永く不況で、困っていますが、景気を管理する日銀は、自由市場に、民間銀行を通じてマネーサプライを増やす政策で(公定歩合、預金準備率をさげる。国債の買いオペ、包括的緩和など)対応していますが、景気は回復しません。
私は、景気を回復させるには、まず、自由市場の機能を把握し、それに沿った施策を行わねば、科学的合理的な回復は、望めないのではないかと、思いました。
自由市場の機能は、
1. 需要と供給により、価格を決定する。ただし、これは、マネーサプライ量が一定の場合で、その量が増えれば、インフレ効果により、その分価格は上昇する。
2. 需要は、便利な商品に移行し、時代遅れとなった商品は、在庫が増える。このようにして、便利な商品を製造する産業を育成し、時代遅れの産業を淘汰する。
3. 民間銀行から融資を受ける企業は、支払う金利を、その採算性を考慮してきめる。もちろん、民間銀行と融資を受ける企業が協議して、採算が合わなければ、合意できなければ、融資は受けられない。
また、民間銀行は、このようにして、得た貸出金利から、預金者の金利を支払う。
このようにして、自由市場は、貸出金利、預金金利を決定する。
特に、2、3の機能を、損なわないようにして、景気を回復することが、肝要だと思いました。
このような、機能を持つ自由市場を、景気回復させるためには、私は、マネーサプライを増やすのは、景気回復にならないと、思いました。
経済の大部分を占める、衣食住の需要を増やすことが大事と、思いました。
しかも、インフラ整備も十分やり遂げた今、新たに、需要を増やすには、現在の生活より高いレベルの衣食住のモデル生活を、提案し、それに金融援助を行う必要があると、思いました。
もちろん、そのモデル生活は、十分国民を魅了する能力がなければなりません。
例えば、ソーラー発電、断熱材の外壁で、夏涼しく、冬暖かい住居で、高齢者も住めるエレベーター付きとか。融資は、低金利で、10年税金減額とか。
まあ、こんなことを考えているのですが、どのようにしたら、景気が回復すると、思いますか。
過去の例を考えて、敗戦後の、マッカーサーの占領政策、農地改革、財閥解体、新円切り替え、税制改革、憲法など、法律改正ですか。
ご意見を、お知らせください。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
まず経済において政府に求められている事柄は、先進国と途上国では全く異なります。
先進国における経済学は、経済という複雑怪奇なシステムを最適に『調整』する学問だとお考えください。
途上国において経済学は、政府がエンジンおよびハンドルとなり、経済を『牽引・制御』することが求められています。
(なお貧困国では経済学以前に、経済がきちんと機能するための社会的インフラ(治安や契約の概念や道路・電気・港など)を整備することが重要です)
つまり、途上国において政府は経済の主役ですが、先進国において政府は経済の裏方なのです。
これは以下の理由によります。
1.途上国の経済は構造も目標も非常に単純であること。
そのため、途上国では政府が単純な経済をコントロールして単純な目標に突っ走ればいいのに対し、先進国においては何を目指せばいいのか、その為にはどのように進めばいいのか非常に分かりにくい。
2.基本的に、途上国の経済において求められているのが経済資源の動員という量の問題であるのに対し、先進国の経済に求められているのは経済の効率化、資源の最適配分、新技術の発見、新商品の発明などの質の問題であること。
量の問題ならば政府が集め、誘導するという経済政策は重要ですが、質の問題である場合政府には複雑怪奇な経済の一つ一つを管理し品質向上させることは無理です。
ですから、先進国において政府は経済全体に関わる環境整備に重点を置くべきで、個別の問題についてはなるべく民間に任せたほうが効果的なのです。
基本的に、住宅の問題は政府の役人よりも現場の住宅メーカーのほうが詳しいのですから、住宅メーカーに任せればいいのです。
その上で答えます。
>私は、マネーサプライを増やすのは、景気回復にならないと、思いました。
マネーサプライだけでは問題は解決しませんが、マネーサプライの問題も重要です。
経済活動は常に活発に動いてもらわないと困ります。
その為には活発に動いているものが得する環境が望ましいのです。
デフレ環境下では、家にこもって資金を貯めこむものが得をします。
インフレ環境下では、金を使ってものを作る物が得をします。
そういうふうに経済的に望ましい活動をしている人が特をする環境整備という面で物価政策は重要です。
>経済の大部分を占める、衣食住の需要を増やすことが大事と、思いました。
これを判断するのは、消費者一人ひとりかと思います。
個人的には、国民は衣と食についてはそれなりに満足していると思っていますが、住については多少改善の余地はあるように思います。
>例えば、ソーラー発電、断熱材の外壁で、夏涼しく、冬暖かい住居で、高齢者も住めるエレベーター付きとか。融資は、低金利で、10年税金減額とか。
類似の政策は既に取られているように思います。
私としてはソーラー発電ゴリ押しの効果は正直疑問なのですが、省エネ住宅とかは意味があると思います。
無理に自然エネルギー(笑)を使って発電する前に、今無駄遣いしてるエネルギーを効率的に使う方法を整備するべきだと思います。
その場合、私は炭素税を推進するべきだと思います。
そうすれば、電気代も上がります。その結果、電気代を減らすために省エネ製品の価値が上がるでしょう。
ただこれはまあ住の問題というより、エネルギー問題ですけどね。
私の意見としては、まず税および規制緩和だと思います。
現在の問題は需要が不足していることです。
その原因は二つで、まず需要があるところに供給がないという構造的な問題があるということ。
もう一つは、金があるのに金を使わない人間が溜め込み、金を必要としているのに金がない人間が困っているということです。
ですから、まずは経済活動の自由を広げるために規制を緩和するべきです。
それによって、経済の流動性を上げて需要と共有がなるべく早く噛みあうようにします。
また稼げる人が稼ぎやすい環境にします。
そして、自由な経済活動によって金を稼いだ人間からはきっちり取り立てるべきです。(所得税の累進課税増税・消費税の増税)
その上でそこで取り立てた税金を需要のあるところできちっと使ってやればいいのです。(介護報酬の増額など福祉部門で働く人間の給与水準の引き上げ)
また炭素税の導入も検討するべきです。
外国から高い石油を買うのであればできるだけ有効に使うべきです。
その為には、炭素税により、石油をたくさん使う人にはペナルティーを与えることが重要だと思います。
ご回答、ありがとうございます。
この質問に、ご回答して頂いた方は、皆、自由市場での、景気回復には、需要が大事と、理解して頂いた、賢い人たちです。
多くの人は、景気回復には、どうすれば良いのか、ただ、右往左往するばかりです。
ご回答は、示唆に富む内容で、時間をかけて、考えてみます。
ただ、需要を喚起させる手は既に行われていると仰られていますが、実需を、増やし、景気を回復してなければ、そのような効果がなければ、不足と言わざるを得ません。
No.3
- 回答日時:
貴方の意見に賛成です。
評論家の中には日銀が通貨を発行すれば景気は回復する(デフレから脱却する)と言っている方がいますが、もし発行した通貨がそのまま貯蓄されてしまって使われなければ経済は回復しません。通貨は経済の血液というようにお金は使われるものであり、貯められてはまったく意味がないからです。しかし、景気の回復には通貨の発行も必要で、ケインズのいうように政府が需要になるようにお金を使うと同時に通貨を発行すればデフレから脱却でき、景気が回復します。現在このような政策を掲げているのは安部自民党総裁のみです。ほかの方々は「政府は支出を削減しろ」などデフレ期に行うと逆効果の政策をいまだに信じ続けています。早くまともな政策で失われた20年を終わらせてほしいものです・・・。
ご回答、ありがとうございます。
しかし、自民党ですか。
自民党は、無能で、景気回復をできず、国債残高800兆円も、積み上げ、無責任な政党です。
間違いありません。
現在も、マニフェストも作成せず、誠意も責任もありません。
責任があるなら、国債残高800兆円も、積み上げたら、自民党の持つ不動産を、国家に寄付し、解散するべきです。
自民党は、財産を国家に寄贈し、解党するのが、正しいのです。
No.1
- 回答日時:
私は、景気を回復させるには、まず、自由市場の機能を把握し、それに沿った施策を行わねば、科学的合理的な回復は、望めないのではないかと、思いました。
⇒ 「自由市場機能に沿った施策を行えば、景気が回復する」とのロジックが不明です
⇒ 「自由市場機能に沿った施策を行なわない場合、景気が回復しない」とのロジックが不明です
☆ 過去に多くの景気変動があり、景気が回復した場合、回復しない場合に、上記の状態に該当していると思えません ::
自由市場の機能は、
1. 需要と供給により、価格を決定する。ただし、これは、マネーサプライ量が一定の場合で、その量が増えれば、インフレ効果により、その分価格は上昇する。
⇒ 「需要と供給により価格を決定する」と考えるのは仮構であるか、「そのような価格決定機構がある自由市場が実在する」と考えるのが空想です。マネーサプライの把握の方法にもよるでしょうが、現金通貨市中有高が一定でも、信用取引、クレジット、金融商品を利用してどのような取引も可能です。信用決済までのタイムラグの分だけ通貨が増加した状態になります。個人住宅建設の多くはローンです。クレジットやリビルビングもローンです。企業でも数ヶ月は決済までの信用取引をします。信用は金利でも大きく影響されます。需要と供給とマネーサプライだけを考えるのでは不十分でしょう ::
2. 需要は、便利な商品に移行し、時代遅れとなった商品は、在庫が増える。このようにして、便利な商品を製造する産業を育成し、時代遅れの産業を淘汰する。
⇒ 産業に限らず、個々の事業主体や地域も、需要の動向で廃れていくのが世の習いです。需要が離れていくと、事業は継続できず、廃業と雇用喪失が発生し、地域の荒廃、過疎化、人口移動等が発生します。自由市場(便利で有用なサービスや商品を選好し続けることを許す仕組み)は、一部で好況と繁栄をもたらし、多数の不況と荒廃をもたらします。労働力や人口が移動しても、その多くが市場競争力のあるサービスや商品を提供できるようになるのではありません。市場が存在し、他に勝るサービスや商品を提供できるものが少数で、その少数者が大量にサービスや商品を供給可能であるならば、時間の経過と共に、敗者が増大し、勝者はさらに絞られていきます。
トーナメント方式の試合で1年、1シーズンで終わる場合でも上位者は限定ですが、資本や技術、組織、信用、ブランド、人材を長期間継続して成果を積み上げる仕組みをもつ経済システムでは、固定敗者が年々増加します。 なお、敗者になる恐怖感に襲われなくとも、勝者は勝ち続けるため、より事業を発展させるため工夫・開発・改良を継続し、新サービスや新商品をだし、出店や事業所配置、生産流通の方法を更新していきます。特に産業育成策などの支援がなくても同じです。産業育成策の結果時代遅れの産業が淘汰されるのではないです ::
3. 民間銀行から融資を受ける企業は、支払う金利を、その採算性を考慮してきめる。もちろん、民間銀行と融資を受ける企業が協議して、採算が合わなければ、合意できなければ、融資は受けられない。
また、民間銀行は、このようにして、得た貸出金利から、預金者の金利を支払う。
このようにして、自由市場は、貸出金利、預金金利を決定する。
⇒ 商品価格や貸出金利を個別案件毎に相対で決定することは可能ですが、大量の案件に適用するのは現実的でありません。価格も金利も店頭表示のようなものがあって、それを参考に大半がその店頭表示ベースで決定されるのが現実的です。そのような店頭表示があるから、購入や資金計画の検討が出来るのであって、交渉しないと水準も不明であったり、隣の店や金融機関の提示がどうなるのかわからない状態では、合理的?な検討さえも出来なくなります。貸出利息については単に期間の金利水準変動だけの問題だけでなく、回収に関わる危険負担も考慮するので、審査と金利はセットで考えるでしょう ::
特に、2、3の機能を、損なわないようにして、景気を回復することが、肝要だと思いました。
⇒ 「肝要」は「○○のために」などの目的?に照らして述べる言葉です。「△の機能を損なわずに景気回復させることが、何のために肝要」なのでしょうか ::
このような、機能を持つ自由市場を、景気回復させるためには、私は、マネーサプライを増やすのは、景気回復にならないと、思いました。
⇒ 不動産バブルで景気が良かった、住宅建設で景気が良かったなどの経験を持っている国があります。不景気はその信用供与が止まったこともきっかけです。株式市場が暴落すると不景気になります。戦争や公共事業などで事業拡大の機会が増えたり、賃上げや先に好状況を期待して耐久消費財を購入する人が増えそうな見通しで事業の拡大を図ることで、景気は拡大基調に転じます。事業拡大の意欲が起きない環境でマネーサプライを増やすだけでは景気は回復しないでしょう。「自由市場の機能」を限定的に考えるなら、政策介入そのものが意味がないでしょう。景気回復も、景気後退も、「自由市場の機能」の結果でしょう ::
経済の大部分を占める、衣食住の需要を増やすことが大事と、思いました。
しかも、インフラ整備も十分やり遂げた今、新たに、需要を増やすには、現在の生活より高いレベルの衣食住のモデル生活を、提案し、それに金融援助を行う必要があると、思いました。
もちろん、そのモデル生活は、十分国民を魅了する能力がなければなりません。
例えば、ソーラー発電、断熱材の外壁で、夏涼しく、冬暖かい住居で、高齢者も住めるエレベーター付きとか。融資は、低金利で、10年税金減額とか。
⇒ 現在より高いレベルの衣食住のモデル生活を実現する、例えば、ソーラー発電、断熱材の外壁で、夏涼しく、冬暖かい住居で、高齢者も住めるエレベーター付きを、低価格、高耐久性、ハイセンスで使い易く、短期間に実現するサービスや商品の開発製造保守を出来る事業者はますます限られます。それ以外の多くの事業者は撤退するしかありません。雇用される総人数はますます少人数になり、低レベルあるいは能力等に問題を抱える人は土俵に登ることも出来なくなるでしょう。サービスや商品の購入者に援助/助成/補助/支援をするにも、一時的なことならともかく、継続的に支援策を実行することはできないでしょう。現在の日本の状況で自由市場で、より安く、より良く、より便利で、より安全なものを求めて購入することが許されるメカニズムを維持するならば、日本経済の大部分で活性化を期待するのは無理でしょう。他国との交易で稼ぎを大きくすることが継続的に可能な状態ならば、海外取引から稼ぎを得るための経済活動を日本全体でするモデルが維持でき、低レベルあるいは能力等に問題を抱える人の事業も、不効率な事業も継続出来るでしょう。全体が右上がりでなくなってしまった場合には、優劣の格差が明確になる分だけ、大半の企業や事業体、住民は経済的困窮に陥っていくことは避けがたいでしょう ::
こんなことを考えているのですが、どのようにしたら、景気が回復すると、思いますか。
過去の例を考えて、敗戦後の、マッカーサーの占領政策、農地改革、財閥解体、新円切り替え、税制改革、憲法など、法律改正ですか。
⇒ (景気が回復する=経済規模が拡大する)と考えるなら、(市場競争、経済競争は続く)とも考えるのであれば、[貧困が社会の大問題にならない]ことを重視するのであれば、[世界との交易は続き、国内事業も世界の他国の事業体との競争で生き残る]ことを重視するのであれば、一時的か、どの程度の期間が問題なのかはあっても、次のようなことが大事なのだと思います。
(1)世界のビジネスモデルが生み出すサービスや商品と競争出来る事業体に傾斜補助していく
(2)低レベルや能力不足に対してシビアな態度を基本とする社会に転換する
(3)ハードな訓練と習熟、最新最高度の知識や技術の習得を一生のこととする常識を作り出す
(4)「生き馬の目を抜く」競争社会を是認する
(5)失敗や責任をとらせることを出来るだけ止めて、今後の可能性評価に視点をシフトする
(6)広くばらまく福祉政策は最低限に抑える
(7)電力費や運送、開業や営業に必要なコストを抑えられる制度や法制にする
今の社会で日本の大企業を分割したり、日本の大企業の競争力を削ぐ政策を実行すれば、世界の大企業に日本市場は制覇され、日本での就業の機会は減り、資本は日本から引き上げられ、世界から交易でサービスや商品、物資を輸入するのも困難になる危険が高まります。
日本の農業は、農地は細かく所有され、就業者は高齢者中心です。高齢者対策なしで、農業改革や農業政策を変更することは政治社会的に問題が大きすぎます。衰退し新たなバランスがとれる状況になるまで手をつけることは出来ません。
税制改革で、資本や産業が日本から出て行くようなことは景気回復で逆効果です。インフラを産業に有利にすることは良効果ですが、福祉や医療などの生活のためのインフラやセーフティネット関連で高コストになるため原資増大をねらう税制改革は景気回復で逆効果です。
もしかしたら、相続税や贈与税の極端な大幅増税はやっても大丈夫だし、ルサンチマン(富者や強者を恨んだり、自分の尊厳が富者や強者によって不当に傷つけられていると反感を持ち、富者や強者を「悪」と感じること)を和らげる効果はありそうです。しかし、そのような税制を実行した国家はおそらくなかったし、エスタブリッシュメントや中の上の社会階級からは現在でも賛同を得られないでしょう。
この回答への補足
それでは、もうすこし、市場システムの説明をします。
市場システムとは、単に、財を交換する手段に留まらず、社会全体を養い維持していくためのメカニズムだと思います。しかし、そのメカニズムは、まるで理解されていない。
需要の増減に従って、物価は上下します。
需要が減少し、物価が下落すると、生産は減少させられ、その生産者の所得も数も、減少する。
市場は、人々の需要という最終的な調停者に従い、商品の価格と数量の両方を調整するだけでなく、商品の生産に協力する人々の所得をも調整する。そして、所得を調整することは、人口さえも調整するのです。
このように、市場の景気を、主に左右するのは、需要です。
ご回答、ありがとうございました。
あなたのご意見は、産業の技術革新と構造改革によって、需要を引き出し、景気を回復させようということですね。
そういう意味では、あなたも私も、日銀などの中央銀行のマネーサプライを増やす政策は、十分サプライされて、行き渡っており、今後の景気回復には期待できないとの意見ですね。
勿論、政府の財政緊縮策も、効果がないとのお考えですね。
しかし、日銀は、依然として、マネーサプライを増やす政策しか、やらないようで、景気回復は見込めない状況が続きます。
あなたのような、頭の良い人がいることが分かり、少しは、安心しました。
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