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シリアの内戦の原因を教えていただけますでしょうか?
アメリカ、イギリス(ヨーロッパ)、イスラエル、イラン、中国、ロシアなど対外的な関係等よろしくお願いいたします。

A 回答 (6件)

シリアという国は、親子2代にわたり、独裁政権を維持してきました。


反米、反イスラエルをかかげ、ロシア・ソ連の支持を得て国内統治をしてきました。
シリアの政権派、イスラム教シーア派のアラウィー派が政権基盤となっていましたが、シリア国内では、国民の10%程度が信者で、国民の圧倒的多数は、スンニ派住民でした。(国民の6割強がスンニ派)
そのため、外交などでは、スンニ派よりの政策を行う事で、国民の不満を抑えてきました。
外交的にスンニ派よりの政策を行ったため、必然的に反イスラエル、親イラクの政策となっていました。
そういった意味で、イラクのフセイン政権とは親密な関係にありました。

イラクのフセイン政権が倒れ、イスラエルの強硬姿勢に対処できずに、国民の不満が高まってきたころ、チェニジアに端を発したアラブの春が、シリア国民の反アサド政権機運を高め、反政府運動が起こります。
その反政府運動を利用し、アラウィー派政権を打倒しようとする国が、シリアのアルカイダ系テロ組織を支援し、シリアを混乱に陥れます。
アラウィー派を天敵とするスンニ派の中のワッハーブ派組織です。
ワッハーブ派の立場では、アラウィー派は、イスラムではなくイスラムの異端で、ある意味異教徒以上に悪質な宗派とみなしていました。
サウジアラビア、カタール、バーレーンなどの国々です。
ワッハーブ派は、イスラム原理主義を基本的信条としいるため、アサド政権打倒だけでなく、シリアの民主化勢力(ファナフィー派が中心)、アラウィー派と対立していたシーア派の12イマーム派にもテロ攻撃をしかける事になります。
その結果、シリアの民主化グループは、同じファナフィー派のトルコに逃れ、トルコで勢力の建て直しをはかります。
12イマーム派は、同じ12イマーム派のイランの支援を受ける一方、アサド政権のアラウィー派と同盟をむすび、ワッハープ派との対決姿勢を強めます。

現在アレッポ周辺で政府軍と戦っている反政府勢力が、トルコの支援を受けた民主化勢力で、首都ダマスカス周辺で政府軍と戦っているのがワッハーブ派系のイスラム原理主義勢力です。

イスラエルは、現時点でアサド政権、反政府勢力のどちらにも加担しておらず、内戦を長引かせ、両者の自滅を諮っているようです。

ロシアは、アサド政権との長年の関係から、アサド政権支持、中国は、ややアサド政権よりの立場にいます。
イランは、対ワッハーブ派の立場から、アサド政権と同盟関係にあるシリアの12イマーム派支持の立場です。
アメリカやヨーロッパ諸国は、反政府勢力が、民主化勢力とイスラム原理主義勢力とに分裂しているため、反政府勢力への支援ができないでいます。
なお、シリア国民の10%ほどを占めるキリスト教徒は、アサド政権支持の立場です。
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既出回答を補足しておこう



>シリアの内戦の原因を教えていただけますでしょうか?
アメリカ、イギリス(ヨーロッパ)、イスラエル、イラン、中国、ロシアなど対外的な関係等よろしくお願いいたします。

シリア内戦の原因は多種多様で国際情勢以前に、ムスリム社会独特のシャーリア問題などを根底に論説するのが適切だろう
ただし、極論してしまえば、シリア内戦は、内戦という表現に嫌疑がつくべき問題である

特に注意するべきは、トルコ・イラク・レバノンである
WIKIや既出回答には指摘がないようだが、上記した三国がシリア内戦を混迷化させる最大の要素といえる

まず、シリアはイスラエルとの戦争状態であるにも関わらず、国内において重火器などはアサド政権において厳しく統制されていた
根本的に内戦とは、政府軍・反政府軍の私戦という構造があるわけだが、通例ならば、政府側しか武器を持たない場合が多い
つまり、反政府勢力は概して、政府軍からの離反者もしくは、周辺国からの武器供与によってしか武力を得ることができない場合が多いのである

シリア内戦において、反政府勢力の主力武器の多くは、イラク・トルコ・レバノン経由なのである
特にイラクは24年近くの戦乱状況で武器が流通した一方で、昨今一応にイラク政府の治安維持が潤滑にいっている(程度問題だが)

チェンジアから始まった「アラブの春」は概して収束している。これは、圧倒的な武力格差によって解決していることに依拠する。
シリア内戦は、それとは異なり、反政府勢力への武器供与などは政治的駆け引きの上で成立しているのである

おそらく継続的内戦状態を希望する上記三国の意向を見透かして、NATO諸国・三国以外のアラブ連盟が、諜報活動で政府側の切り崩しにかかっているわけだが、政府側軍部中枢の事故・事件にも関わらず、シリア政府軍が頑迷に抵抗できる状態を想定していなかったのだろう
少なくとも半年前の諜報による切り崩してで内戦終結を予測した人々は多くいたことを考えれば、アサド政権は思いのほか強いというしかないだろう

なお、NATOの介入程度の問題があるが、最終的には、シリア国内のクルド人がキーになるように思う
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概略は既に回答されている通りです。



Wikipediaのシリアの項等も参考になります。

シリア情勢などについて世界や日本の主要マスコミが伝える情報は、イラク軍の大量破壊兵器疑惑のように捏造情報が多く含まれているので注意が必要です。

元共同通信社記者の田中宇氏が、中東問題など世界の動きについて詳しく解説されています。

http://www.tanakanews.com/
田中宇の国際ニュース解説
世界はどう動いているか

http://tanakanews.com/110423syria.php
革命に近づくシリア 2011年4月23日

http://tanakanews.com/120209syria.htm
シリアの内戦  2012年2月9日

http://tanakanews.com/120613syria.htm
シリア虐殺の嘘 2012年6月13日

http://tanakanews.com/120907NAM.htm
自立的な新秩序に向かう中東 2012年9月7日


その他にカナダの独立系情報サイトが、政治軍事経済金融など幅広い分野で詳しく鋭い分析記事を多数発信されています。

http://www.globalresearch.ca/

http://www.globalresearch.ca/indepthreport/syria …

上記サイトの記事の幾つかは次のサイトで翻訳紹介されています。

http://doujibar.ganriki.net/Today%27s%20World%20 …

いま我々が生きている 虚構と神話の現代 

●《全訳》シリアを巡るマスコミ報道と事実の真逆(Global Research誌より)
ホウラで集団虐殺されたのは親政府派の住民だった!

●トニー・カルタルッチ著(Global Research誌)
シリア軍事介入を熱望する者たちによる 最も残虐な大嘘


その他、次のサイトも詳しいです。

http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diaryall/
桜井ジャーナル

次のようにサイト内サーチ機能を使って調べる事も出来ます。

シリア site:http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/
シリア site:/plaza.rakuten.co.jp/condor33/
  最終更新:1週間、1ヶ月、1年以内 等
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シリアはこの40年くらいアサド家が独裁してて、イラクのフセインみたいな


反米国家でした。世俗主義を取っており、イスラム教職者の力は弱いほうです。

2010年にチュニジアから始まったアラブの春革命で、エジプトはムバラク政権が転覆、
リビアは欧米が介入してカダフィ政権が倒れました。
この流れでシリアでも反政府勢力がデモを起こしたのですが、アサド政権が軍を出動させたりと
強硬に弾圧しました。反政府勢力は欧米からの支援を受けて、内戦に転化しつつある、という状況です。

イスラエルは反政府、イランは政府側についていろいろと工作してると言われています。
中国、ロシアは静観ですが、アラブの春と同様の手法で国家を転覆されられたら困るので
国連安保理でのシリア制裁には反対しています。

日本ではシリア内戦はそれほど注目されず、欧米視点の報道をときたま流す感じでしたが
女性ジャーナリストが死亡して話題になりました。日本はシリアから石油を輸入してないので
正直、あまり影響はないでしょう。
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第一次世界大戦でオスマントルコが敗れた時,革命軍が現在のトルコ領を確保しました。


地中海沿岸やアラビア半島,東ヨーロッパの地域は,戦勝国のイギリス・フランス・イタリア・ギリシャなどによって,分割・植民地化されました。
第二次大戦後,それら植民地が次々と独立を果たします。シリアもその一部です。
これらの地域は元々イスラム教の支配が強かったのですが,植民地化と共に宗主国の各派キリスト教も入り込み,イスラム教にも分派が生まれて宗教対立と,完全独立を目指す運動が盛んになりました。
これにつけ込んだ各国の利権獲得競争も手伝って,現在の複雑な状況がもたらされました。
オスマントルコ的な勢力もあれば,革命トルコ的な勢力もあり,先進諸国の軍事的意図も絡んでいます。中国もその一員として参加していますし,革命が嫌いになったロシアも,国連安保理での拒否権を振りかざして安定化の道を阻んでいます。
ザッとした知識ですが参考にして下さい。
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え~と、そもそも論から始めたら一冊の本が書けます。



そんな文才も時間もないので、ざっくりと

長年抑圧された民衆と抑圧してきた権力側との主導権争い
エッセンスとして、宗派対立もあり、国外勢力の勢力争いもアリ
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