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こんにちは、物理を勉強し直しております。

ニュートンの第二法則+第三法則から運動量保存則が導かれます。
そして運動量保存則を使って解く典型的な問題は、二つの球の衝突に関連するもので、それぞれの初期速度(V1, v1)と質量(M, m)が分かっていれば、MV1 + mv1 = MV2 + mv2という関係が成り立つというものでした。V2, v2の二つ未知の値なので、もう一つ式が必要で、

この際に、反発係数eの式を学習しました。
(V2-v2) = -e(V1-v1)

この式なのですが、私の印象では、突如として登場した、と感じています。といいますのも特に説明がないからです。この式は、どのようにして導出されたのでしょうか。何かの物理法則から導かれたのか、それとも経験的というか、色々なケースで観測したら、この式のような関係が成り立つことが認められたのか、いかがでしょうか。この式が、どんな速度のケースでも成り立つのか、それともある程度の範囲で成り立つだけで、本当は実際に観測・実験してみないと分からないようなものなのでしょうか。

よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

大学で物理の研究と教育をしています siegmund と申します.



> この際に、反発係数eの式を学習しました。
> (V2-v2) = -e(V1-v1)
>
> この式なのですが、私の印象では、突如として登場した、と感じています。

「突如として登場」,おっしゃるとおりですね.
反発係数の式
(1)  (V2-v2) = -e(V1-v1)
自体は e の定義と思うべきでしょう.
これが定義だとすると,e は一般に V1, v1,V2,v2 に依存します.
で,ご質問のような話では,よく e = 0.5 などと,あたかも定数のように与えられています.
ここが,jeccl さんの言われるように
経験的というか,色々なケースで観測したら
(もちろん,2つの球を決めての話です),
V1, v1,V2,v2 にはあまり依存しないことがわかった,
ということです.

> どんな速度のケースでも成り立つのか、それともある程度の範囲で成り立つだけで、
> 本当は実際に観測・実験してみないと分からないようなものなのでしょうか。

相対速度 V1-v1 があまり大きくないときに成り立つと考えられます.
あまり相対速度が大きくないうちは2つの球は反発しますが(すなわち e>0),
2つの球の大きさがずいぶん違うときに相対速度が大きいと小さい方が
めり込んでしまうことが起きます.
こうなると V2-v2=0 ですから e=0 と解釈すべきでしょう.

高校の物理などで衝突はよく出てくる問題ではありますが,
衝突は突き詰めて考えると非常に複雑な現象です.
2つの球が接触した瞬間から球の表面がひずみます.
歪むと球内の原子間距離が縮まりますから反発力が起きるのですが,
それまでの運動の勢いがありますからある程度まではひずみが増大し続けます.
そのうち反発力の方が優勢になって球は互いに押し戻されるようになり,
最後に離れます.
トランポリンみたいなことを想像してもらうとよいかも知れません.
ああいうことが原子レベルで起こっているのです.
したがって,根源的な物理法則から反発の詳細を導くのは容易ではありません.
というわけで,面倒なことは e に押し込んでしまって経験的法則で済ましているのです.

ばねの力は -kx などとよく出て来ますが,
これも経験的法則で面倒なことは k の中に押し込められています.
ばねの伸びが大きくなると -kx が成り立たないのはよく知られています
(ばねを伸ばしすぎて利かなくなっちゃったよ,など).
一方.万有引力はもっと根源的な物理法則です.
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この回答へのお礼

siegmund様、回答下さりありがとう御座いました。やはり経験的なものでしたか。物理を勉強していて唐突に登場するので違和感がありました。シンプルなものの中にも複雑なことが含まれているのですね。勉強になりました。今後ともどうぞよろしくお願い致します。

お礼日時:2012/08/01 10:12

昨年度からプロ野球のボールが統一球(飛ばない)に変わり、ホームラン数が激減したのを


覚えておられますか?
野球のボールは規則により、270km/hで衝突させたときの反発係数が0.41-0.44と
決められています。日本では、これまでは飛ぶボールと称して0.44の上限一杯のボールを
使用していましたが、これが0.41に近いボールへと変わったのです。

ところで、上記の条件でわかるように反発係数には270km/hという条件が付帯されています。
ということは、衝突速度によって反発係数は多少は変化するものなのです。
もっと細かく言うと、物体の素材によって変化するだけでなく、温度や気圧によっても変化する
と思います。
反発係数はあくまでも計算上の目安の数字です。
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この回答へのお礼

回答下さりありがとう御座いました。目安の数字ということで確認ができました。今後ともよろしくお願いします。

お礼日時:2012/08/01 10:10

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