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こんにちは。

自然的短音階について、ずっと前から疑問に思っていることがあります。


共同音楽出版社の「楽典」(上・下)という本を持っているのですが、旋律の音階固有音を見分ける方法として、

「短音階の第7音は、変化記号が付けられていない時は2度下行します。したがって、2度上行して主音に進むことも、跳躍進行することもないわけです。」

と書かれているんです。

これは旋律的短音階の場合ですよね?
自然的短音階にはこの理屈は当てはまらないはずです。

にもかかわらず、ここでは短音階の第7音はいかなる場合でもこのルールに従うかのように書いてあって、それ以外のケースはありえないかのように扱われているんです。

でも実際には、変化記号の付かない第7音が2度上行したり、自由に跳躍進行したりするケースというのはたくさんあって、つまり自然的短音階の曲は探せばいくらでもあるということは明らかなのに、この本に限らず、世の入門書とか理論書の多くが、自然的短音階はほとんど使われないというようなことを書いているんです。

自然的短音階が和声論にとって都合の悪いものであるからといって、仮にも音楽の指導書や入門書と呼ばれるものが、こんなふうに実際の音楽現象を歪曲して、自然的短音階を徹底的に無視するようなことがまかり通っていてもよいのでしょうか?

このことについて何かご存知の方がおられましたら、是非お話をお伺いさせて下さい。
よろしくお願い致します。

A 回答 (1件)

>共同音楽出版社の「楽典」(上・下)という本を持っているのですが、旋律の音階固有音を見分ける方法として、「短音階の第7音は、変化記号が付けられていない時は2度下行します。

したがって、2度上行して主音に進むことも、跳躍進行することもないわけです。」と書かれているんです。これは旋律的短音階の場合ですよね?自然的短音階にはこの理屈は当てはまらないはずです。

あなたのおっしゃるとおりです。おっしゃるとおりですが、キチンとした出版物に偏見のある記述や間違いが書かれていると言うことは考えにくいです。その本が手元に無いので想像になりますが、この記述のある項が「旋律の音階固有音を見分ける方法」というのであれば、「音階固有音」というのは、三つの短音階各々に第六音と第七音に固有のものがあり、第六・第七・第八音の特徴を見れば、各々が別個の音階と言えます。従いまして、楽典という名の本で、三つの短音階をひとまとめにして「短音階の特徴」のように書かれているとは考えにくいです。どこかに「旋律的短音階の特徴」または、「旋律的短音階の見分け方」というような文言がないでしょうか?あるいは、「少なくともこの特徴が見られれば、この旋律は短音階を用いて作曲された曲(すなわち短調の曲)である」、と言いたいのではないでしょうか?
旋律というのは、ある音階(長音階・自然的短音階・旋律的短音階やその他の民族的な音階)から音が選ばれて高低・長短が整えられて時系列的に並べられたものなので、音階に特徴的な音を見つければ、「この曲は、何々音階を使って作曲されている」と判ります。例えばFだけに常に#が付いていれば、ホ短調かト長調のどちらかですが、Dにも臨時記号#が付いていればホ短調と言えます。更にCにも#が付いていれば、「ホ短調であり、作曲に際しては旋律的短音階が用いられている」と断言できます。しかし、一方、逆説として「Dがナチュラルならば短調ではない」、とは言えません。著者はそのような意向で記述したのではないでしょうか?

>この本に限らず、世の入門書とか理論書の多くが、自然的短音階はほとんど使われないというようなことを書いているんです。

そうですね。特にポップス系統の作曲用の入門書では、自然的短音階は理論上は存在するが実際は使われない云々等と書かれています。

>自然的短音階が和声論にとって都合の悪いものであるからといって、仮にも音楽の指導書や入門書と呼ばれるものが、こんなふうに実際の音楽現象を歪曲して、自然的短音階を徹底的に無視するようなことがまかり通っていてもよいのでしょうか?

クラシック系統の楽典では、そのようなことは少ないと思うのですが、確かにポップス系統では、自然短音階は、和声的短音階や旋律的短音階を説明するネタに使われるだけで、実習や課題のときは、メロディーの創作では旋律的短音階を使う、伴奏付けでは和声的短音階を使うというのが当たり前の前提条件のようになっています。自然的短音階を無視しているわけではないのですが、ポップスの実情からすると、洋楽・邦楽(J-POPなど)を問わず、終止部分では必ず(と言ってよいほど)第七音は#されV7→iという進行になっています。限られたページ数の中ですから、学習者の実用性というところに重点が置かれているのだと思います。「5分で1曲!」というような感覚で説明している本が多いのですね。
質問者さんの書かれていることは、本来的に正しいと思います。ただ、持っておられる楽典の本は、上下二巻の古典的な立派なもののようなので、精読すれば、三つの短音階は公平に扱われているのではないかと思うのです(想像ですが)。
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この回答へのお礼

お礼が遅れてしまって申し訳ありません。

頂いたお言葉を頼りに本を見直しておりました。

他の指導書と同様、内容は系統的に組まれている書物なので、これより前の箇所に、三種類の短音階についての説明は当然ながらあります。(そしてこれもまた他の本と同じなのですが、自然的短音階は実際にはほとんど使われることはない、というふうに述べられているのです。)

また、問題の一節のすぐ後には譜例が掲載されており、更にその後には、譜例の旋律は短音階の別で述べると旋律的イ短調になります、というようなことが書いてあります。

しかし、「旋律的短音階の見分け方」というような前置きはどこにもないので、これだけではやはり、実際の短音階には和声的短音階と旋律的短音階の2種類しかないと言っているような印象を受けます。


それで、更に見直していて思ったのですが、この箇所の直前には、音階固有音の見分け方というのが他にもいろいろと紹介されているんですね。
そしてその中には、「ある音が跳躍進行する場合、その音は音階固有音になります」とか、「ある音が次の音に2度上行、下行する時も高さが変わらないのであれば、その音は音階固有音になります」というようなことが書かれていて、これって自然的短音階の第7音にも当てはまるんじゃないかと。

つまり、明確には述べられてはいませんが、一見、短音階の導音ではない第7音と思われる音が、旋律的短音階の規則に当てはまらずに、自由に跳躍進行したり、2度上行したりする場合、これはもう自然的短音階ですよ、と暗に示されているのかもしれません。

それを裏付けるように、本文のいたるところに「まず第一にそれぞれの音階固有音について熟知していること」という旨の前置きが述べられています。
また、終わりのほうには「以上、この項で述べてきた、音階固有音の見分け方、および調の判定の方法などは、必要に応じて適宜併せて用い、できるだけいろいろな角度からみつめることによって、より確実に調の判定がなされなければなりません。」と記されています。

ですからここでは、どうやら少々突き放したような乱暴な説明がされていて、それを読む者に対しては、各音階についてすでにしっかり理解していること、広く柔軟に対応出来ることが求められているようです。


>クラシック系統の楽典では、そのようなことは少ないと思うのですが~

今まで逆だと思ってました。クラシックは古典的で非寛容、ポピュラー音楽は何でも貪欲に取り込むため自由で寛容というイメージがありましたが、ポピュラーの実情は必ずといってよいほどハーモニックマイナーだというご指摘に、どうやら自分の見方は違っていたのかもしれないと考えるようになりました。
昔のアニメや特撮ヒーローものの主題歌はナチュラルマイナーも使われているみたいですけどね。

ちなみにこの「楽典」という本はクラッシック系です。用いられている和音記号に長三和音か短三和音かの区別は無いですし、ナポリの和音の説明とかありますし。

というわけでなんとか解決しました。
親切丁寧なアドバイスを賜り、どうもありがとうございました。

お礼日時:2013/04/09 02:26

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