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センター試験によく出るような問題なのですが、基本的な事が理解できていないので、中々理解できません。ちょっと例題を書いてみます。


図のように(シリンダーが垂直に立てられ、シリンダー内部には突起がついており、ピストンはその突起にひっかかり、それ以上下にはいけない状態になっている)熱伝導が無視できる、シリンダーとピストンがある。シリンダーにはヒーターがついており、内部の気体を熱することが出来る。はじめにシリンダー内部の空気を大気で満たす。このとき閉じ込められた気体の体積はV1であり、絶対温度はToであった。ピストンの断面積をS、質量をM、重力加速度の大きさをg、大気圧をpとする。

(1)ヒーターの消費電力を一定にしてゆっくりと加熱していくと、時刻t1にピストンが動き始めた。そのまま加熱を続けたところ、時刻t2には、気体の体積がV2まで増加していた。t1の時の圧力をp1、t2の時の圧力をp2とすると、p1とp2の関係はどうなるか。

という問題です。答えはp1=p2なのですが、どうして一定なのでしょうか?一定ではつりあったままで動かないのではないですか?僕はいつもこのような問題を見ると、頭の中で「気体の圧力が、ピストンのMgと大気のpSに勝てば上に上がっていくんだから、この問題ではp2>p1となればいいんだ!」というように考えてしまいます。どうもここらへんの考えがしっくりこないので、是非アドバイスをお願いします!

A 回答 (8件)

 


 この問題は「加熱で体積膨張」の代わりに「底から一定流量の空気を吹き込めば」に変えても同じことで、いわゆる終速度の問題です。つまり;

(1)
ピストンが動き始めるときは;

>> 「気体圧力がピストンMgと大気圧力pSに勝てば
>>  上に上がっていくんだから、
>>  この問題ではp2>p1となればいいんだ!」

でまったく正しいのです。ニュートンの運動方程式
  M・dV/dt = F
そのままに、駆動力F=(内圧-大気圧)×面積-ピストン自重 によって、ピストンは加速されます。

(2A)
気体の体積増加速度が一定なら;
「風に吹かれて飛ぶ紙屑の終速度は風の速度と同じ」の問題と同じように、ピストンは体積増加速度にどこまでも近づきます。

<#>(2B)
しかし熱力的には;温度変化(加熱)と体積変化は線形でないので 一定の加熱でも体積増加速度は一定ではないのだけど。 設問の「ゆっくり加熱」が、終速度に達する時間余裕を与えてると解すのでしょうか?</#>

(3)
終速度の状態では;膨張する気体側から見れば自分と同じスピードで後退してる壁なので何の邪魔にもならない。のだが、もし少しでも内圧が高いと;それに応じた加速が生じるのだということを踏まえれば、最終的には 内圧=外圧 になるイメージが掴めます。


 気体の
 体積     ピストンが無い場合の
  │           / 体積増加
  │         /*
  │        / *
  │      /  *
  │     /   *ピストンがある場合の
  │   /   *        体積増加
  │  /   *
  │/ *
  ┼──────────── 時間

図で、
最初の加速の間だけ体積が小さい

そのぶん圧力が高い

ピストンに力が

ピストン加速

体積がピストン無しの曲線に近付く

圧力差が『無くなるまで続く』

それまでの間は質問者の「この問題ではp2>p1となればいいんだ!」は正しい

(以下略。要するにNo1,No2氏と同じです)


<#>
だいぶ前のことですが。ミニ4駆に熱中してる子どもと友人のモーターの話を聞いてると「スピードが速いほど電流がたくさん流れる」と思い込んでる事に気付きまして、乗っていた電車(井の頭線)の先頭車両に行って運転室のガラス越しに電流計と電圧計を見せて、高速でも速度が一定なら電流は喰わないことを実例で見せた事を思い出しました。
</#>
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No.3の者です。

持たれた疑問の意味を推察しつつ少々補います。

「例題」の表現では、t1,t2 および p1,p2 の意味が分かり難いので、この問題を離れて、「気体の圧力が、ピストンのMgと大気のpSに勝てば上に上がっていくんだ、、」のコメントに関してお話します。

確かに、止まっていたものが動き始めるためには、原因、すなわち力のアンバランスが必要です。圧力の等しい2つの気体容器を仕切っているピストンが勝手に動き出すことはありません。

それでは、ピストンの両側の圧力が異なっていたときに何が起こるかと言えば、両側の圧力が等しくなるところまでピストンが動くのです(振動はすぐに制動するとします)。片側の気体が加熱されるようなときには、このような微小プロセスが繰り返し何度も起こると考えていいでしょう。

ここで、加熱に対して圧力の均等化が追いつかないというようなことが起こらない限り、ピストンの両側の圧力が等しいままで変化が起こっていると見なしてかまわないのです。これが「準静的」と呼ばれる変化です。
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私にはこの問題、単純に#1の方の回答でいいと思うのですが。


ピストンは突起にぶつからない限りフリーな状態なのですから、常にp=p1=p2となる様にピストンは移動していくのではないでしょうか。
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再三の汚しコメントで失礼;



 読み返してみたら、運動方程式に制動項があってしかも振動解ではないと主観で決めつけてしまっている、朝ボケで失礼しました。 制動要因(摩擦などによる散逸)が無いので、平衡状態(p1=p2)を中心とする振動解です。しかも気筒の体積増加と共に気柱のバネ剛性が弱まって振動周期が伸びる。 (現実には種々の散逸で振動は減衰してp1=p2に向かいます。)

それから「ちょっと例題を書いてみます」とあるけど元はどんな課題ですか。
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(3)で重力を忘れてしまったので下図に変更;




 気体の    ピストンが無い場合の
 体積      体積増加
  │           /  /ピストンの重量に
  │         /  /*   よって体積が
  │        /  / *   減少したカーブ
  │      /  / *
  │     /  /  *
  │   /  /  *
  │  /   /  *  実際の体積増加
  │/  /*
  ┼──────────── 時間
      ↑
      持ち上がり始め
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あげられている「例題」は、やや意地悪です。



熱力学というのは、普通は、時間を変数とした運動学的な考え方をしないものです。多くの場合、状態の変化は、釣り合いを保ったまま準静的に起こると見なすか、あるいは、変化の途中を無視して考えます。

ところが、この例題では、ピストンが動き始めた時刻t1というのが出てきます。t1の正確な意味が問題になってしまうのです。力学を知っている人なら、t1は、ピストンが加速を開始した時刻と思うでしょう。このとき、ピストンには、加速度と質量の積の分の(ゼロでない)正味の力が作用していることになります。加速が終わって、等速で動くようになると、正味の力(シリンダ内の圧力による力,重力,大気圧による力 のベクトル和)がゼロになります。

さて、t2はどう考えるべきか? ピストンの運動状態が書かれていないのではっきりできませんが、常識的に考えるなら、ピストンがゆっくり等速で動いている途中なのでしょう。そうすると、このとき正味の力がゼロになっていることになります。こう考えれば、p1>p2が結論になります(問題をつくった人の意図とは違うと思いますが)。

ちょっと間接的な説明の仕方になってしまいましたので、疑問があればお伝え下さい。
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ピストンの動きを考えるからわからなくなるのです。


ピストンの質量が断面積に圧力を受けてつりあっているのですから、体積が大きかろうが小さかろうが圧力は一定なのです。
ピストンの断面積が変わらなければ釣り合いで考えた場合、圧力が変わったらどんどん動いてしまいますよね。
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体積がV1からV2になる間に、熱膨張により圧力がP1より大きくなるため、ピストンは動きます。



しかし、最終的には(大気がピストンを押す力)=(ピストン内部の気体がピストンを押す力(この時の圧力はP2))となります。

最初の状態では、(圧力P1がピストンにかかる)=(大気がピストンを押す力)であるいので、P1=P2になります。

参考になりますか?
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