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表題の通りなのですが、
例えば、NaCl水溶液を電気分解するとき、
高校では確か、H2とCl2が発生するということを学びます。
しかし、大学でネルンストの式を勉強して思ったのですが、

Cl2 + 2e- = 2Cl-
E = 1.36 - 0.059log[Cl-] vs NHE

O2 + 4H+ + 4e- = 2H2O
E = 1.23 + 0.059log[H+] vs NHE

ですので、どちらの反応が進むかは塩化物イオン濃度とpHに依存すると考えられます。
たとえば、[Cl-] = 0.5 M,pH=7のときは、
E(Cl) = 1.38, E(O) = 0.817
ですので、この電極に、1.3 V vs NHE の電圧をかけたときは、
塩素発生ではなく、酸素発生の反応が進行すると考えていいのでしょうか?
また、1.5 Vとかかけたときには塩素発生も酸素発生も両方なのでしょうか?
あるいは、片方だけなのでしょうか?

教えてください。よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

渡辺正編著「電気化学」(H13丸善・・・基礎化学コース)p17、18


食塩水の電気分解において
・塩素が発生するのはNaClの濃度がそこそこ高い水溶液に限った現象である。
・電圧が大きければどんな食塩水でも陽極の気体には必ず酸素が(微量のオゾンO3も)混じってくる。
・NaClの濃度が0.001Mあたりまで下がると、電圧が3V程度でも、陽極から出る気体は酸素が主体になる。そのため、濃度を大まかにせよ指定しない入試問題は、欠陥問題だと言わざるをえない。

・標準電極電位だけで考えれば中性あたりのpH条件だと、塩化物イオンCl^-よりも水H2Oの方がはるかに酸化されやすいはずなのだ。しかし実際にやってみると、普通は塩素が出てくる。謎を解くカギは"過電圧"というものが握っている。
・塩化物イオンCl^-が塩素Cl2になる変化に比べ、2分子のH2Oが酸素O2になる変化はけた違いに複雑である。・・・こうした中間段階のどれかが大きな活性化エネルギーを必要とするため、酸素発生は進みにくく、塩素の方が先に出てしまう。
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この回答へのお礼

回答有難うございます。
渡辺先生の本を読んでみます。

お礼日時:2012/10/18 11:13

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