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ごくごく基本的なところがわかりませんので、どなたか御教示ください。

市場に円が増加すれば、円の相対的な価値は下がり円安。

これはとりあえずわかります。で、よく「日銀が紙幣をどんどん刷って・・・」云々というのをよく耳にしますが、

(1)そもそも円紙幣を「刷る」とは何に基づいて年間額なりを決めているのでしょうか?
(2)その日銀に「刷られた」紙幣は、当初は日銀の資産なのですか?〔勝手に資産を印刷できるの!?そんなわけはないですよね。。。〕
(3)その「刷られた」紙幣が「市場」に出回るには、日銀が銀行に貸付しなければいけないわけで、だとすれば「円を刷ったら、市場に円が多く流通して、円安」というのは自動的に起こる話ではないですよね。。

バカな質問で恐縮ですが、根本の根本をお教えください。

A 回答 (2件)

そもそも日銀は紙幣を刷ることなど出来ません。

紙幣を刷るのは独立行政法人・国立印刷局だけです。実際のところは日銀ができることは国立印刷局から紙幣を安く仕入れることだけです。

しかし刷っただけでは日銀の資産にはなりません。銀行が日銀からお金を借りて初めて日銀の帳簿に計上されるのです。それが複式簿記ですから。銀行に対する貸付金といった形でないと資産計上はできないんです。

だから日銀がどれだけ紙幣を仕入れても銀行が借りてくれないことには何も起こらない。日銀の金庫で紙幣が眠っているだけでは何の意味もないんです。

それは銀行も同じこと。いくら金庫で紙幣を眠らせたところで意味はない。個人や法人が銀行から融資を受けて、そこで初めて市中に紙幣が流通することになるのです。

こういう基本的なことを認識していない無知蒙昧な愚民が「日銀が紙幣を刷れば円安」といった馬鹿げた妄想を垂れ流す。

ではどうして個人や法人は銀行からお金を借りるのでしょうか。利子をつけて返済できる目処が立たないなら借りようとは思わないでしょう。実際それが長年のデフレの原因だったのです。市中銀行の融資残高はこれまで右肩下がりに下がり続けて、預金ばかりが増えて、融資は増えなかったのです。

つまりいくらお金を刷ってもそれだけでは銀行は融資を増やすことはできないんです。景気回復観測が高まって個人が住宅ローンを借りようとして、企業が設備投資を増やそうと考えない限り、紙幣は流動しないのです。それでも銀行が困らなかったのは膨大な国債残高があるからです。只みたいな利率で定期預金を集めて、それで国債を買えば銀行は何もリスクを負わないで利ざやを稼ぐことができます。

また過剰流動性でインフレになったとしても、それで円安にはなりません。日本の経済規模は極めて大きいからです。いくら紙幣を印刷したところで10%、20%も円安になるわけがない。

つまり円安と日銀の金融政策は何も関係ないのです。どうして円安になったかといえば、それは2012年の巨額の貿易赤字が原因です。輸出企業はドルを売って円を買う。トヨタがアメリカに自動車を輸出すれば販売代金をドルで受け取ることになる。そのドルを元手に日本の工場の従業員に円で給料を払う。つまりトヨタがドルを売って円を買っているのです。

そうなれば円高になる。いままでトヨタは円高で困るなどとほざいていたが、実は自作自演で円高にしていたのです。

ところが貿易赤字では円安になる。東日本大震災で原発が稼働停止になったので石炭・石油・天然ガスの輸入が増えて火力発電所の燃料の輸入が増えました。電力会社は円で受け取った電気代を元手に海外からドルで化石資源を買っているのです。つまり電力会社が円を売ってドルを買うから円安になっているんです。

巨額の貿易赤字は、10電力会社が分担して営業赤字として引き受けているようなものです。電気代収入だけでは輸入代金に足りないから銀行から融資を受けています。

こういう基本的なことを理解していない無知蒙昧な愚民が「日銀が紙幣を刷れば円安」といった馬鹿げた妄論を垂れ流す。

日本の学校はいったい何を教えているのだろうか。日本人はどうしてこれほどまでに経済音痴なのか。
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この回答へのお礼

長年の疑問が氷解しました。まんざら頓珍漢でもなかったわけですね。ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/13 18:06

>(1)そもそも円紙幣を「刷る」とは何に基づいて年間額なりを決めているのでしょうか?



日銀の支店長会議で決めます。

>(2)その日銀に「刷られた」紙幣は、当初は日銀の資産なのですか?〔勝手に資産を印刷できるの!?そんなわけはないですよね。。。〕

日銀で印刷された紙幣は国の資産です。株式会社日本銀行の試算ではありません。

>(3)その「刷られた」紙幣が「市場」に出回るには、日銀が銀行に貸付しなければいけないわけで、だとすれば「円を刷ったら、市場に円が多く流通して、円安」というのは自動的に起こる話ではないですよね。。

自動的に起こるというより、円の流通量が増えれば円安になるのは確かです。

通貨の流通市場でいう通貨交換レートとは、二つの異なる通貨の交換比率を表わします。ですから、単純に言うなら、一方の通貨の流通量が2倍になれば、交換比率も2倍になります。

例えば、1ドル=80円の場合に、円紙幣を増刷して円の流通量を一気に2倍に増やせば、交換比率も2倍になるので、1ドル=160円になります。つまり円安になるわけです。実際には、単純に2倍になるわけではありませんが、円の流通量が増えるので、円安になるのは確かです。
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この回答へのお礼

よくわかりました。ありがとうございました。

お礼日時:2013/05/13 18:07

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