でも)
ラトビアビザを空港で取得のとき、バルト3国でのスケジュールを申告しました。
ラトビア・リトアニア国境ではリトアニアのスタンプはなく、同盟国風です。
ただ、1996年にあったエストニア・ラトビアの国際列車は2002年にはなくなって、
バスだけになったようです。 エストニアは フィンランドとの関係に傾き、現在、
距離があるように思います。

☆ニュース - 人間の鎖
1989年8月23日、エストニアのタリンからリトアニアのヴィリニュスまでの
600kmをのべ200万人が手を結ぶ「人間の鎖」は、バルトの人々の独立への
強い意志を全世界に示した。

この回答への補足

お答えくださった皆様へ:

主婦が夕飯作りながら思いついた素朴な疑問に、真摯にお答えくださり本当にありがとうございました。
(夕飯作りながらこんなこと考える嫁ってどうなんだろうか?)

また何かの際には、どうぞよろしくお願いいたします。

補足日時:2003/12/19 05:20
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございました。

彼女は31歳なので、ロシア語も話せます。
小さい子供がいるのですが、ロシア語教育は全然考えていないそうです。
「これから大切なのは、やっぱり英語よ!!」と言ってました。

ラトビアではまだまだロシア語が必要そうですが、リトアニアに限って言えば
「外国語は、ロシア語より英語が得意」という世代がそのうち出てくるかもしれませんね。

リトアニア・ラトビアとエストニア間では温度差があるのですね。
これに関しては、今まで教えていただいたお話を鑑みれば、やむをえないというか、当然なのでしょう。

貴重な情報ありがとうございました。

お礼日時:2003/12/19 05:20

エストニア語は、フィンランド語に近いですが問題なく通じるというほど


ではないようです。エストニア人はフィンランドの放送などで慣れた人が
フィンランド語をわかるくらいでしょうか。また、逆は少ないようです。
両言語は語彙がほとんど同じで文法構造もほぼ同じです。差は、動詞の
人称語尾や名詞の格語尾が少し違います。私の感覚では、エストニア語の
動詞の活用が少し簡略化しているかなという程度です。

リトアニア語は、ヨーロッパの中で、最も古い形を残している言語の一つ
だそうです。そのため、言語の歴史の研究者に調査されるようです。
ラトビア語もバルト語派でリトアニア語に近いのですが、先住民のリーブ
語の影響を受け、その後リブォニア騎士団やハンザ同盟などによりドイツ
語の影響を受けています。私の感覚では、この二つの言語の差は、自然に
方言が別れていったスペイン語とポルトガル語よりも大きいと思います。
1200年前はほとんど同じ言葉だったんですから、英語とフランス語の差より
は小さいでしょう。(英語はもともとゲルマン系で、Norman Conquest で
ラテン系のフランス語の影響を受けた。)

せっかくですから、Lietuva と Japanija の友好のためにもリトアニア語を
少し書きます。(よろしかったら使ってください。)

Kaip sekasi ?     = How are you ?
Laimingu Kaledu !     = Merry Chrismas !
Laimingu Nauju Metu !  = Happy New Year !

この回答への補足

お答えくださったお三方、そしてここをご覧になっている方々に、もうひとつお聞きしたいことがあります。
(外国語というカテゴリーから離れてしまいますが)

「バルト三国の人たちは、自国以外の2国をどう思っているのでしょうか?」

われら極東のように複雑な感情を抱えているのか、それともロシア・ドイツなどの大国に翻弄された運命共同体なのか?それとも・・・?

よろしくお願いいたします。

補足日時:2003/12/18 09:33
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この回答へのお礼

分かりやすいお答え、ありがとうございました。
そしてリトアニア語も。感謝感激です。

陸続きで面積もそれほど大きくないですし、「バルト三国」と1くくりで言われているため、たいした違いは無いのではと思っていましたが、これほどとは。

東欧の歴史は複雑ですね。
ますます興味深々です。

お礼日時:2003/12/18 09:33

 リトアニア語とラトビア語は、どちらもインド・ヨーロッパ語族バルト語派に属します。

この二つの言語はひじょうに近い関係にあり、共通の語彙も多く文法もよく似ています。スペイン語とポルトガル語よりも近いかもしれません。
 ところが、バルト3国とはいうものの、エストニア語は全く違っています。そもそもエストニア語は、インド・ヨーロッパ語族でさえありません。同じくヨーロッパにありながらインド・ヨーロッパ語族ではないフィンランド語とエストニア語は互いに近い関係にあります。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございました。

彼女とのメール交換を始めたときにリトアニアの事は多少調べたのですが、他の2つはノーマークでした。
この際、色々調べてみようと思います。

お礼日時:2003/12/17 14:50

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