私個人は学校での文章指導に不足を感じ、漠然とした文芸鑑賞に、報告書の練習をして物足りなさを補った経験があります。そのため、文章指導にはテクニカルなアプローチが足りないと思っています。
対人関係やテキストなどの資料であれ、真面目なやりとりからウケ狙いまで絡みあってのことだとは思います。例えば、読書や遠足の感想文、少年少女の主張、小論文といった意見表明、レポートや報告書といった状況を過不足なく伝える技術、こうしたSNSでのやりとりですね。
みなさんは文章指導のアプローチについて、どのようにお考えですか?
影響を受けたひとものことから、いろいろなエピソードなどありましたら、よろしくお願いします。
※補足が必要でしたらお尋ね下さい!
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
>みなさんは文章指導のアプローチについて、どのようにお考えですか?
>影響を受けたひとものことから、いろいろなエピソードなどありましたら、よろしくお願いします。
質問者様の熱意は充分以上に理解するところ、そして以下述べる事が、実際問題としてほぼ不可能な現実である事を認識した上で、敢えて少々語らせて頂きます。
御指摘の、教育現場に於ける文章指導のテクニカルなアプローチの欠如に関しては、恐らくその通りでしょう、私自身学生時代にその種の基本を教わった記憶が皆無ですから。
全ては想像の域を出ませんが、幼い頃は誰もが皆、先天的なセンスのみが頼り、そしてその才能の欠片をも持ち合わせなかった私自身、読書感想文その他の出来栄えはそれは酷かった(はず)、何しろ誰もが手にしたであろう佳作すら頂いた事がありませんし、自身国語に関する能力は最低であると認識しておりました。
ところがです、誰から強制された訳でもないが、幼い頃から好きであった読書が、次第に肉となり血となって、その結果大学を卒業して世に出る頃には、何とか人並み程度の読解力と文章能力は身に付いたようです。
恐らく文章能力に限らず、あらゆるテクニックは確固とした基本の上に展開されるもの、依って御指摘の質問に対する大前提は、それなりの読書量をこなした上で、日本語・外国語のボキャブラリーを劇的に増やし、且つ場面・局面或いは特定のワードに反応して、即時に引っ張り出せる反射神経を磨く事にあると確信します、つまりボキャブラリーの多寡と当意即妙さが生命線、釈迦に説法ではあるのでしょうが。
他方SNS他が文章能力を高めるステップとして、1つの有効な方法論である点は決して否定しませんが、コミュニティ型(言うなれば共通の話題に特化した特定・不特定多数への発信ツール)・双方向性の文章のみに慣れ親しんでしまえば、特定の個人を意図する際に、適切且つ格調高い、更には説得力が付与された表現力が示せるかどうか、若干懐疑的に成らざるを得ないというのも正直なところではあります。
以下結論として申し上げれば、教育現場で提示出来るテクニカルな文章指導は極めて少ない、そしてそれは一部の例外を除き、本人の自覚無しには為し得ない、つまり教える側としては、如何に読書方向に誘導するかの方法論を一義的に模索すべきであり、次いで生徒さんを既成の枠に嵌め込まない・小さく纏めない事が肝要、そう考える次第。
その作業は、あたかも彫刻家が作品を作り上げる過程に似ております、即ち山から石を切り出し、全体のグランド・デザインを整えはするが、飽く迄も細部の仕上げはずっと後で宜しい訳で。
一方仮に提示すべき技術論があるとすれば、テーマを浮き彫りにさせる文章の濃淡とコントラスト、そして或る部分お笑いと共通する「掴み」という重要なファクター、その辺りではないでしょうか。
如何に格調高く・報告書としての完成度が高い文章であっても、読者の興味を惹かないものは、所詮自己満足の世界に過ぎませんから。
例えばクライアントに提出する提案書・企画書の類、恐らく多忙な先様は最初の2~3行を斜め読みして、それなりのインパクトがなければ即時に書類の下に潜り込み、未来永劫日の目を見ない事は恐らく想像に難くないでしょう。
もっとも私自身が小学生・中学生であって、今申し上げた事を要求されれば、消化不良の挙句途方に暮れるのでしょうが・・。
ありがとうございます。
そもそもは、教養科目の民法で、木下是雄さんの「理科系の作文技術」を紹介された所にあります。木下さんが主導して取り入れた、言語技術というライティング科目ということです。
見逃せないのは、ライティング自体は学部や専攻を問わずに実施され、木下さんの専攻する物理の学生にライティングが必要だというのが基点となっている所です。
ようするに、ライティングは全体に必要であり、日本語だからとか理数系や人文系だという、言語や専攻とは無関係だというわけです。
おっしゃるように、教育による文章指導はあくまで基礎としての作文経験であり、その後の研鑽は個々の興味や関心に委ねるのは、実にもっともだと思います。
確かに、良くも悪くも現場の裁量に委ねられているおかげで、自由市場として文章論が混在できているのかもしれません。
机上の空論ではありますが、とにかくたくさんの情報を集めて把握することを身につけた上で初めて、文章の体裁をどうしようかということかと思います。
その上で、私は、文章の規定演技と自由演技という風に考えます。教えるとしますと、規定演技として、文章の事実と意見を仕分ける練習をして、一定の文字数と体裁で約束通りに書く練習をするわけです。言わば、漢字の書き取りに近いイメージです。同じ字を続けて書いたり文章を模写するよりは、熟語を書いたり文章の事実部分や意見部分を書き出す感じに。
問題は、自由演技でありまして、鑑賞する経験やオノマトペや文体のレトリック、詩歌、小説や評論、エッセイやコラムなど、サンプルとして用意するべきものは、とても、扱いきれるとは思えません。
さしあたり、詩歌や文章に拘らず、マンガアニメ、ゲームから音楽や映画、演劇などなど、言葉が関わる表現物は膨大であることを伝えるのが先決で、後は、個別に掘り下げるしかないということでいいんだと思います。
他は、個別の解釈に立ち入る必要はないが、内容は作者の意思によって配列されていることを、文章を書くことによって自覚させることだと思います。
そして、文章を含めた情報リテラシーというのは、ネットやマスコミ、学校や家庭を問わず誤解や嘘が混じる危険があると知らせて、友好的な振る舞いは当たり前ではなくありがたいと知らせることではないかと思います。
蛇足が長くて、すみません。
アンケートカテゴリーなので補足にせず、お礼の中に説明をいたしました。
どうも、参考になりました!
No.3
- 回答日時:
「好きこそものの上手なれ」と言います。
何か訴えたいこと、表現したいこと、他者を啓蒙したいこと、などアウトプット(出力)の動機が無ければ、文章などいくら何を指導しようと上手くはなりません。私の場合は、小学校から中学校時代までチラシの裏に描いていた漫画を、高校1年で突如として小説やらゲームブックの創作にスイッチさせたことから始まります。同時期に人生とは苦しみであると悟ってから、何故自分は生きているのかという問いを解決するために、論理という言葉の連環=連想するということを、自ら発明することによって考える方法を閃いたのです。それからというもの、不眠不休でノートに論考を書きなぐり続けました。その他趣味に対する考察を追究したり、『幻覚憧憬』と題した夢日記などをひたすら内省と脚色に基づいて書きました。
はっきり言うと、人生辛酸を舐めないと深みのある文章は一切書けませんよ。何をどうパフォーマンスしようと、薄っぺらいものは薄っぺらい。
文章指導のアプローチというけれども、文章の中身が無ければ何をどう書いてもハリボテの選挙演説です。意味のある作文が書きたければ、まず自分が苦しんで、モノを考えることです。突き詰めるとそれは、生きるとは何か、この世とは何か、ということなのです。それを見据えた意見でなければ、何をどう口車を回そうと、中身の無いカラカラのかざぐるまの如し、ということなのです。
私、大学受験は小論文の一発芸合格です。学力は中卒に近いと思います。大卒を名乗る資格があるのか、と自らに問うほど基礎学力はありません。さすがに、現在窮地に立たされている理由はそこにあるのかもしれません。だから、今からでも必要と思う知識は、図書館やOKWAVEや、安価な動画講座などを利用して自己研さんに励んでおります。
幸い、私は10年ほど前、生きるとは何か、この世とは何か、という答えにやっと辿りつくことが出来ました。だから、確固とした信念のもとに言葉を繰り出すことが出来るし、どんな広範な分野であっても大局的な考察を述べることが出来ます。もちろん、専門的な込み入った話をするときは注意を要します。専門的なことは専門家でなければ正確な認識は出来ないでしょう。
ここまで私が述べて来た文章を読んだだけでも、「モノを考えること」がどれほど重要か分かるでしょう。これらすべて、私が数十年の人生で苦悶しながら「モノを考えて来た」から書けるのですよ。それでもプロのモノ書きの人に勝るとは思っていませんが。文章など勝ち負けの問題ではなくて、自分が出力したものがどれほどの影響力を持てるか、と言う問題ではないでしょうか。美しい文章とか、国語が正確だとか、そんなことはどうでもよろしい。
じゃ、何か?
中身でしょ!
例えば中高生が日記を書いたとして、「朝起きて、飯食って、学校行って、飯食って、風呂入って、歯磨きして、寝た。」と書いてあったとします。違うでしょ。そこにはあなたが今日何を思ったかを書くんですよ。実際起こったことで無くても良いんですよ。とにかくアウトプットしたいことを書くんですよ。日頃絶え間なく入ってくる何らかの情報から、それらを吟味して出力することが「書く」ということでしょう。その吟味の段階で、本人が情報に対して深く考えることが大事でしょう。深く考えなかったら馬耳東風、カタカナで言うところのスルーってやつでしょう。
じゃあ、深く考えるようになるにはどうしたらいいでしょうか?
それはね、人生辛酸をなめて悩み苦しみを乗り越えようとしなければ、成るわけないんですよ。生まれながら才能がある人も居ますでしょう。そう言う人はね、元々そのことに深い興味関心があったのですよ。結局「好きこそものの上手なれ」ということに帰結したでしょう。苦しみを乗り越える人も積極策でそうするのだから、「好きこそものの上手なれ」は、当たらずも遠からずでしょう。
ここで、ご質問の文章指導のアプローチにもう一度立ち返ってみましょうか。結局、身につまされて、懸命に悩み苦しみ、考察力を上げ、内観力を上げ、モノを考える力を付けて行くしかないでしょう。論理性とか連想とか言ったとしても、中身が無ければ面白くも無いですし。
インプット(入力)の方は本でも何でも良いです。生活の中に情報はいくらでも垂れ流されております。それをどう吟味してアウトプットするかは、本人の懸命に考える態度が有効に働くことでしょう。
突破口は「あなたが直面した問題は、それについて逃げない、真剣に考える」そこから始まります。起承転結などの文章の構造は二の次でしょう。結局、本人の問題意識がどれほどのものか、という話でしょう。
そこに教育者が存在する余地があるとすれば、文章を読んで、欠落している必要情報を指摘する、この先どうなるのかという催促などが、本人の考える力を補助するでしょう。
私には独自のストレスのはけ口が書くということだったため、教育者など邪魔だし、補助など必要とせず、自らの意欲によって考察力を鍛えて来たと言えます。教育者が居たら私の世界を壊されて2度と文章は書かず、今の文章力は無かったかもしれません。
「好きそこものの上手なれ」ということだと思います。何の習い事でもそうだと思いますよ。やるのは自分です。それが本心ならモノになるでしょう。「塾に行かないとテスト出来ないヨ」とか言っているうちは、自分では本当はしたくないのだから、何をどうしたって無駄ですよ。付け焼刃のテストの乗り切りにしかならない、人生にとって無意味なものとなります。本人の好きにさせるしかない。
ありがとうございます。
文章を書くことは、究極的には、人間の表現行為には、当然、含まれます。自分自身の衝動が根本にあるのも、その通りですね。
確かに、現在を生きる私たちは誰しも、すでにある世界へ生まれ落ちるというアクションと、そのリアクションによって、自分という意識が芽生えるわけです。日々、新しい言葉は生まれていますが、母語は膨大に存在し、それを刷り込まれ身につけた上で、自分の意思で使い分けるようになるわけです。
言葉の数は把握できたとしても、組み合わせは天文学的な数であり、その中で、何かしら別の機能を生み出すというのが創作の苦悩なんだと思います。
まあ、私自身は文章を規定演技と自由演技のように捉えまして、前者の反復練習を基礎に、後者は、表現物の多様性を伝えて個々に委ねる橋渡しに留めるように考えています。
夫婦や親子など、どんな関係であれ、絆が深かろうと浅かろうと、別々の人格だというのは、理屈でわかった所から喜びや苦悩が始まることでありまして、一生つきまとい振り回される問いかけのひとつですね。
どうも、参考になりました!
No.1
- 回答日時:
文章を読んで理解する力が養わなければ、書く力は備わらないと思います。
文章をどう分解して組み立てて、自分の気持ちや言いたいことをどう織り込むか・・そのテクニックは、机上でああだこうだ教えても子供には分からないでしょう。
読んで理解する力、そのために適切なテキスト(本)をいかに与えられるかにかかっていると思います。
実践ということなら、SNSのようなやりとりを擬似環境で体験させるのもいいかも知れません。
ありがとうございます。
私は、クラスに読書感想文や少年少女の主張になると、突然、劇団員のようなパフォーマンスを取る人がおりまして、びっくりしながら楽しんで眺めてはおりました。
もちろん書くべき内容がしっかりしていなければ、有名人ではありませんので、情熱的に読み上げたり控え目に読んだりしたからというのは、評価軸のひとつではあります。
例えば、ある文章を題材に、人物の性別や年齢を変更して口調や描写を書かせるパロディのようなこと、ある文章を題材に事実と意見を仕分けさせるといった感じで、練習するようなことかと思います。
どうも参考になりました!
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