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 アメリカ社会が持つ、イスラム教への偏見ってどのようなものですか?今日の天声人語を読んで、深く理解できませんでした。

A 回答 (5件)

まず理解しておかなくてはならないのは、合衆国は信教の自由を掲げてはいますが、実態はキリスト教の宗教国家ということです。



合衆国で暮らすとびっくりすることの一つがキリスト教の原理主義者がやたらといることです。原理主義者といってもいきなり武装闘争をやらかすような人ではなく、キリスト教の教え、特に聖書に書かれていることをそのまま事実として受け入れる人たちです。原理主義者とまで言えなくても、キリスト教の考え方があたりまえだと思っている人たちが大多数なのです。さして高等教育を受けていない市民の多くはイスラム教徒を間違った教えを信じている連中と見ています。

合衆国は世界最強の国家であり、他の国や宗教の価値観や考え方に配慮するという神経はほとんどありません。かつて唯一合衆国を滅ぼすことができる可能性を持っていたソ連が瓦解してしまって以降、「アメリカの平均的考え方=世界の常識」となってしまっています。しかもそのことを合衆国の住民の多くは意識せずに当然のこととして受け入れ、自分たちの考え方ややり方が普通であると信じ込んでいるのです。

だからイスラム教の教典を燃やしたり、預言者をちゃかしたりすることがたいへんまずいことだという感覚は持ち合わせていません。
質問者は驚くかもしれませんが、もともと「基本的人権」はキリスト教徒に適用されるもので異教徒は対象外でした。だから、異教徒が多数死ぬかもしれない作戦でも軍は抵抗なく採用するのです。第二次大戦末期に、ほぼ戦争遂行能力を無くしていた日本の都市に原子爆弾を落としたメンタリティと一緒のものです。

本日の朝日新聞の天声人語は最後にアメリカ人の悪習の一つとして「他国を手前勝手に理解すること」を指摘していますが、そうなっている理由やその深刻さを理解しなければ「アメリカ社会が持つ、イスラム教への偏見」はなかなかわからないでしょう。
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この回答へのお礼

詳しい説明をありがとうございました。

お礼日時:2012/09/14 20:44

質問者さんは世界三大一神教は知っているかな。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教です。どれも預言者アブラハムから始まっているという意味では同根なのです。
ではジェイコブ・シフという人を知っているかな。ドイツからアメリカに移住したユダヤ人で、明治天皇から勲一等旭日大綬章を贈られた人です。どうしてユダヤ系アメリカ人のシフがそんな勲章を贈られたか。それは日露戦争にあたって日本が発行した戦時国債を引き受けてくれたからです。当時の日本は資金力が無く戦時国債を国内で消化できなかった。大部分欧米の銀行家などに買ってもらったのです。どうして日本に肩入れしたかというと帝政ロシアがユダヤ人を迫害していたからです。つまり日露戦争で帝政ロシアはユダヤ人を敵に回し、日本はユダヤ人を味方につけたから日本の勝利で終わったということなのです。同じ銀行家のエドワード・ヘンリー・ハリマンも日本の戦時公債を引き受けてくれました。セオドア・ルーズベルトがどうして日露講和を仲介してくれたのか。それは自分の支持基盤である銀行家が引き受けた日本の戦時国債を紙くずにさせない為です。セオドア・ルーズベルトはノーベル平和賞を受けた。それをもってお花畑の日本人は平和主義で親日家のセオドア・ルーズベルトと単純に思い込んでいる。しかし実際はそんな単純な話ではない。日露戦争が日本の勝利で終わることがアメリカの利益になったからです。

どうして、こんな話をしたかというとアメリカ社会でのユダヤ人の影響力の大きさを知ってもらいたいからです。ユダヤ教徒とキリスト教は反イスラム教という立場では結託できるからでもあるのです。

ユダヤ人は数の上では少数派です。それでもアメリカ実業界の中枢を握り、政治的・社会的・経済的に大きな力を持っています。だからアメリカは親イスラエルの立場を堅持している。

極端に表現すれば、アメリカはお金持ちのユダヤ人が、無知蒙昧単純馬鹿のキリスト教徒を操っているような国です。
ジョージブッシュはイラク戦争を十字軍に例えてイスラム世界から大顰蹙を買いました。キリスト教世界では十字軍などと美化しているが、実際はキリスト教徒による虐殺・略奪・放火・破壊・強姦・侵略という手段を選ばない窮民の出稼ぎ旅行に過ぎなかったからです。ジョージブッシュは、そうした歴史を知らず、イスラム世界での受け止められ方にも配慮が出来ずに、記号として「十字軍」という言葉を文字通り理解していたわけです。

歴史的にいえば、キリスト教の果たしてきた役割は、無知蒙昧単純馬鹿のキリスト教徒に虐殺・略奪・放火・破壊・強姦・侵略は正しいことだと信じ込ませることにありました。ローマ教皇が黒を白だといえば、キリスト教徒は白と信じた。

キリスト教の血塗られた歴史を全部正しいと信じ込んでいるのがキリスト教徒です。十字軍に限らない。レコンキスタ、奴隷売買、アジア・アフリカ・アメリカの植民地支配、ユダヤ人弾圧。

イスラム教への偏見というが無知蒙昧単純馬鹿のキリスト教徒はいつの時代でも偏見だらけでした。イギリス人はタスマニア人を絶滅させた。その偏見をイスラム世界に向けさせたいのがユダヤ人です。無知蒙昧単純馬鹿のキリスト教徒の偏見がユダヤ人に向けられたらたまらない。なんとしても矛先をイスラム教に向けさせたいのです。そうでないと危なくてしょうがない。
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この回答へのお礼

詳しい説明をありがとうございました。大変勉強になりました。

お礼日時:2012/09/14 20:45

> アメリカ社会が持つ、イスラム教への偏見ってどのようなものですか?



朝日新聞のこの記事を書いた記者が持つ偏見です。
「アメリカはイスラム教の偏見を持っていなければならない」と思っているため、一個人の発言すら社会的な偏見の証拠にされてしまいます。

アメリカでは、イスラム系住民はかなりの少数派です。アメリカ人3億1千万人程度のうち、イスラム教徒はたった250万人弱しかいません。人口比にして1%に満たない数です。
それでもアメリカの国会議員である下院議員も存在していますし、コーランに手を載せて宣誓を行いました。


9.11後、一時期イスラム系に対する感情が悪化した時期がありましたが、今は沈静化しているようです。
勿論、根強く偏見を持っている人や、それを煽り続けている人も存在しています。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2012/09/14 20:45

読みましたけど、この記事を読んで「、平均的な米社会の姿を記述している」と納得する米国人が何人いることやら・・・。



次は「左翼系新聞の米社会への偏見」という題でぜひ天声人語に書いてもらうと、もうちょっと理解しやすくなるかもしれませんね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。よく分かりました。

お礼日時:2012/09/14 20:43

天声人語は読んでいませんが、あのコラム自体がどうも偏見的論調が多いようですね。


異宗教への偏見はどこの国でもあります。特にキリスト教やイスラム教のような一神教の世界に多いです。仏教のような多神教では比較的少ない。アメリカに限らず、世界中のキリスト教国にはイスラム教に対する、偏見とまでは行かなくても違和感はあるようです。中世ヨーロッパの十字軍はそれが過激化したものです。今でもその傾向は残っているでしょう。アメリカ社会に限ったことではありません。
ここしばらくアラブ世界でアメリカに対する反感が強まっているのは、イスラエル寄りのアメリカの中東政策が根本原因です。イギリスなど他の国がそれほどあからさまにイスラエル対パレスティナの争いに介入しませんが(イギリスやフランスの方が老獪と言うこと)、アメリカは事あるたびにイスラエルに荷担し、軍事援助などでイスラエルを助け、結果としてパレスチナを含むアラブ諸国につらく当たってきました。9.11を境に、イラク、アフガン戦争を立て続けに起こし、結果としてアメリカはすべてのアラブ勢力を敵に回してしまいました。これは尖閣竹島での日本の中韓との対立よりはるかに激しい、アメリカの将来を左右しかねない大問題でしょう。
イスラムに対するアメリカの偏見が特に強いわけではありませんが、それよりアメリカに対するアラブの憎悪の方が強いので、そう見えるだけです。偏見の程度はどの国も同じです。日本にもあります。
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この回答へのお礼

詳しい説明をありがとうございました。

お礼日時:2012/09/14 20:43

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