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生物学、医学、生理学について詳しい方、教えてください。よろしくお願い致します。


肺水腫が起こる原因の1つに、左心系の拍出力が低下する左心不全から発症することが考えられているかと思います。
左心の血液拍出が障害される→左心房圧が上昇→肺静脈圧が上昇→肺胞毛細血管圧が上昇→血漿が肺胞内に押し出される。
というメカニズムの下、発症するようです。

ここで教えていただきたいのですが、左心の拍出力が低下することで、左心の血液拍出が障害されることはわかるのですが、それによってどうして左心房圧が上昇することがよくわかりません。左心房圧が上昇するということはどういうことなのでしょうか?同様に、肺静脈圧が上昇することや、肺胞毛細血管圧が上昇し、血漿が肺胞内に押し出されることもあまり理解できておりません。
大変、恐縮でありますが、このメカニズムに関して、教えていただけると幸いでございます。
よろしくお願い致します。

A 回答 (7件)

>「大きな分子まで通すようになる」


実際どうかは別として、浮腫はそういう意味はありませんよね。あくまでも水分量に注目した現象ですよね。サイズじゃなくて量です。同じ隙間に高い圧をかければ、多く水が流れるでしょ。

細胞を集めて作った細胞製の容器をただの容器に見立てて物理的に論じるのは短絡極まりないのですが、正常時に細胞隙間を通じて水やイオンが交通しているのならば、圧が高まった時は、その量が増えるという推定ができます。細胞間隙が緩くなればなおさらですが変わらなくてもいずれの場合も圧が高まれば血管外への流出が増えると言えます。
細胞が変形するという細胞骨格に関わるような議論は決定的な証拠無しに進めない方がいいと思うのです。


分子量1000は十分小さいと思います。血漿中のアルブミンなどタンパク質が通過できるわけではありません。
他の侵入ルートもあるのですから、細胞間隙の通路は1000ぐらいを交通禁止にしておけば十分なのです。

「分子量」
γグロブリンは50,000以上、アルブミンは66,000、インスリンは5,807です。
ヒドロコルチゾンは362。
薬物は1,000以下のものが多いでしょうが、これがアルブミンなどのタンパク質と結合すれば66,000以上の存在になります。
腎排泄の糸球体ろ過は5,000未満、胆汁排泄は500から1,500。


「ボツリヌストキシン」
分子量150,000。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%84% …
>『体内に取り込まれた毒素が神経筋接合部に到達すると、神経細胞側の細胞膜(シナプス前膜)に存在する毒素受容体タンパク質と、毒素の結合サブユニットが結合する。結合した毒素はエンドサイトーシスによって、分泌小胞様の小胞の内部に取り込まれ、神経細胞内でこの小胞の内部が酸性化すると、サブユニットが切断されて、細胞質内に活性サブユニットが遊離する。』

>『また、ボツリヌストキシンが血液脳関門を通過できないことも、作用が末梢性に限られる理由にあげられる。』


画像検索にて。
>『(b) continuous capillaries, including most tissues, such as muscle, lung, and skin;』
(「Delivery of diagnostic agents for magnetic resonance imaging」)


http://www.as.miami.edu/chemistry/2086/Chapter_2 …
>『Continuous capillaries are located in all tissues except epithelia and cartilage. Continuous capillaries permit the diffusion of water, small solutes, and lipid?soluble materials into the surrounding interstitial fluid, but prevent the loss of blood cells and plasma proteins. 』


「Cytoskeletal Dynamics and Lung Fluid Balance」
http://www.comprehensivephysiology.com/WileyCDA/ …
[images]をクリックしてfigure2,3あたり参照。


「肺の細胞のタイトジャンクションの開口時のサイズ(通過できる分子量など)を知り...」
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …

タイトジャンクションのある細胞間隙の通過自体を否定されていません。その通過量の推定は、差分を取って求める、というような感じで述べられています。
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この回答へのお礼

何度も、ご回答いただき誠にありがとうございます。

おっしゃている意味が良くわかりました。おっしゃるとおり、細胞の変形という、細胞骨格に関わる議論は決定的な証拠なしに進めることができないですね。

非常に、分かりやすい説明ありがとうございました。具体例が明解で非常にわかりやすかったです。
大変恐縮でありますが、また教えていただけると幸いであります。是非、また、ご回答いただけるとうれしいです。
今回も、どうもありがとうございました。

お礼日時:2012/07/15 13:16

質問者さんの感覚は一般的であり、私も同じ疑問を持っていました。

やはり学術的議論に際してマイクロ以下(ナノ世界)の感覚がまず足りないのだと思います。

血液脳関門の異名を持つ脳の毛細血管の細胞間隙経路が厳重なのであって、裏を返せば、毛細血管の細胞間隙は緩いのが普通という事でしょう。タイトジャンクションの有無ではなくて、留め方の違いです。シャツのボタンのようではシャツの前身ごろの左右が離れないだけです。
毛細血管の細胞間隙(タイトジャンクションの留め方で)は、分子量1000以下なら電荷など諸性質を問わずに通過可能のようです。
水チャンネルは尿細管上皮細胞の話のように細胞内外の細胞膜透過性に関係することです。
浮腫は間質スペースの水分量であり、別に血管内皮細胞自体が水を吸いすぎたのではありませんよね。


>「Note: The sensitivity of pulmonary vascular resistance to hydrostatic pressure in the circulation means that gravity can exert a major influence on lung blood flow distribution」
http://www.acbrown.com/lung/Lectures/RsCrcl/RsCr …


>「一方、細胞間、すなわちTJを横切って運ばれるルートはparacellualr pathwayと呼ばれる。 TJがバリアーのために存在するという、先の議論と一見矛盾するようであるが、実際にはTJのバリアー機能は、きわめてtightなものから、かなりleakyなものまで相当の幅があり、一般的にTJは選択的にイオンなどを通しうるバリアーであると言うことができる。  すなわちTJはparacellular channelとでも言うべき“穴”を内包すると考えられるのである1)。 物質によっては主にparacellular pathwayを通って部屋の内外で交換されることも知られており、このpathwayもtranscellualr pathwayと同様に重要であると考えられてきた。 しかし、TJの分子的基盤に関する我々の知識がきわめて未熟であったために、その解析は遅れていた2)。」
http://mail.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/~htsukita/ne …


「Translocation pathways for inhaled asbestos fibers」
http://www.ehjournal.net/content/7/1/4/


静脈は容量血管です。毛細血管は交換血管です。緩いことが必要で緩くて良いのです。
毛細血管は肺においても外部にされされていません(上皮組織ではありません)。有窓性や不連続性などという比較のせいで対照である普通の毛細血管はきっちりしているとなおさら勘違いしてしまうのでしょう。他の組織の細胞よりも毛細血管組織のタイトジャンクションは緩いのです。誇大にたとえれば、蓋はあいていなくてもホチキスで留めてある封筒でしょう(脳関門はホチキス(TJ)をぐるりっ回し打ちしながらギチギチに塞いでいるのです。脳関門においても高圧に対しては細胞膜より細胞間隙の方が先に決壊して耐えれないでしょう。)。有窓性や不連続性は更に更に巨大分子を透過させるということです。とりあえず、分子量1000ぐらいを目安にして良いんじゃないかと思います。

浅学の私見ですからあてになりませんが、たぶん、TJは細胞質側に固定されていない、浮きをつなげたみたいなもんじゃないでしょうか。流動性のある膜同士を流動面内に浮きながら引き合わせているだけですよね。加圧に対して膜の張力が許す範囲で移動可能ですよね。細胞同士を留めているのではなく、膜同士を留めて塞いでいる。それが飛び飛びであればあるほど、水の圧力が高まれば漏れるでしょうね。アメなどお菓子の外袋で口がパックできる袋がありますけどパックできているようであれに水をたくさん入れて逆さにしたら(静水圧(水圧)がかかって)水がもれてきます。
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この回答へのお礼

何度も、ご回答ありがとうございました。
回答者様の見解も書いてくださって、非常にうれしいです。また、比喩表現を駆使して、わかりやすい説明に努めてくださいましてありがとうございました。

回答者様のお考えでは、つまり、細胞膜同士の全領域がタイトジャンクションで結合しているわけではない。それゆえに、タイトジャンクションの分布が緩い部分から、圧力によって漏れ出るから、こうした現象が生じるということでしょうか?
そのタイトジャンクションの分布が弱い、無い部分が隙間となって、結果的に、分子量1000以下の分子を通過させるということなんですかね?
分子量1000以下とはいえ、結構多くの種類の分子を通過させますよね。こうした、圧力がかかる状態で、分子量1000程度が通過するのか、圧力がかからないときでも分子量1000程度のものまで通すのか、疑問に感じました。

私が考える内容としましては、分子量のめやすはよくわかりませんが、タイトジャンクションが広く、ある程度の所に分布しているため、そもそも、隙間が少ないということ、隙間があっても、タイトジャンクションが適度な間隔で存在しているため、通常の圧力がかからないときには、ほとんどの物質の透過は、この間僻から、めったに透過されない。しかし、圧力によって、隙間が、広がり、より、大きな分子まで通すようになる。その結果、血漿がしみでるぐらいの間僻が広がった結果、血漿がしみでてしまうという風に考えているのですが、私の解釈で誤っている部分はありますでしょうか?

私は、そのように解釈していたのですが、同じことでしょうか?

大変恐縮ですが、ご回答いただければ、幸いであります。

本当に、わかりやすいご回答ありがとうございました。
質問、回答のやりとりがながくなってしまって、すみません。

お礼日時:2012/07/15 02:38

>『コロイド浸透圧は思わぬところで働いている


毛細血管と組織間液の間での体液移動―スターリンの微循環-
※血圧(静水圧):動脈30 mmHg 毛細血管20 mmHg 静脈10 mmHg
※膠質浸透圧:血漿蛋白によるもの24~28 mmHg、組織間液4~8→実効20 mmHg
 血圧は血管から外へ押し出そうとする力で、コロイド浸透圧は取り込もうとする力になる。結果として、動脈では10 mmHg の圧力で血液を押しだし、静脈で10 mmHgの圧力で取り込むことになる。
これで組織に栄養を届けることができる。』
http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/~bc1/Biochem/bioch …

うっ血して静水圧(水を入れた袋に穴を開けたら水が出るようなものでしょう)が高まると、間質の水分(血管外水分)が静水圧の高い静脈に入って来にくくなる。

どこを通って出入りしているかというのはよく分かりませんが内皮細胞同士の間(細胞間隙)という事になっています(肺胞の毛細血管は有窓性毛細血管ではありません)。

(肺胞の組織像)
http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~kaibo/soshiki/res …

「呼吸組織2 肺の微細構造と機能」(岡田さん。東邦大学医学部)
http://www.lab.toho-u.ac.jp/med/physi1/respi/res …

左心不全が肺うっ血なら、右心不全は肝うっ血です。
延命治療が発達した現在、浮腫は他人事とも言えないので元気なうちに学んでいきましょう。
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この回答へのお礼

ご回答、いただきありがとうございまいした。

肺胞の有窓性毛細血管ではないにもかかわらず、血漿がしみでるということは、肺胞の毛細血管のジャンクションが圧力に負けてゆるくなり、その緩くなった隙間を介して、漏れ出るんでしょうか?
私は、そういうことなのかなあと感じました。

ご丁寧に沢山の情報も掲載いただきありがとうございました。
また、是非ともよろしくお願い致します。

お礼日時:2012/07/12 16:24

No.2,3です。



下記のページを見てみてはいかがでしょうか?

http://books.google.co.jp/books?id=LaD09AwRttoC& …

p.134
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この回答へのお礼

何度も、ご回答いただきましてありがとうございます。

圧力に応じて、血漿は、静脈と、肺内を移動するということがよくわかりました。

また、ご回答いただけると幸いであります。

お礼日時:2012/07/12 16:15

私は専門家ではないので詳しくは知りませんが、Wikipediaの「肺水腫」には、肺胞に小さな穴が空いていて、通常は出ていく量と戻る量が釣り合っていると書いてありました。


圧が上がると染み出る量が多くなって肺水腫になるのでは。
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この回答へのお礼

2回とも、ご回答いただきましてありがとうございました。

詳細は、わかりませんでしたが、非常に嬉しく思います。ありがとうございました。

お礼日時:2012/07/11 16:32

生物学とか医学に詳しいと聞かれれば『?』ですが、ちょっと考えてみました。



右心が正常、左心が拍出力を失った場合、左心から拍出される血液は右心室から血液が拍出されたあとの右房の拡張期に下がった圧に引き込まれる形になります。左心室からは血液が流れていきますが、拡張期に十分左房から血液が引き込めないため、右心→肺→左房の血液を押し出す圧が僧坊弁が開く圧程度まで上がると考えられます。(僧坊弁は普段は左心の拡張によって開くため)
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この回答へのお礼

ご回答してくださいまして誠にありがとうございます。

非常に分かりやすく教えていただきありがとうございました。

ただ、1つ疑問が残っているのですが、
肺胞毛細血管圧が上昇すると、血漿が肺胞内にしみ出るというのはどういう仕組みなのでしょうか?
毛細血管の外に血漿は普段は圧力が高くなるとしみでるものなのでしょうか?
それとも、毛細血管を構成する細胞のチャネルが壊れて、透過してしまったり、毛細血管を構成する細胞膜が破れてしまう減少故なのでなのでしょうか?


大変、恐縮ですが、ご存知でしたら教えて下さい。よろしくお願い致します。

お礼日時:2012/07/11 14:35

略して書けば「右心⇒肺⇒左心」ですが、右心が正常に拍出しているのに、左心の拍出が低下したら、肺の血圧が高くなるというシンプルな話です。

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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

肺胞毛細血管圧が上昇すると、血漿が肺胞内にしみ出るというのはどういう仕組みなのでしょうか?
毛細血管の外に血漿は普段は圧力が高くなるとしみでるものなのでしょうか?
それとも、毛細血管を構成する細胞のチャネルが壊れて、透過してしまうという現象なのでしょうか?


大変、恐縮ですが、教えて下さい。よろしくお願い致します。

お礼日時:2012/07/09 22:50

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