プロが教えるわが家の防犯対策術!

先日初めて雪渓の登山道を登ってきました。
アイゼンは用意していなかったのですが、
野営場の方にも問題ないと言われ、
実際、歩く上での問題は感じないで
楽しむことができました。

その際、登山道を歩いていて、前を歩いている方が
少しきつくなった傾斜で立ち往生しているのを見かけました。
2人とも6本爪と8本爪のアイゼンを付けていました。

その傾斜、私は普通に登れました。

そこで、今回の疑問が思い浮かんだのです。

土踏まずにあるあの爪を使おうとすると、
傾斜に対して平行に足を置こうとしてしまいますよね。
あれって、逆に傾斜を登りにくくしている気がします。

ブーツの爪先や踵を蹴り込めないアイスバーンに対して、
12本爪や10本爪のアイゼンが有効なのは理解できます。

でも土踏まずの歯は、
傾斜が少なく柔らかい雪面では意味が無いし、
急斜面のアイスバーンで足の裏を傾斜に置こうとすれば、
頭から滑落する危険性さえ出てくるのでは。

夏山専門だった私の行動範囲が
軽アイゼンで広がるなら購入を検討したいのですが、
どうも正しい使い方が想像できません。

トレッキングブーツでの雪渓歩きと、
アイゼン&ピッケルのアイスクライミングの間に、
軽アイゼンが必要とされる場面というのは
あるのでしょうか。

もしくは軽アイゼンが無いとこういう場面で危険だから
ぜひとも持つべきという初心者へのご注意があれば。

よろしくお願いします。

A 回答 (7件)

 Jagar39です。



 質問者さんも、そしておそらく軽アイゼンを使っている多くの人達も勘違いをしていると思うのですが、アイゼン歩行の基本は「雪面に足をフラットに置く」ことです。これは相当な傾斜になっても、です。
 爪先を雪面に蹴りこんで登る、いわゆるキックステップは、アイゼン歩行の時にはやりません。アイゼンの前爪を積極的に使うのは、ほとんど「壁」と言えるほどの傾斜になってから、です。

 ですから、アイゼン歩行の基本を身につけた人にとっては、土踏まずに爪が付いているだけの軽アイゼンでも、X字型の4本爪軽アイゼンでも、履けば履いたなりの効果はあります。言い換えれば、軽アイゼンであってもその爪をきちんと効かせることができます。

 ツボ足の時は比較的緩やかな傾斜でもキックステップを使いますが、アイゼンを履いた時点で歩き方は大きく変えなければならない、というわけです。
 ちなみに一般ルートにはアイゼンの前爪を積極的に使わなければならない場面は皆無ですし、バリエーションルートや冬山ですら、そのような場面はごく一部です。普通の稜線縦走のような冬山では、アイゼンを着けて行動している時間の9割以上はフラットフッティング、すなわち雪面に足をフラットに置いて歩いています。
 前足を蹴りこめば、12本爪のアイゼンでもそのうち4本くらいしか雪面に効かせることができません。12本の爪のうち、前爪を除いた10本の爪全てを雪面に効かせた方が安全なのは明らかです。

 下りならなおさらです。
 アイゼンの踵には「後爪」はありませんから、ツボ足で下るときのようにキックステップをしても、ツボ足とたいして変わりません。爪2本が効いているかどうか、というとてころでしょ?
 下りの時はどんな傾斜でもフラットフッティングが基本です。それで下れないような傾斜は懸垂下降、ということになります。

 土踏まずだけの軽アイゼンが意味がない、というのは、それは「アイゼン装着時の歩行技術を知らないから」なんです。
 もっとも、それを身につけている人は、その程度の傾斜ではアイゼンが欲しいとは思わないので、やはりあまり意味がないのですが。アイゼンを着けて下り斜面でキックステップ(踵を蹴りこむ)している人は、実は滑落リスクはツボ足とほとんど変わっていないことを知らないだけです。
 でも、知らないことで、ツボ足なら恐怖にすくんでしまうような場面でも、アイゼンを着けているという「心理的な効果」だけで無事に下れているわけです。

 雪上歩行に馴れていると、アイゼンを装着するよりキックステップで登下降した方が早いし楽です。フラットフッティングってけっこう足の筋力を消耗しますから。

>雪渓では常に履いておくということになると、
>雪面が途切れ途切れになった一般道では、
>かなり頻繁に着けたり外したりを繰り返しますね…。

 ですから、そこは判断のしどころですね。
 窮地に追い込まれる前に着ければ良いわけですから。
 まあ、雪渓で最も難しいのは雪渓の切れ間ですから、場面によっては本当に頻繁に脱着を繰り返すことになるかもしれません。

>では、本当に無理だと
>思うところまで行くような実戦を
>何度もするということ、
>そのものに対するリスクについては、
>どう管理していけば良いと思いますか?

 それはやはり山岳会に入るのが一番早いと思います。
 ロープを使った確保技術も学べますし、何度も反復して訓練を受けることもできます。
 また、自分の限界を超えた領域もしょっちゅう経験できますし。やっぱ限界って超えてみないと判らないですから。

 雪上訓練は私も学生山岳部時代に何度もやりましたが(年に5回は)、いつも難しいと思っていたのは、雪上訓練って「滑落すればマジでヤバい」くらいの傾斜でやらないと意味が薄いんです。
 ツボ足での歩行技術(最終的にはこれが一番生きる機会が多い)にしろ、アイゼン装着での歩行技術にしろ、滑落停止にしろ確保技術にしろ、ある程度以上の傾斜になった途端に飛躍的に難しくなります。だから訓練もその傾斜でやらないと意味がないのですが、「マジでヤバい」場所での安全を確保しながら訓練をするのって、まあ普通は無理ってもんです。

>お話を総合すると、軽アイゼンの購入よりも、
>とにかく雪上歩行の訓練ということでしょうか。

 質問者さんが一般ルートしか登らなくて、その中で雪渓歩きなどに馴れていないので軽アイゼンを購入すべきか、と迷っておられるのでしたら、購入すれば良い、とアドバイスすると思います。
 しかし、「行動範囲を広げる」のが目的なのであれば、軽アイゼンの購入は無意味だと思います。
 きちんとした雪上歩行技術を身につけない状態で軽アイゼンを持ち、それで「行動範囲を広げる」のはたいへん危険なことですから。
 下りのキックステップのように、ちゃんとした歩行技術を身につけないまま軽アイゼンを導入しても、安全性はほとんど向上しません。一般ルートなら「安心」を装備すると思えば良いのですが、行動範囲が広がれば本当に危険性も増してくるので「気は心」では済まないところも出てきますから。

 訓練を受ければ(おそらくまともなアイゼンやピッケルを持っていることが受講の条件にはなるところが多いでしょうが)、多分「軽アイゼンを買おう」という気は消失していると思います。アイゼンが必要ならアイゼンを買えば良いじゃないか、ということですね。
    • good
    • 10
この回答へのお礼

色々と答えていただくうちに、
話題のポイントが広がり過ぎましたね。

初心者の初歩的な質問にも丁寧回答いただき、
ありがとうございます。

軽アイゼンではキックステップは使わないのが正しいとは。
では、前述の立往生していた人は、
単に傾斜にひるんでいただけかもしれません。
まあ、一般ルートはある程度の安全が確保されているからこそ
一般ルートたりうるわkでで、軽アイゼンを着けてなかろうが、
着けていて間違った歩き方をしていようが、
なんとか行けてしまうものなのでしょう。

そして一般ルートを外れるとなると、
やはり山岳会ですか…。

実は、回答者さんとのやり取りで、
ちょっとこれは山岳会の入会を考えるべきかもと、
薄々感じてはいたのですが、
意図的に言及するのを避けていました。

私ももう30歳。
人に怒られながらものを教えてもらい、
それを素直に受け止めていくには、
ちょっとギリギリの年齢だなあと。

そして、金銭的なことだけでなく、
プライベートな時間を全て
そこにつぎ込む覚悟も…。

もちろん、それを補って余りあるメリットも感じてはいます。

それにしても、No.6の方といい、Jagar39さんといい、
高校・大学時代に山で修羅場を切り抜ける訓練を経験したことは、
何物にも代え難い財産でしょうね。

私自身は、まだ色々と揺れていますが、
おそらく、今年の冬は通常のアイゼンとピッケルを購入してみて、
山岳用品のお店が主催しているような
短期の講習会だけには参加してみることになるかと。
もちろん、その講習を受けただけで、素人仲間だけで、
登攀をやるようなことはしませんが、
山岳会の入会を検討する前に、
本当に雪山にハマれそうか
考えてみる機会は欲しいので。

確保についてもちょっと興味があります。
たまにボルダリングのジムに行ったりするのですが、
本格的なクライミングも楽しそうだなあと。

ここからは、自分でどうするか考えてみたいと思います。
長々とありがとうございました。

お礼日時:2012/07/14 23:33

軽アイゼンについてまず私感を書きます。



高校生山岳部でしたがOBによる軽アイゼンの講習会は有りませんでした。
7-8月 北アルプスでの稜線上の雪渓での雪上訓練 
ピッケルによる制動技術習得だけでした。

また、高校3年の時に初めて AGSJガイドによる 雪上訓練受けました。
3月のマチガ沢でしたがアイゼンを履かずに 
キックステップ フィッティングなどの講習でした。

アイスクライミングを始めてから 初めて12本爪でのやはり 氷上訓練でした。

だから軽アイゼンを使用する登山はやったことが有りません。

昔30年以上前に 白馬の大雪渓で木箱に入った 貸しアイゼンというXアイゼンを山で
見かけましたが、やはり借りてる人はいませんでした。

軽アイゼンは私には不要でしたね。

ただ冗談で 雨の中での歩荷訓練 丹沢 大倉尾根 通称馬鹿尾根の上り下りに
使って見たかったですけど・・・

上越国境の山で、頼まれて 地元山岳会の新人さん 雪上訓練しようとしましたが
やはり アイゼン無しの訓練を予定していました。

12本爪しか履いたこと有りませんが、前記で 爪/ツッアッケを スパッツに引っかけて
転ぶ人たちを見ていますから「本数が少なければ安全」という間違えた認識で 軽アイゼンが
有るのかもしれませんね。

故 堀田弘司ガイド著 「山への挑戦」登山道具は語る という本にも軽アイゼンのことは
書いてありませんが、「鉄カンジキ」北大&門田さんあたりから発明品かもしれません。

いずれにせよこの時代は 鋲靴 通称ナーゲル靴でしたから ビブラム靴底になってから
「ちょこっとアイゼン」だったかもしれません。

12本爪で歩く癖 足を開く癖を付けてから アイゼンと言う道具 使った方がいいですね。

そして アイスクライミング ミックスクライミングをしていけば
前1本爪 モノポイントの有効性がわかり アイスクライミングが楽しくなります。
    • good
    • 2
この回答へのお礼

キャリア30年以上の方のベテランの方ですね。

アイゼンの歴史も含めた含蓄あるアドバイス、
ありがとうございます。

やはり、本格的なアイスクライミングをやっている方は、
軽アイゼンを使わないものなのですね。

そして、歩行技術を学ぶことの重要性。

ただ、そっち(登攀)の世界まで行くと、
ちょっと後戻りできない気がしていて
(興味津々ということも含めてですが)、
なかなか次の一歩を踏み出せずにいます。

ちょっとここからは悩んでみます。

取り急ぎ、お礼までに。

お礼日時:2012/07/14 23:07

<土踏まずにあるあの爪を使おう


私もこのタイプの物はほとんど無意味だと思います。
上る時は靴のつま先でステップを切りながら、下りではかかとを効かせて、いざという時に滑り止めに使うというタイプですよね。
土踏まずで固い雪面に平行に使おうとするのはやはり恐い方が先になります。
それで、
私は春秋の雪のある所にはもう少し爪が広い部分にある軽アイゼンを使用しています。
靴の先まではきませんが、親指の付け根あたりに爪がくるタイプです。かかとの所にも爪がきます。
これでちょうど力の入る部分に爪がありますので、有効です。
いわゆるX型の4本爪です。
これの弱点は、使っているうちにゆるんで来ることです。今はもっといい物があるのかな?
    • good
    • 5
この回答へのお礼

X型の4本爪。

見た事がなかったので、どんなものかと思い、
さきほど調べてみましたが、
売っているところは少ないようですね。

8本爪で踵や親指の付け根までカバーされるもの、
10本爪でも、前爪が出ていない
軽アイゼンに分類されるものはあるようですので、
そちらでも同じ効果は期待できそうです。

ありがとうございます。

お礼日時:2012/07/14 13:03

 No.2です。

1つだけ。

>私自身は、ブーツもストックも打ち込めない
>雪面に遭遇したら、雪渓の途中でも自分の踏み跡を
>引き返すしかないと考えているので、
>雪渓での進退の判断に対して
>「恐怖感」が介在する場面はなさそうですが。

 雪面での行動は、どの方向も難易度が同じなのではありません。
 登りより下りは数倍難しく、トラバースでも右が山側なのと左が山側では難しさが違います(どちらが難しいかは人によりますが)。
 ですから、「引き返す」という判断をしても、自分が通ってきた踏み跡を帰ることができない、という状況は非常にしばしばあります。
 まあ、いわゆる「恐怖感」というのはそういうときに湧き上がってしまうものです。雪渓を登っていて、傾斜が少し強くなってきて先行きに少し不安を感じ、退路を確認しようと登ってきた方向を見てみたら、自分はそこを降りることができないということに気づいた、みたいな。
 つまり、「気がつけば進退窮まっていた」という状況が、「恐怖」を生むわけです。そりゃそんなことになったら怖くないわけがないですよね。

 岩でも沢でも雪でも、方向によって難易度が劇的に異なることの方がむしろ普通で、つまりそれは登っている最中も常に「ここを自分の技術と装備で退却可能か」という判断をし続ける必要がある、ということなのですが、それはきちんとした訓練を受けて実戦を積み重ねないと難しいです。

 そういう意味では、雪上歩行に馴れていない初心者の人が経アイゼンを持つ、というのは悪いことではないと思います。
 ツボ足では退却すなわち下降ができなくても、軽アイゼンを履いていれば下降できる、という状況は十分あり得るでしょうから。
 でも、その軽アイゼンも履いていなければ無意味ですが。「進退窮まった」状況に陥ってから、その場でアイゼンを装着することなど不可能でしょうからね。
 なので、その軽アイゼンは「アイゼンなんてなくても普通に登れる」状態であっても既に装着していなければ、そういう意味での保険としては成立しません。
 ですが、なまじ軽アイゼンなんて履いていると、「軽アイゼンを履いていてもその人の技量では下降不可能なところまで登ってしまう」こともあるんでしょうね・・・

 まあ、そういうわけで、私は軽アイゼンを「行動範囲を広げることができる道具」としては認めていません。きちんとした雪上歩行技術を身につければ、軽アイゼンで通用するところはアイゼンなしでも行動できるから、という理由はNo.2で書いたとおりです。
 きちんとした雪上歩行技術を身につける訓練や実戦の中で、「退却可能か」という判断を十分できるだけの判断力は身についていると思います。その方が軽アイゼンだけを入手して行動範囲を広げるよりずっと安全かと。
 夏山の一般ルートに限定すれば軽アイゼンは「心の保険」としてのメリットを認めることはできますが、軽アイゼンを装備することによって行動範囲を広げてしまうと、「登れるけど下れない」限界を押し上げてしまうことになりかねないです。それはつまり「登れる」限界が上がるということは、「より危険な場所まで達してしまう」ことですから。

 初心者がツボ足で登って「下れない」と立ち往生してしまう場所って、実際は滑落してしまってもたいして危険がない場所であることの方が多いですが、軽アイゼンを履いていて「下れない」場所は、より危険性が高い場所であることが多いでしょう。

 ですから、雪上歩行技術と判断力を身につけることの方が「行動範囲を広げるため」には先決で、それらが身につけばもはや軽アイゼンの出番はありません。アイゼンが必要であれば"まともな"アイゼンを着ければ良いだけ、ということになりますから。
    • good
    • 6
この回答へのお礼

重ねてアドバイスありがとうございます。

>岩でも沢でも雪でも、方向によって
>難易度が劇的に異なることの方がむしろ普通で、
>つまりそれは登っている最中も常に
>「ここを自分の技術と装備で退却可能か」
>という判断をし続ける必要がある、
>ということなのですが、
>それはきちんとした訓練を受けて
>実戦を積み重ねないと難しいです。

方向によって難易度が
変わるという話、そうですね。
ちなみに私は斜面に対して体の
右側を向けたトラパースが、
少し難しいと感じました。

最終的に安全な登山が出来るようになるためには、
自分の能力の限界値を知るような
「実戦」を積み重ねなければならないと。
では、本当に無理だと
思うところまで行くような実戦を
何度もするということ、
そのものに対するリスクについては、
どう管理していけば良いと思いますか?

すみません、何度も説明をいただくのも申し訳ないのですが、
もし時間があれば、アドバイスをいただければ。

雪山講習は受けようと思うのですが、
それとは別に誰でも登れるような一般ルートを
何度も登ることで、自分の限界値を
知るような「判断力」と「歩行技術」というのは
身に付いていくものなのでしょうか?

>なので、その軽アイゼンは
>「アイゼンなんてなくても普通に登れる」
>状態であっても既に装着していなければ、
>そういう意味での保険としては成立しません。
>ですが、なまじ軽アイゼンなんて履いていると、
>「軽アイゼンを履いていても
>その人の技量では下降不可能なところまで登ってしまう」
>こともあるんでしょうね・・・

雪渓では常に履いておくということになると、
雪面が途切れ途切れになった一般道では、
かなり頻繁に着けたり外したりを繰り返しますね…。

お話を総合すると、軽アイゼンの購入よりも、
とにかく雪上歩行の訓練ということでしょうか。

うーん。軽アイゼンに物欲が高まっていたのですが、
雪山講習を受けるなら、結局まともな
アイゼンとピッケルを購入したくなるような…。
場合によっては、まず買っておかないと
講習そのものが受けられない可能性もありますね。

自分の話で恐縮ですが、海外のサイトを見ていて、
急に山岳テントが欲しくなって、
何も考えずに買ってしまってから、
それを使うために、マットやシュラフ、
そして一式を入れられる大型ザックを購入して、
野営場に行った人間なのです。

登るために道具を買うのではなく、
道具を使うために登るという、
かなり不純な動機での登山ですが、
こんな私でも、雪上歩行の技術が身に付くものなのか…。

お礼日時:2012/07/14 11:50

しまってない雪面では軽アイゼンは気休めにもなりません。


しっかり蹴り込んだ方が安全に歩けます。夏に出番は無いです。

関東の真冬の低山で降った雪が昼間は解けて明け方に凍ってバリバリみたいな
場面では軽アイゼンは良く効きます。軽く小さく、そんな時のお守り程度です。

念の為に持って行ったものの10回に1回程度しか出番がないのが軽アイゼンです。
アイゼンは必要で持っていくので10回持っていけば10回使います。

軽アイゼンが必要とされる場面は真冬に雪や凍結がある可能性のある時です。
圧雪の階段やアイスバーンや凍った木道などには良く効きます。
山開き以降のゆるい雪面では効果は期待できません。
    • good
    • 3
この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

想定される場面は、
No.1の方と同じような
考え方だと思います。

ただし、雪面の硬度は
1日の中でも刻一刻と変わるため、
使わないこともよくある。

となると、携行しやすいように
爪の本数は少なくても良いから、
とにかく軽量コンパクトなものを
選ぶのが良さそうですね。

No.2の方がおっしゃるように、
最終的にきちんとした雪上歩行技術が身に付けば、
不要になるものかもしれませんが、
軽量コンパクトなもの=4本爪であれば
値段も安いですし、とにかく買って使う機会が
訪れるのを心待ち(お守りなのに、本末転倒ですが)
にしたいと思います。

お礼日時:2012/07/14 01:32

 私は軽アイゼンは「本当は不要なモノ」だと考えています。



 理由は、質問者さんの考え方と同じようなものだと思いますが、「軽アイゼンで通用するような雪面では、アイゼンがなくても普通に行動できる」からです。
 きちんとした雪上歩行技術を持っている人が「アイゼンが欲しくなる」場面では、軽アイゼンでは通用しません。これは爪の数だけでなく、靴とのフィット性、アイゼンを装着している靴まで含めた話ですが。

 また、アイゼンを装着しての歩行は、きちんと訓練を受ける必要があります。
 "まともなアイゼン"すなわち前爪があるアイゼンは前爪を足に引っかける危険性がある、と昔から言われてはいますが、実際問題、「アイゼンを引っかけて転倒する」場合に一番多いのは、アイゼンの踵側の爪(後爪)をパンツや靴に引っかける事例です。私も前爪なんて一度も引っかけたことがありませんが、後爪を引っかけて危うく転倒、滑落しそうになったことは数回あります。
 なので、「アイゼン歩行の危険性」というのは、実は"まともなアイゼン"でも8本爪くらいの"軽アイゼン"でも、実はたいして差がないのです。
 ですから、白馬の大雪渓程度の雪面を、雪上歩行に馴れていない初心者が8本爪のアイゼンを履いて登下降することは、トータルで見るとリスクを増やしていることになりかねません。

 とは言うものの。

 岩場でも雪面でも同じなのですが、「最も危険な状態」は、恐怖に囚われて足がすくみ、腰が引けてしまう状態です。そうなればバランスを保てなくなって転倒~滑落は必至、ということになりますから。
 恐怖感ってメンタルな部分が大きいですから、白馬の大雪渓程度の傾斜でも、恐怖を感じてしまえば転ぶでしょうし、転べば葱平の手前や3合雪渓付近の少し傾斜が強い場所だとある程度滑落するかもしれず、滑落すればケガだってするかもしれません。
 軽アイゼンであっても、装着していることによって恐怖感を感じずに済むのなら、それはそれで効果がある、ということになるかと思います。

 まあ少なくとも、夏山の一般ルートに「軽アイゼンでは通用しない」場所はありませんから、ルートを外さない限りは「心のお守り」みたいな効果はあるんでしょうね。むろん、十分な雪上歩行技術を身につけた人にとっては、一般ルートでの軽アイゼンなど邪魔以外の何物でもありませんが。

 ですから不安だと思う人は持って行けば良いと思います。
 裏を返せば不安を感じない人は持たなくても良い、ということですが、ただその自信が確かな実績に基づいているのか、ということは重要ですけどね。
 「実績がない自信」を持っている人は、躊躇なく雪面に突入していって、何かの拍子に突然「恐怖」に襲われたりしますから。そうなったらその人は十中八九、滑落することになります。

 結局、ルート選びにしても装備選択にしても、「自分の実力をどこまで正確に冷静に把握しているか」が勝負になるわけです。
    • good
    • 2
この回答へのお礼

詳細な説明をありがとうございます。

同じ趣味を持つ友人などで、
軽アイゼンの所有者に存在意義を
聞いてみたところ、
あまり納得のいく説明は得られませんでしたが、
「恐怖感」を和らげるという意味なら
たしかに筋が通りますね。

スノーボードをちょっとだけやっていたのですが、
初心者の頃に、傾斜にびびったりすると、
腰が後ろに引けて、転ぶことが多かったので。

私自身は、ブーツもストックも打ち込めない
雪面に遭遇したら、雪渓の途中でも自分の踏み跡を
引き返すしかないと考えているので、
雪渓での進退の判断に対して
「恐怖感」が介在する場面はなさそうですが。
もちろん、山を降りて帰らないといけない場面で
そういう事態になると、滑落以外の問題に
対する恐怖はあります…。

やはり今年の冬は雪上歩行の講習、受けてみようと思います。
それとは別に軽アイゼンも買ってみます。

「自分の実力をどこまで正確に冷静に把握しているか」

大変、耳の痛い話です。

いろいろとやってみて、ちょっとずつでも
理解を深めていきたいと思います。

お礼日時:2012/07/14 00:43

1000mくらいの低山の雪山ならそれなりにでてきます。


特に登山者が多く、寒暖の差がそれになりにあるところです。
傾斜はそんなにないけど、アイスバーンに近いみたいな
ところだとその手でも有用です。

夏の白馬の大雪渓などでもあるとないとでは
疲労度が違うでしょうし。

5月の赤岳(八ケ岳)から阿弥陀岳への雪渓のトラバースで
アイゼンもピッケルももってないような
登山者が多数派手に滑落していくのをみたことがありますが、
その場面でもあるとないとではやはり結果は違ったでしょうね。

やはり、登山者が多いところだと、雪が締まって
固くなっているところはあったほうがいいんでしょう。
    • good
    • 3
この回答へのお礼

さっそくの回答ありがとうございます。

なるほど。傾斜の少ないアイスバーンですか。

今までは夏専門でしたが、
山に登る期間を長くしていこうとすると、
そういう場面は出て来そうですね。

疲労度も違うんですね。

実は今回の登山で、
物欲が少しアイゼンに
向いていたのですが、
軽アイゼンの意味が無いなら、
買ってもしょうがないなあと
思っていたのです。

やはり買って、使ってみます。

お礼日時:2012/07/13 23:46

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!