昨今、スポーツや武道において膝の抜きという身体操作について調べると膝の力を瞬時に緩めて落下する動き、反動を次の動作につなげる。
というような内容でしたが、つまり膝を抜くというのは膝カックンの時に生まれるというあれですよね。しかしながら、理屈ではわかりますが実際やってみるとよくわかりません。
例えば、膝を抜いて(膝の抜きによる落下)、前か横にすばやく移動するものが紹介されたものを見ましたが、しかし、膝を抜く長さ、つまり膝を曲げる長さは、せいぜい10センチほどではないですか。抜いた時の反動を使っても、加速していくには10センチでは短すぎて、やはりスピードはあったとしても0.1.2.3.…と徐々に上がっていく感じがします。
本来の抜きは0からいきなり10のエネルギーとスピードがでないと意味がないような気がします。
膝抜きの身体操作のコツをご教授ください。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
いや、武術的な身体操作って速さじゃないんですよ。
その認識自体がすでに間違ってきています。十分な速さで動かないといけないという前提条件自体が現在の常識と思い込まれている思考って事です。
だからこの思考で説明されて質問者さんが納得出来るんですよ。
確かに相手よりほんのわずかに速く動く事が生死に繋がりますけどねぇ。それだと現在のスポーツと同じで少しでも遅いと絶対に勝てない、死んでしまうとなります。
スポーツはルールが出来れば出来る程そのわずかな差が勝敗を決めますし、他に勝つ要素を見いだせなくされますけどね。
宮本武蔵が強かったのって相手より圧倒的に動きが速かったからでしょうか? 相手より圧倒的に強かったからでしょうか?
佐々木小次郎が宮本武蔵に敗北したのは小次郎が武蔵より動きが遅く、弱かったからということになるんでしょうか?
そうではありませんよね。 武蔵が強いのは相手の実力が発揮出来ない状態で勝負しているから強いんです。
これが武術の基本的考えであり、相手よりわずかでも速く動くってのはその一部分の考えでしかありません。
速度で勝負しようとするなら、相手を上回る速度で動くのは素人でも考える当然の事で、それでかなわないなら今度は相手が速度を出せなくする、闘いにくくするって考えるのが武術的思考です。
だから相手が10の速度でこちらが6とか7の速度であっても勝つ事が可能になるのです。
サッカーなんかはこの考え方が浸透していますよね。
相手を止められないなら少しでも相手の侵攻を遅くする事が求められ、シュートを打たれる際は防げないなら範囲を出来る限り狭めるなど、あらゆる動きが全て武術的思考で構成されています。
この考え方が出来るからこそ体格で劣っている日本人であっても世界を相手に闘えるんです(ルールが少なくこういう闘い方で覆せるようになっています)
つまり質問者さんが膝抜きと言っている身体操作の意味は重力の力を利用する事で、表面上全く動いていないように見せてわずかな距離を動く、予想以上の力を攻撃に込める、別の方向からの力を加えるなど、相手の予測をずらす為の技術の膝だけを取り出して説明しているだけにすぎないのです。
そこに全身を連動させる事により皆さんが思っているような加速という部分をなくす事ができ、その福次効果として速度がわずかに上がるだけの事です。 だから膝だけ見てもダメですし、一見無駄に見える動きが必要な事も出てくるのです。
ありがとうございます。ご説明が本来の意味であると理解でき、まったく素晴らしいご回答いただけて感謝いたします。やはり私は表面しか見えていませんでした。例えば本屋さんで○○入門というものを買ってきて独学で達人なれるのかというのと同じですね。術理はそう簡単なものではないし他人に言葉で伝えたところでおいそれと身につくものでもないですよね。おかげで膝の抜きという一部に固執していた自分が恥ずかしいです。ですが、本件ご説明でなんとなく言わんとする意味合いの入り口が見えてきたことだけでも、今回質問のコツという一部になったと思います。
No.4
- 回答日時:
書き忘れたのでちょっと追加します。
>刀を首筋の頸動脈の上に当てます。そしてここからさらに1cm刃を押し込むと、頸動脈が斬れて致命傷になります。敵の刀と自分の刀のスピードがほとんど同じであった場合、この最後の1cmを押し込むのがどちらが速いかで、生きると死ぬのとが決まります。この最後の1cmをいかに早く斬るか、そのための技術がいわゆる膝抜きなのです。
この状況であれば普通の人は皆さんスピードを上げようと思いますけど、私なら他の方法でいきますよ。
刀は引かないと切れませんので相手の動きにあわせて動きます。同時にその動きに合わせて自分の刀を身体ごと動かします。
これで、相手より速く動けないのに自分の刀が先に相手に食い込む事になります。
仮に相手の刀が速く動いたとしても刃物が切れ込む速度はわずかに相対的に遅くなり、私の刀の方が速く相手に届くように出来ます。
もしくは多少切れる事を覚悟して上体を倒しながら前進し、切られる部分を背中にすると同時に自分は相手の頸動脈を切るパターンもありですね。
こういう風にかなわないなら同じ土俵で勝負せずに、違う所から同じ効果を生む事が出来る方法を考える。 これが武術の思考です。
ありがとうございます。まさに柔よく剛をせいすの理合ですね。
手法を考えることによりより効果的な結果を生み出す。スピードだけにとらわれていてはまったく見えてこない世界だと実感いたしました。
No.2
- 回答日時:
ロンドンオリンピックででは、1位と2位との差が0.06秒なんて競技がありました。
さて、刀を首筋の頸動脈の上に当てます。そしてここからさらに1cm刃を押し込むと、頸動脈が斬れて致命傷になります。敵の刀と自分の刀のスピードがほとんど同じであった場合、この最後の1cmを押し込むのがどちらが速いかで、生きると死ぬのとが決まります。この最後の1cmをいかに早く斬るか、そのための技術がいわゆる膝抜きなのです。これによってスピードが10から11になるだけで、いや10.1になるだけで、生と死が決まってしまうのです。このわずかの差で、メダルの色が違ってしまいます。メダルがもらえるか、もらえないかが決まってしまうのです。
そのわずかの差を作るための技術なのです。ですから、前提として、もう十分な速さで動けなければなりません。10の速さがあるからこそ、のこりの0.1が意味を持つのです。まだ3か4ぐらいのスピードしかない人が0.1速くなっても、6とか7とかのスピードの人に勝てるはずがありません。
ところで、「抜いたときの反動」というのはどうも変ですね。反動を生じないように抜かなければならないのですが。
ありがとうございます。術理がとてもわかりやすいご説明です。実際には一朝一夕にできるものではないち操作というか、膝と抜くという感覚を理解するのは説明で理解するものではないようですね。反動のけ件は、とある膝抜きの技術情報に掲載されていたもので、抜いた後に生じる反動が通常よりも大きいと掲載していたものです。その掲載した人自体が理解できていないのかな?
No.1
- 回答日時:
今のあなたでは無理でしょうね。
身体操作について膝だけしか見ていませんし。考え方も今の世間が常識と思い込んでいる考えと全く同じに、こうすればこうなるって公式に対して当てはめるだけの完全マニュアル思考ですので絶対に理解出来ません。
スポーツの思考と武術の思考の違いは、スポーツだと「1+1=2」これだけ考えればいい(ルールにより考えなくてよくしている。そしてこれがマニュアルでしかものを見れない現在の常識の典型です)ですが、武術だと「1+1=2、2+0=2、-1+3=2・・・」など無限の組み合わせを自ら考えれないと理解出来ません。
質問に書いている例を見てもその部分しか見てないし、膝の動きだけで理解したと思い込んでいる事が解ります。
恐らくこういう見た目だけで解った気になる人に対しては、どんなに説明しても理解出来ないですね。
武術の身体操作は今の常識やスポーツの考え方と全く違います。
それをあなたみたいに自分の中の常識、世間一般が思い込んでいる常識的な動きに当てはめてしか考えられない状態で習得は無理です。
詳しくは言いませんが、とりあえず昔の日本人の歩き方、西洋人の歩き方、中国人の歩き方の違いを体感でき、説明出来るようになってから改めて習得を目指してください。
ありがとうごあじます。まったくおそれいりました。確かにその通りだとおもいます。ただ、その割には安易にスポーツ誌面などに記載しているもので。それ自体あくまでも技術紹介だけにすべきですね。
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