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この春、4年制大学(文系)を卒業した56歳主婦です。

在学中は何かと忙しく、単位取得を増やす余裕もなく卒業しました。
しかし、考えてみると資格の1つでも持っていれば、あわよくば仕事ができるかもしれません。

博物館学芸員の資格はどうかな、なんて考えています。
もちろん、正職員として働けるなどという甘い考えは持っていません。
資格さえあれば、非常勤募集があったとき、とりあえず応募はできます。
募集要項を見ると大概「1人」ですが。それに経験者、年齢を優先するのは当然でしょう。

でも・・・

人生は長い!
自分の可能性を信じて社会と接点を持って生きていきたいと思っています。
非常勤として仕事を得ることは100%無理なのかどうか、
そのような資格を取っても、この先「持っているだけ」に終わってしまうのかどうか、
ご意見をいただけたらうれしいです。

A 回答 (2件)

No.1です。


お礼をありがとうございました。

どう回答すべきか、何回も文章を組み立てなおしてみて迷っておりまして、遅くなり申し訳ありません。

>「資格」を取るためinputした知識をoutputすることができない実態と、生涯学習の一環として学んでみるのも良し、というジレンマがあります。

このお気持ちは非常にわかります。
しかし、実際に「資格」を活かして仕事をしてみると、「自分は、対象者(お客さま)にとって、outputに最適の人間になり得ているだろうか?」という自問自答もございます。その点も含めて、まず
・歴史学の現場の仕事
・歴史学を学んだことを活かしたボランティアの需要
・「博物館学芸員」資格を買われて別業種に就職した私の体験
の順番でお話させていただきます。

>古代でもなく、近世でもない。日本中世をこよなく愛する歴女です。(^_^)
この分野で何かお仕事できることがあれば教えて下さいませ。

では、自活できるほどの収入にはならないのですが、女性の友達が10年間くらいやっていました。
◯発掘作業員・発掘調査員・発掘調査作業員等
自治体や、地域の埋蔵文化財センター等で、非常勤で募集があります。
「発掘」というと「考古学?」と思われがちなんですが、実は古墳時代から中世~江戸時代の場合もあるのです。
発掘の最初はざっくりと土木作業なんですが、目的地層の直前から数ミリ単位で平均的に掘っていく緻密な作業になり(細い園芸スコップや筆を使って掘る)で、女性が多く活躍しています。
「雨の日は休みになるの?」と訊きましたら、「小雨程度なら発掘現場に出るよ。発掘できない日や冬は、屋内で出土品のクリーニング作業(更に緻密)がいっぱいある」そうです。「絶対に日焼けはするし、農作業みたいな帽子にマスク・野良着で長靴姿でカッコ悪いよ。体力的にもきついけどさ。実際に現役の学者さんと直接話せて勉強になるし、『私たちのこんな地味な作業が後世の研究に役に立つんだなあ』と思えて、やりがいがあるの」と、友達は言っていました。(こういう発掘・クリーニング作業等の文化財の扱い方の実習も、大学の「博物館学芸員コース」でいたしました。発掘現場には3日間入らせていただきました。)
でも、「私は日本中世以外の現場に入りません」と選ぶことはできません。

募集例
 ↓
http://www.korekawa-jomon.jp/excavate/recruit.html
http://www.city.onojo.fukuoka.jp/shisei/syokuin/ …
http://www.town.mihama.fukui.jp/www/info/detail. …

実は、歴史ボランティアなら、たくさんあるんです。
今は不景気で税収が少ないうえ、福祉的需要がどんどん増えてますから、その分が文化方面の公的予算から削られて、日本の博物館・美術館・歴史的文化遺産は、ボランティアの支え無しじゃ立ちゆかなくなってきてますね。
・ボランティア・ガイド
アマチュア研究者だからこそ噛み砕いたわかりやすい説明ができるというものです。ボランティア・ガイドさんは大概ボランティア会や勉強会があって、研修や情報交換しています。
・ワークショップの講師。
私の先輩の博物館学芸員の方が、専門は考古学の方でしたが、「今、職場の必要に迫られて、アマチュアの『古文書を読む』勉強会に出ているんだ。高校で『古典』はやったけどさ、それ以前に『達筆で読めない』が立ちふさがるんだよ。アマチュア研究家さんたちに教えてもらってます。」と言っていたことがありましたよ。
・「昔は誰でも普通にやっていた遊びを、歴史的文化財の中で、子どもたちと一緒に遊ぶ」なんてものもあります。
今の子どもには、なんと「ぶんぶんゴマができない」子どもがいるんですよ。半ベソで「やり方を説明して」と言われた時、正直途方に暮れました。「両手に持っている糸に振動が伝わってきてないかな? それからリズムをつかんで手を閉じたり開いたりするだけなんだけど、どう?」みたいな。

歴女さんでいらっしゃいましたか。
お仲間ですね、嬉しいです。
私も専門は歴史でロシア史です。地元・北海道に古くから交流があり研究機関があったので、世界史が好きだったんですが「職業的に需要があるのはロシア史」と予想を付けたんです。(両親が進学に反対だったので、職業的需要を示して説得する必要がありました)大学では歴史学と、同時に「社会学調査室」に所属し社会学も勉強していました。最終目標は博物館学芸員なので「『歴史を現代社会に活かす』のが仕事だけど、私は現代社会を正確にとらえられているかしら? 古い歴史だけしか知らないなら、現代社会に活かせないのでは?」という危機感があったんです。正解でした。日本国勢図会(国勢調査の調査結果の本)を別角度から分析し直したり、実際に学生が街に出て生の声のサンプルデータを集めて集計・分析したり、ニュースでは知り得ない「現代社会」がだんだん見えてくる面白さが別物でした。
私は卒業後すぐは一般会社の営業職に就職しましたが、フリーターだった頃に、地元の公民館みたいな施設の職員募集があり、「学芸員資格所持→生涯学習の専門家」という理由で採用され、いわゆる「公民館のお姉さん」を11年勤務しました。親子向けからお年寄り向けまでいろいろなイベントや講座を企画・運営・講師もする何でも屋がお仕事。休みの日は市民ニーズのありそうな講座を受けまくって、講師の話し方や動きを勉強しました。やりがいのある楽しい仕事でした。定年まで勤務するつもりでしたが大病で長く職場を空けなくてはならなくなり、私は一人だけの専門職だったので代替要員がおらず、たちまち市民に影響が出ることが考えられたので、残念ながら退職いたしました。
採用されたのは20年以上前で「生涯教育」という言葉は出始めていたのですが、「生涯教育がどのようなもので、学校教育とどう違っていて、どのようにあるべきなのか」を学習し認識として身に着けている人間は少なかったから採用されたのだと思います。周りの職員も皆わかっていない人ばかりでしたが、でも2年間のコースで身につけたものを簡単に説明する方法がなくて。この点では「博物館学芸員資格を活かした」と言えなくもありません。
しかし、仕事で役立ったのは、専門の歴史学ではなく、「私自身が生涯教育のあるべき姿をわかっている」ことで、企画がそこからぶれていないかがわかることでしたね。
高校の頃好きだったのはイタリアのルネサンス史でした。でも、大学では、ロシア史・社会学・博物館学を勉強し、「歴史学の勉強の仕方」「現代社会の分析の仕方」「生涯教育のあり方」を知っている人間になりました。最初に営業職で一番役立ったのは「『社会学』で学んだインタビュー・メソッドで学んだ、いろいろな年齢層の人の立場に立って会話をする技術」でした。そして「公民館のお姉さん」時代に役立ったのは、営業職で培った「お客さまを主役に考えて仕事をする姿勢」だったりしました。
私は思うのですが、「仕事を探すとき」「実際に仕事をするとき」は、好き嫌いだけじゃなく、自分の学んだこと・自分が知っていること・自分ができることを総動員してかまわないんですよ。自分がどのように仕事に取り組んだかによって、「やりがい」は後から自分が予想もしていなかった形で心の中に湧いて来ました。

若輩者が生意気を申しまして、しかもなんだかとりとめなくて、すみません。
ご参考になりましたら幸いです。
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この回答へのお礼

親身になって、ご回答くださいまして本当にありがとうございます。
実はこの間、学芸員の資格をとるべく慌ただしく動いておりました。大学から願書を取り寄せて検討し、先日投函したところです。

回答者様もご提示頂いている通り、ボランティアも含めて色々なお仕事ありますものね。大変参考になります。m(__)m
自分の好きな分野で社会と関わっていけるよう、常にアンテナを張っております。地元の公民館の古文書学教室にも通っております。(くずし字が読めるのは楽しいものですね)

今、単位を少しでも早く取れるよう勉強をやり始めました。
まずは、「生涯学習概論」から。勉強がこんなに面白いとは・・・この歳になって気づくものなんですね。

お礼日時:2012/09/12 10:23

こんにちは、はじめまして。



40代の女性です。
大学で博物館学芸員コースで学び、博物館学芸員資格を所有しています。
今までの職業選択で活かせたことが一度もございません。「持っているだけ」に終わっています。
何故ならとにかく一般募集が非常に少ないのです。

考えられる理由
・私は学芸員を目指した理由は、大学院に進学できる学費がなかったが、それでも研究がしたかったので、さんざん調べた結果、学会に論文が発表できる最低学歴→現役の学芸員=学士課程(大学卒)で資格取得可だったからなのです。こういう人は結構多いらしく、「学芸員」として就職できた人はめったに中途退職しません。欠員が出ないと「募集」がないのです。
・博物館法では、博物館には学芸員を配置することとあります。→最低1人は学芸員がいれば博物館。ですので、小さな博物館で職員が1人、その人が「学芸員兼、博物館長兼、受付兼、清掃係」を担っている例も珍しくありません。
・博物館学芸員の募集があっても、博物館が求めている求人は、その人の研究内容がその博物館のテーマとリンクして役立つかが問題です。博物館学芸員資格とともに「自分が何を専門としているか」が肝要でしょう。
・博物館学芸員は、いわばその博物館の総合プロデューサーなので、展示のテーマ・配置・企画展・ワークショップの開催企画など、相当の激務です。(学芸員が複数いる博物館の方が珍しいので手伝ってくれる職員がいない。このため、知人の市立博物館の学芸員は、地域の民間郷土史家・アマチュア研究者を何人も訪ね歩いて、博物館への支援をお願いしていました。)また、前述のように「学会に論文を発表する」ため、毎年博物館は学芸員の研究予算が組むことが義務付けられています。(私が大学生の頃で、年間180万円くらいでした。これが博物館が学芸員をなるべく増やしたくない理由でもあります。)通常の博物館業務に加えて、いただいている研究予算に見合う研究も進め、博物館や博物館のある地域に貢献できる研究成果を論文で発表し続けるべきだ、と私は思います。(やっていない学芸員も知ってますが…)

とはいえ、大学時代の勉強は楽しかったです。
生涯学習概論
博物館概論
博物館経営論
博物館資料論
博物館情報論
博物館実習
視聴覚教育メディア論
教育学概論
全部勉強したいものばかりでしたから、講義は全部楽しかったです。在学中はできるだけいろんな博物館を周り、展示方法やその博物館の学芸員のテーマ・特色などをまとめて、将来的にお手本にしたいところなどをノートにまとめていました。
ものすごく大変ですけど、博物館実習(教職の教育実習にあたり、実際に博物館に勤務体験させていただく。私の時は2週間)は、すごくためになりました。大変と感じたのは、学生だったので毎日1日8時間勤務して(残業もあった)、帰宅してから毎日レポート作成という生活が初体験だったため。(社会人になって就職したら、毎日仕事して持ち帰り残業して、休日は仕事のための講習会参加、が当たり前の生活になったので、「あの頃は甘ちゃんだったなあ」と思います。)

私自身は大学で取得したので思うのですが、資格認定試験で学芸員資格を取得する人は自分の研究は別口で独学で進めなければいけないので、却って大変なのでは?と思います。
私は大学にいましたから、「博物館学芸員コース」と同時進行で、ゼミと研究室で自分の研究テーマを追いかけられたのだと思います。
お金がかかるけど、社会人入学できる大学に行くと楽しいと思いますよ。

私自身はただ「とにかく好きなことを勉強するのは楽しい」人間なので、ここまで書きましたが、
ただ単に就職に有利な資格を「勉強は苦手だけど」忍耐で取得する目的なら、お勧めいたしません。
「仕事を得ることは100%無理」とは言いませんが、きわめてまれですね。
それと非常勤はどうかなあ? 非常勤って、常勤しない=週2~3日勤務とか月1回勤務とかでしょう? それで学芸員の業務量をこなせるものなのか、疑問ですね。
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この回答へのお礼

お礼が遅くなりました。m(__)m
学芸員の内情を詳しく教えて下さいまして大変参考になりました。

私も、回答者様と同じく、
「とにかく好きなことを勉強するのは楽しい」人間なので、上記の講義には興味あります。

「資格」を取るためinputした知識をoutputすることができない実態と、生涯学習の一環として学んでみるのも良し、というジレンマがあります。
卒論は日本中世史を取り扱いました。しかし、居住の近隣に自然史博物館はあっても、歴史博物館は遠い地にあります。

古代でもなく、近世でもない。日本中世をこよなく愛する歴女です。(^_^)
この分野で何かお仕事できることがあれば教えて下さいませ。

お礼日時:2012/08/30 09:40

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