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輻射熱が電磁波として伝搬するということは知っていますが、それでは物質がどのような状態になれば輻射熱が発生するのでしょうか。
熱を加えても、ある一定の温度までは発生しないのか、あるいは常に発生しているがその割合が温度により変わるだけか、などについて教えてください。
また、輻射熱=赤外線という記述をよく見かけますが、他の波長の電磁波としても伝搬しますか?
よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

輻射熱を運搬する電磁波は絶対零度より高ければ発生しています。



温度が運搬されるように見えるのは、輻射熱をやりとりする面同士の温度差があるからです。

輻射熱でやりとりされる熱量は温度の4条に比例する為、温度差が大きいと飛躍的にやり取りされる熱量が増加します。
Q=φσ(T1^4-T2^4)
T1:高い方の面温度
T2:低い方の面温度
Q:T1の面からT2の面に受け渡される熱量

どんな電磁波でも運搬はされているのですが、電磁波が熱に変換されやすいのは可視光線から赤外線の範囲だそうです。

下記のサイトに詳しく解説されています。
左の「リストから探す」から
分野別教材>化学>伝熱コース>放射伝熱(輻射のことです)
をご覧下さい。

参考URL:http://weblearningplaza.jst.go.jp/
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すべての絶対零度以上の物質は電磁波を放出しています。


これを黒体放射といい、この原理はさまざまなところで応用されいます。
たとえば耳に当てて簡単にわかる温度計や、SARS騒動で使われている温度がわかるサーモグラフィーと呼ばれる画像でわかる温度計、そして実は白熱電球などもそのひとつです。

黒体放射は、温度が高いと放射強度の中心は赤外より短波長側にシフトしていきます。電球が可視光で光るのはそのフィラメントの温度が高いからです。
黒体放射のグラフについては、
http://www.infra.kochi-tech.ac.jp/takagi/RS_99/R …
を参照してください。

この放射スペクトルを表す式をプランクの熱放射式と言います。
実はこの式を作り上げるにはその当時は考えもつかなかった独創的なアイディアが必要で、それが「量子力学」という学問につながりました。現在のコンピュータを初めとしたエレクトロニクスは量子力学によって生まれましたので、その基本中の基本というわけです。

黒体放射について詳しい式を知りたい場合は、
http://jaguar.eng.shizuoka.ac.jp/lecture/chap/no …
をご参照ください。

なお、一般の物質の黒体放射の場合、その物質が透明な波長では黒体放射は発生しません。
つまり現実の物質では、その物質の透過スペクトルと黒体放射のスペクトルを掛け算したものが、実際に放出している電磁波スペクトルとなります。
(すべての波長で透明という物質があれば黒体放射はありませんので、熱輻射0となりますが、そんな物質は存在していません)
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