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法定代理に対して、110条の基本代理権となり得るという立場では、110条は権利外観法理に基づくものではないと考えるのでしょうか?

A 回答 (1件)

いや、109、110、112条はまさに権利外観法理を具現化し、例示にすぎない条文であるといわれている。

だから、時々合体して重畳適用などわけのわからぬ類推まで認められるのである。
しかしながら、判例は、基本代理権に、法定代理が含まれるとした。法定代理は法律で決まる代理であるから、「帰責性」の要件がほとんど考えられない。ゆえに、法定代理は基本代理権たりえないというのが学説で有力である。

確かに、判例は不当のようにみえる。しかし、判例は「基本代理権」は法定代理を含むとしたうえで、、その分「正当な理由」のハードルが高いことを要求しているから、結果としては反対説と異なる結論とならない。

つまり、法定代理は本人の帰責性がほとんど考えられないから、相手の信頼は相当高度なものを要求される。おまけに、日常家事代理ならまだしも、保佐人、補助人の越権行為は、家裁に調査すれば簡単にわかることである。結局、判例の立場をとっても、法定代理の越権行為について、取引の相手方が勝つことはほとんどないということになる。
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この回答へのお礼

いつも、的確かつ明快な回答をありがとうございます。

今回の問題と関連しまして、妥当な結論について「法定代理と110条の基本代理権その2」の投稿を考えております。
その際には、もしご都合よければ、ご指導、ご教授のほどお願いいたします。

お礼日時:2012/07/11 10:04

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