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アダムスミスは、自由放任こそ最善の見えざる法であって、それを解明することこそ経済学であると言っています。資本主義におけるもっとも有用な精神である、自由競争の概念ですね。
一方で、彼は労働価値説を唱えています。
彼は、自由放任の先に資本ではなく、労働を置いています。
 これは自由放任は資本主義の心構えのはずが、なぜ労働価値説を唱えているのでしょうか。

 自由放任を主張するならば、そのゴールに資本をおくべきではないでしょうか。

A 回答 (4件)

自由放任は資本主義の心構えと言うのは問題があるかと思いますよ(笑)。


間違っても資本主義は、アダム・スミスが作ったのではありません。アダム・スミスはまさにその封建社会の崩壊と資本主義がまさに見えているその中で、生きていたのです。自由放任は、重商主義ともいえますが、簡潔には国家ですね。アダムスミスの難解さは、彼が法学と倫理学というその間から、経済学という視角が飛び出しているということにもあるように思います。スミスがみた資本主義的生産というのは、人間が自然に働きかけて生まれる動態的過程です。つまり、分業があるわけですが、それはスミスによると、「人間の交換の性向」が人には本来備わっているのだということです。彼自身は確かピン工場の例を提示しているはずですね、分業に関しては。労働価値というのは、こういう視角の中にあるわけですが、やはりその土台は、なんといっても剰余価値にあります。これはスミスの発見というよりは、フランソワー・ケネーにあります。彼は重農主義の先駆者であり、ボス。そしてなぜかその経歴は医者であったというのがおもしろいところです(医者であったことは彼には大きな土台をしいたというのが一般的ですね)。ともかく、スミスはその人間が自然に働きかける過程の中で、労働は剰余価値を生み出す。それがスミスの発見ではないでしょうか?ここが根本の労働価値の概念のはずです。賃金がどうとかというのは、その後にきます。彼は詳細を述べています。基本的に資本主義的な世界では、土地・生産設備(原料)・賃金という要素があり、彼は地代等を差し引いても、利益がかえってくることを見たわけですね、ちょっと具体化しますと。スミスの自由放任が、今の自由主義と同じでしょ!というのは、実は横暴なところがありまして、つまり共通点は、どこまで国家が介入すんの?その線引きをどうすんの?という、基本を国家は必要悪とするところだと思います。
ですから、結論は、自由放任は、人間の性向なるものを最大限に活動させるためには、できるだけ自然法なるものを最大限に働かせるような、適切な実定法をしき、かつてこの性向を制限して殺してきた国家は適度に制限されなければならないというものであり、その性向を働かせると、人間が自然に働きかける再生産過程が循環する。すると、労働価値説、つまり剰余価値なるものが生まれ、国家は富むのだというのがスミスの考えです。別に自由放任と労働価値の概念はまったく矛盾していません。、むしろささえあっています。ただスミスがやはり資本主義的な世界を前提としてこのロジックが立っていることは忘れてはなりませんね。参考は内田義彦などがいいでしょう。
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労働価値説をマルクスが使用したために混乱している気がします。

商品(サービス)の価格(価値)は基本的に労働が決定するというもので、自由競争を否定するものではありません。ただ、これだと技術革新やアイデアという労働量と直接には関係のないものの影響が大きい今日では適用することが困難であるだけです。
 また、資本主義というものの考え方も誤解されているように思えます。資本主義とは資本が中心と言うよりは、資本が膨れあがっていくような経済システムを指すように思います。まあ、資本主義の厳密な定義は難しいですが。
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ひょっとして、「労働価値説」=「労働することに価値を見出す考え方」と思っていませんか?


そうではありませんよ。経済的な「価値」が労働によって生み出されると考えるのが労働価値説です。
生み出された価値を消費しようが、資本として使おうが、そんなことには関係ありません。
ですので、少なくとも自明なレベルでは何ら矛盾していません。
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アダムスミスが、労働価値説、自由放任、「見えざる手」を中心に経済学を前進させたことは、その通りです。

それと「分業」ですね。
>自由放任の先に資本ではなく、労働を置いてします。
此処がよく判らないのですが。
スミスの労働価値説は重商主義や重農主義の対比として捕らえたほうが良いでしょう。
自由放任は、分業の適正化が「見えざる手」によって自然に達成されると考えたのです。
労働価値説と資本を結び付けるにはマルクスまで待たねばならないと思いますが。
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