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LISPのマクロは強力と言われていますが、他の言語の言うマクロとはどう違うのでしょうか?

A 回答 (2件)

ここでいう「マクロ」は一言で言うと「プログラムを生成する機能」ですね。


例えばCのマクロを例に上げますと、
#define MAX(a, b) (a) > (b) ? (a) : (b)
というようなマクロを定義すると、後に
MAX(10, x)
と書いた際に
(10) > (x) ? (10) : (x)
というプログラムがコンパイル時に生成されます。

Cなどのマクロは、マクロ専用の文法があり、
マクロで書けるものにはある程度の制限が付きます。例えば、
「マクロの引数が定数の際に奇数か偶数かで『生成するプログラム』を変える」
などといった複雑なことはできません。

一方、Lispのマクロは、Lispそのもので書くことが可能で、
任意のプログラムをマクロとして書くことができます。
マクロの中で条件分岐やループなど、なんでも出来てしまいます。
これにより、コンパイル時にマクロの引数の型や値に応じて
生成するプログラムを変えることで最適化を行ったり、
新たな言語機能(と対応する文法)を追加するようなことが可能です。

例えば、昔のLispにはオブジェクト指向の機能がありませんでしたが、
マクロを使うことで、後からオブジェクト指向の機能を付け加えることができました。
また、Common Lispのオブジェクト指向の機能が独特で嫌いな人は、
マクロを使うことでJava風のオブジェクト指向の機能を追加するようなことも可能です。
極端な話、Lispの上で別の言語が作れてしまうわけです。

コンパイル時に任意のプログラムを実行できるという点では、
C++のテンプレートとも似ているといえますが、
C++のテンプレートはテンプレート専用の文法を用いる必要ある点がLispと異なります。
C++をそれなりに書ける人でも、テンプレートで任意のプログラムを書こうとすると、
かなりの苦労を強いられます。テンプレートの文法がC++の文法と異なるのが苦労する原因の一つです。
一方、Lispのマクロは、Lisp自身で書けるため、
Lispが書ける人なら誰にだって書けてしまうわけです。

以上がLispのマクロが強力と言われる要因(の一部)です。
実際に使われてみると色々と実感できると思いますよ。
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この回答へのお礼

とても詳しく書いていただきありがとうございました。
まさにベストアンサーだと思います。

お礼日時:2012/05/06 19:10

LISP で「マクロ」という名のつくものは複数思いつくんだけど, そのうちどれなんだろう.



「他の言語の言うマクロ」ってなんだろう. BASIC に「マクロ」は存在しなかったような記憶があるんだけど....
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