プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

至急回答お願いします!

日本語史についての質問です。

壬生忠見の和歌に、

「恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人しれずこそ 思ひそめしか」

という和歌がありますが、冒頭の“恋すてふ”は、“恋をするという”の意味だと思います。
そこで、「といふ」が「てふ」になる変化、「てふ」が「ちょう」と読まれる変化はどうして起こったのか、教えてください。

また、昔は蝶々のことを「てふてふ」と書いていたそうですが、純粋に「てふてふ」と読ませたい場合にはなんと書いていたんでしょうか。

A 回答 (4件)

> 純粋に「てふてふ」と読ませたい場合にはなんと書いていたんでしょうか。



「てふてふ」と読ませたい場合が存在しないから、「ちょうちょう」と読むことが出来たと考えるべきでしょうね・・・。

もし日本語に「てふ」と発音する他の単語があれば、混同を避けるため、恐らく「ちょう」と発音するとはならなかったと思われます。


> 「てふ」が「ちょう」と読まれる変化はどうして起こったのか、教えてください。

簡単に言ってしまうと、表記や発音は、時代と共に変わると言うことですよ。

最初に発音があって、それをどう表記するか?は、後から決められ、その決め事は、時代と共に変化した場合とか、発音そのものが変化し、それに合わせて表記も変化してきた場合などがあります。

「てふ」⇒「ちょう」のパターンの類似は、「けふ」⇒「きょう(今日)」などがありますが、かなり特殊な例です。

「今日」は、昔は「けふ」と表記して「きょぉー」と発音していました。
現在は、「きょう」と表記しますが、発音は「きょー」で、昔とそれほど変わってませんね。

ややこしく言いますと、まず「ハ行転呼」と言う発音変化があります。
ハ行転呼は、ハ行をワ行に換えて発音するもので、たとえば「恋」は、「こひ」と表記し「こゐ(ワ行の「い」)」と発音されます。
尚「こゐ」は、言うまでもありませんが、現在では発音も表記も「こい」になっています。
「てふ」も、「ふ(HU)」が「う(WU)」にワ行転呼しています。

次に「二重母音(連続母音)の長音化」と言うものがみられます。
現代語で言いますと、「王様」は、漢字に忠実に発音すれば「おうさま」ですが、普通は「おーさま」と発音する様なパターンです。
「OU」と言う母音の連続を「おー」と長音発音するワケです。

「てふ」も、「てう(TEU)」と転呼発音されると、「EU」と言う母音の連続部分がありますので、長音化発音されます。

おまけに「EU」の場合、「合音」と言われる発音ル-ルで、「ょぉー」と言う長音発音になります。

言語学的に言いますと、「てふ」⇒「ちょう」は、「ワ行転呼」+「長音化」+「合音」によって、表記・発音されると言うことになるかと思います。
    • good
    • 1

    壬生忠見は平安中期の歌人です。



1。 ハ行転呼音
    下記のように平安中期には「ハ行転呼音」という唇音退化現象が起きて、語中のハ行音がワ行音になります。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E8%A1%8C% …
    ということは平安初期までは「テフ」と発音されていた単語も、平安中期以後は「テウ」と発音されたことになります。

2。  破擦音化
    これは下記に見られるように [t] のような閉鎖音が、[ts] のような摩擦音を伴った音に変化することです。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%B8%96% …

3。口蓋化
    さらに高い母音「イ」の前では/ti, di/(ち、ぢ): [tʃi, dʒi]の変化が起こりました。   
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%B8%96% …

    この2と3の変化は16世紀の終わりまでであることがロドリゲスの『日本大文典』(下記)などで分かっています。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7% …

でご質問ですが
>>「といふ」が「てふ」になる変化、「てふ」が「ちょう」と読まれる変化はどうして起こったのか、教えてください。

   この歌が作られた時、語中のハ行音はもう変わっていますから実際には「テウ」と発音され、上記破擦音化と口蓋化で「ちょう」と16世紀の終わりには変わっていたと思われます。

>>昔は蝶々のことを「てふてふ」と書いていたそうですが、純粋に「てふてふ」と読ませたい場合にはなんと書いていたんでしょうか。

    中国音で入声音と呼ばれる、 [p]のような閉鎖音に終わる音は「ふ」と書かれました。[tep]のように発音された「蝶」の中国音が「てふ」と書かれたのはそのためです。

    ですから「ふ」は「p」の符号で、実際の「ふ」の音ではなかった訳です。「ハ行転呼音」を避けるためには「ふ」を語頭に持ってくればよく 手 + 富 と分けて書けばハ行の子音は残ります。

    藤原は、「ふじわら」(ハ行転呼音経由)、と読みますが、原田は「はらだ」(ハ行転呼音回避)なのと同じです。語頭にもハ行転呼音が起こっていれば原田さんは「わらださん」になります。


    
    • good
    • 0

実際に昔の人がどう読んでいたか、それはもはや誰にもわかりませんが。



昔は「小さいゃゅょ」の表記はなく、濁点・半濁点もなく、同じひらがな・カタカナであっても文章の中で読み方が変わっていました。

拗音+長音の表現は
いう・いふ → ゅう  シウマイ→シュウマイ
えう・えふ → ょう  せうゆ→しょうゆ
のように統一されていたようで、みなそのように読んでいたのでしょう。

この頃の日本には、外来語というものはほとんど存在しません。
あっても、それっぽい漢字を当て、和語のように使っていたものと思われます。
そのなかで、「てふ」という発音する言葉は存在しなかったのでしょう。

例えば「手袋」などのように、語のつながりでたまたま「え段+う・ふ」が並んだとしても、
てふくろ→ちょうくろ のような読みかたはなかったと思います。
もちろん、江戸時代の町人は言葉遊びが好きですから、あえて間違えて読んだものを、何かに掛けて、看板や標識などで用いていた可能性は大いにあると思います。


という→ちょう、の変化は、今でも方言の中に見られますね。
という → ちゅ~
している → しちゅ~
しておる → しちょ~
という音の変化は、決して不自然なものではないと思います。
    • good
    • 0

一番簡単な最後の奴だけ: 「てふてふ」と読ませたいからこそ「てふてふ」と書いていたのでは?

この回答への補足

回答ありがとうございます!

「てふてふ」を「ちょうちょ」と読ませていた時代に、そのまま「てふてふ(tefutefu)」と読ませるには、何か特別なことをしていたのでしょうか?

補足日時:2012/08/06 14:38
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!