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非常に大きな速度で移動すると,前方から来る普通の可視光が紫外線になったりしますか?(青方偏移?)

例えば,将来,光速に近いロケットが開発されたとすると,可視光を目指して進んだ時に,紫外線に弱い材料は劣化するのでしょうか.

そのような場合,後ろから来る光は赤方偏移しますね?すると,止まっていたときには紫外線だった電磁波が可視光として見えるようになるのでしょうか?

A 回答 (4件)

>非常に大きな速度で移動すると,前方から来る普通の可視光が紫外線になったりしますか?(青方偏移?)


>そのような場合,後ろから来る光は赤方偏移しますね?すると,止まっていたときには紫外線だった電磁波が可視光として見えるようになるのでしょうか?

正解です。移動する系(例えば電子)から正面を見ると、光子のエネルギーがγ(=1/Sqrt[1-(v/c)^2])倍、つまり波長が1/γに見えます。したがって、光速の約95%で動けば、可視光が紫外光に見えます。もっと速ければ、X線やγ線に見え(?)ます。

ついでに言うと、光速に近い速度で移動する電子が見る紫外やX線は、電子によって散乱されます。この散乱光を実験室で見ると(速い速度で移動しながら放射していると考えても良いので)更に、ドップラーシフトして、短い波長に見えます(散乱光の波長は、大体 1/(4γ^2) になる)。これを「逆コンプトン散乱」といいます。この原理によって、高エネルギー電子ビームとレーザービーム(赤外でも可視でも何でも良い)とを正面衝突させて、γ線パルスを作ることができます。見る角度が軸から離れるにつれて、放射は長波長になります。(回答No.1の方の星虹も、これと同じでしょう)

もうひとつついでに、相対論では真横から見ても、ドップラーシフトはゼロではありません。したがって、必ずしも正面衝突させる必要は無いのです。

実験と理論とはきれいに一致していますし、もっと高度な応用もされています。No.2の方の「理論だけの段階」というのは、誤解です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます!

おおおっ!
可視光が紫外光に見えるようになるには,光速の95%などという,とんでもない速度が必要でしたか!それなら,X線やγ線になっちゃう心配は,当分は不要のようですね.

散乱光の話もありがとうございました.なるほど,そういう現象もおきるんですねぇ…何となく理解できます.

ロケットのような大きな物体が光速に近い速度で飛行する場合,工学としては全く新しい体系が必要になりそうですね.ありがとうございました.

光の見え方については,大体,自分のイメージしていたことが正しいことがわかりました.

お礼日時:2004/01/30 11:20

>亜光速だと,原子1個でも材料が損傷したりするのでしょうか.


>そうだとしたら,亜光速ロケットの飛行原理が確立したとしても,
>実現不可能と考えてよさそうですね.

これについてですが,地球近傍や太陽風の影響範囲より外では,
ざっと見て1~10cm3に陽子1個と言う密度の小ささです.

もし直径1000mの宇宙船が光速の半分で飛行するとすれば,
毎秒およそ10^17個程度の陽子が光速の半分程度で
宇宙船の正面に衝突します.
平米辺りにするとおよそ10^12個,
cm平方にすると10^8個程度となります.

参考までに,現在飛行中の「はやぶさ」のイオンエンジンでは,
10^11個/cm3程度の密度のキセノンイオンが,
1.5kV程度の電位で加速されて排出されていますが,
グリッドに衝突する分もあります,材料を選別したことで,
地上試験で20000時間程度の耐久性は保障されているようです.

宇宙船外壁で多少のスパッタリングは起きるでしょうが,
それを考慮して材料や厚みを設計したり,又は磁場等を
配置することで対処可能のように思います.

ただほんのほんの小さなメテオロイドですぽーんと小さな穴が
出来るでしょう,この貫通を止める術はありませんので,
乗務員はときどきちくっとし,体内の内出血に悩まされるのかも
知れません,当たり所によってはときには致命的かも知れません.

大丈夫かな?と思って書き始めましたが,
やはり危険だなぁと言う結論になってしまいました...
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この回答へのお礼

具体的なデータをありがとうございます!
自分はエンジニアなので、数値を出して説明して頂けると、とても理解しやすいです。

なるほど、原子の衝突による物理的な影響は案外小さいんですね。原子状酸素みたいに化学的に活性なものでなければ、克服できるかも知れませんね!

ところで、飛行機ぐらいの速度だと、レーダーで前方の異物を確認できますが、光速に近い速度で飛んだ場合、レーダーっていうのは有効なんでしょうか?

前方の障害物を検知することが不可能な場合、恐怖におびえる宇宙旅行になりそうですね。

お礼日時:2004/01/28 22:54

光速で移動すると前方から来る可視光が紫外線になりますか?



たしかに現在わかっている理論の世界では・・・・そうかもしれませんね

でも完全完成した理論では無いので・・・・・実際に見るとどうなるのかは判りません

アインシュタインを超える理論が未来に出てきてアインシュタインも時代遅れに可能性もあります
未来に進むにつれ 本当がが判ると思います

現代段階では理論だけの世界・・・です
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

あ、まだ不確実な話なんですか?
赤方偏移・青方偏移が確実に起こっていて、光が電波であることが認められていれば、疑いようのない事実のようにも思えるのですが…

もし、「赤方偏移が可視波長領域でしか起こらない」というような証拠みたいなものをご存知でしたら、教えて下さい!

ぼくも、赤方偏移は理解できるんですが、可視波長がX線になったりするのはちょっと抵抗があるんですよねー。

お礼日時:2004/01/28 22:53

なります。


ご想像の通り、ドップラー効果と同じ原理で
波長が短くなったり長くなったりします。

光速に近い宇宙船に乗ると、前方から来る星の光は青の方に傾き、
後方の光は赤くなっていきます。

光と同じ速さで進めば、波長が半分になる計算ですが、
相対性理論により宇宙船の中の時間が遅くなっているため、
中から見る光の波長はもっと短くなることがあります。
速度を増すと、可視光で見える幅が狭くなってきて、
丸く虹のように見えます。
これを星虹(スターボウ)と言います。
実は私もまだ、実際に見たことがないのですが、
SFの方では有名な現象です。

現実の話で言うと、
アンドロメダ星雲から来る光はいくらか青方偏移しているので、
銀河系とアンドロメダ星雲は近づいていることがわかる、ということです。

本当に亜光速のロケットを飛ばす場合、
可視光線が青方偏移して、紫外線どころではなく
X線やγ線にまでなってしまい、
物質の劣化は急速に進むと思います。
また亜光速では、小さな塵がぶつかっても致命傷になります。
そうならないように、
宇宙船前方に何らかの「場」を作って、
電磁波も物質も遮断して、その中を進むようにする必要があるでしょう。
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この回答へのお礼

わかりやすい回答,ありがとうございます!

だいたい,イメージした通りのことが起こるんですね.
スターボウ,というのは初耳でした.

やはり,亜光速のロケットの場合,想像もできない過酷な環境が待っているんですね.X線になったりすると,ちゃんとシールドしておかないと中の人たちが危ないですね.

あと,よく,「光の速度で飛ぶと後方は暗くなる」と言いますけど,紫外線などが新たに見えるようになるわけですから,暗くなるとは限らないですよね?もちろん,可視光の波長領域の強度が大きければ暗くなりますね.

亜光速でのスペースデブリにも関心があります.亜光速だと,原子1個でも材料が損傷したりするのでしょうか.そうだとしたら,亜光速ロケットの飛行原理が確立したとしても,実現不可能と考えてよさそうですね.

お礼日時:2004/01/28 16:41

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