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Google Earthで見れば大西洋やインド洋には海底が生まれる筋(海嶺)が確認できますが、フィリピン海には海嶺はありません。何故ですか?
 

A 回答 (4件)

フィリピン海プレートは基本的に太平洋プレートの沈み込みによる島弧の背弧海盆として成長してきたものです。

西側のフィリピン海盆が古く、東側の四国海盆がより新しい(といっても拡大は数百万年前までに停止)海底です。
宮崎県沖の南海トラフを越えたところからパラオ諸島に続く九州パラオ海嶺は、四国海盆が拡大したときに伊豆マリアナ弧から引き裂かれた島弧の残骸と考えられていますが、その東側の紀伊水道沖からヤップ島にかけて、南北に皺状の高まりが続いていますよね。これが四国海盆を拡大させた拡大軸、つまり「海嶺」のあとです。同様にフィリピン海盆の拡大軸のあとは、フィリピン島の東から西北西-東南東方向に延びたところです。海洋プレートが生産される場所である海嶺が地形的に高い海嶺であるためには、プレートの生産・拡大が活発であることが必要です。拡大が停止して時間が経つと、次第に沈降して地形的に明瞭ではなくなります。

ちなみに四国海盆の旧拡大軸は、紀伊水道付近で南海トラフに沈み込んでいます。活動をやめてしまったとはいえ、まだ他の四国海盆に比べると温度が高く、揮発性成分の湧昇がまだ続いていると考えられていて、それが紀伊水道付近で沈み込みによる地震が深いところであまり起きないこと(地温上昇が早く地温が高くなると地震が起きない)、延長線上にある有馬温泉などマントル起源の揮発性成分が多い温泉があることなどと関連付ける研究者もいます。
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この回答へのお礼

回答有難うございます。

>その東側の紀伊水道沖からヤップ島にかけて、南北に皺状の高まりが続いていますよね。これが四国海盆を拡大させた拡大軸、つまり「海嶺」のあとです。同様にフィリピン海盆の拡大軸のあとは、フィリピン島の東から西北西-東南東方向に延びたところです。海洋プレートが生産される場所である海嶺が地形的に高い海嶺であるためには、プレートの生産・拡大が活発であることが必要です。拡大が停止して時間が経つと、次第に沈降して地形的に明瞭ではなくなります。

納得です。

お礼日時:2012/09/29 06:02

海洋プレートには、そのプレートが中央海嶺で形成され


た時の地磁気が残ります。
百万年弱に1回起きるポールシフト(南北のNS極の入れ
替わり)の痕跡がしま模様になって残り、海洋プレートが
どのように形成され、移動したかが一目瞭然なのです。

1億数千年前まで、中央海嶺は赤道付近にあり、北の
ローラシア大陸と、南のゴンドワナ大陸に分かれていた
のです(部分的につながっていたという説もある)。
それにより、当時の太平洋プレートは、(北半球では)
南(赤道)から北に向かって動いていました。
西日本の中央構造線付近に、赤道付近のサンゴ礁
由来の石灰岩が産出するのは、そのためです。

フィリピン海プレートは、太平洋プレートに押されて多少
西に向かって動いていますが、それは太平洋プレート
よりゆっくりです(その差の分、太平洋プレートは日本
海溝に潜り込んでいます)。
地磁気でみると、フィリピン海プレートは、2千万年前の
比較的若い磁気を残していますが、それは日本海と
同じ年代で、西に向かって動き出した太平洋プレートが、
地殻の下に潜ってマントルまで到達したために起きた、
2千万前の大変動(その時に日本海も形成された)に
よる噴出物に厚く覆われているため、本来の古地磁気
の測定ができなくなっているためと考えられています
(なぜならフィリピン海プレートの縁に形成されている
小笠原列島の年代が5千万年前に遡るから)。

つまり、フィリピン海プレートを北に押しやっていた古代
の赤道海嶺は、太平洋や大西洋で北に向かって海嶺
の枝を伸ばしながら、自身は南に向かって後退し、
今は南極海海嶺になっているのです。
「フィリピン海プレートに海嶺がないのは何故」の回答画像4
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この回答へのお礼

回答有難うございます。

お礼日時:2012/09/29 06:02

【おさらい】


海嶺(かいれい、ridge)は、海底の細長い山脈状の地形のこと。山脈のような形状をした海底地形全般を指すが、傾斜が急な斜面を有することが条件である。傾斜が急でないものは海膨という。また、成因には関係しない。
 
成因としては、さまざまなものが考えられる。
古い時代に形成された地塁、火山活動が停止して海底下に沈んだ島弧の跡、周囲のプレートの活動に伴う海底の隆起、ホットスポットの海底火山がプレート運動で軌跡状に残ったもの、海底の山脈が両サイドのプレートが離れて広がるときに引き裂かれた残骸。
 
【追加】
大西洋中央海嶺は、東西に離れていくプレートがある。その分かれ目(発散境界)で海嶺が出来る。新しい海洋地殻が形成され続けている場所。
 
大和海嶺、九州-パラオ海嶺は、島弧が出来るとき背弧海盆が広がってできた。
http://kotobank.jp/word/%E5%A4%A7%E5%92%8C%E6%B5 …
九州・パラオ海嶺は、九州の日向灘沖に端を発しパラオまで至る全長およそ2,600kmの連続した高まりである。太平洋プレートの沈み込みに伴う背弧海盆の拡大によって、伊豆・小笠原島弧から引き離された古島弧が、九州・パラオ海嶺であると考えられている(篠原・他[1999])
 
ハワイ海嶺は、ホットスポットの軌跡でできた。
 
銭洲海嶺、奥尻海嶺は、プレート運動の収束境界付近で海嶺ができた。
http://kotobank.jp/word/%E6%B5%B7%E5%B6%BA
 
【補足】
プレートが離れていくところは、上に載っているものが減っていくので、下にとっては重みが減り、下から盛り上がってくるようです。
http://www.s-yamaga.jp/nanimono/chikyu/platetect …
プレートの発散型境界で起きがちなこと
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BA%E6%95%A3% …
プレートの発散境界は「押し広がる」「マントルから押し上げる」というよりも、「引き裂かれる」「開いたところに盛り上がってくる」というイメージの方があたっているようです。
ところでプレートは、一体となって同じような動きをしている広がりを観察出来たところをいいます。今見つかっているプレートも、たくさんあります。新たにできたり、なくなってしまうプレートもあるようです。もちろん移動スピードや移動方向も変わります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AC% …
 
~~~~【回答】~~~~~~~~
小さなプレート、動きが小さなプレートのところでは、大きな地形が現れるとは限りません。
発散型境界、収束型境界にあたるところでも、海嶺が出来るとは限らないし、海溝が出来るとも限らないのでしょう。動きの量と時間と空間の広がりが違うと、どうなるかは言えないのでしょう。そのあたりの地形地質の問題もあります(大陸の中にも発散型境界にあたるところはあります)
フィリピン海プレートの北端には多くのトラフがありますが、伊豆半島付近では衝突型境界になっています。
海底にプレートの発散型境界があっても、海底が生まれる筋が見えるとは限らないのでしょう。
フィリピン海プレートの上にはホットスポットの軌跡が見つかっていないそうで、歴史が不明なことが多いのだそうです。もしかして、もともとあったプレート(リソスフェア)が移動はしているんだけれども、広範囲で少しづつ伸び広がるような動きをしているとかで、一箇所で裂けないために下から盛り上がるようなこともないのかしれません。
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この回答へのお礼

回答有難うございます。

お礼日時:2012/09/29 05:57

通りすがりのドラ猫が素人の想像でカキコします。



フィリピン海プレートはもともとは太平洋プレートの一部だったと思います。
しかし太平洋プレートは巨大なため、また地球が丸いために一様に海溝に沈み込むことができず、シワが寄ってしまったのだと考えております。
そのシワが遂にはマリアナ海溝となってしまい、フィリピン海プレートは独立したプレートになったと。
よってフィリピン海プレートは沈み込むだけの小さくなる定めのプレートなのではないでしょうか。

と書いてみたら、九州パラオ海嶺なるものがど真ん中にあるじゃありませんか。
しかもパラオ諸島付近は実際に広がっているみたいですし。
まったく地球というやつは複雑怪奇。
しょうがない、お茶でも飲もうか、猫よ・・・。
「にゃぁ?」
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この回答へのお礼

回答有難うございます。

>しかし太平洋プレートは巨大なため、また地球が丸いために一様に海溝に沈み込むことができず、シワが寄ってしまったのだと考えております。

納得です。

お礼日時:2012/09/29 05:55

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