No.5ベストアンサー
- 回答日時:
”お寺と日本人の関係について”
↑
お寺は、仏教における祭祀施設で、神道の神社に
対応するものです。
神道が日本固有の宗教であるのに対し、仏教は
インドの宗教で、中国を介して日本に伝来しました。
当時の統治者は、仏教を使って国家を統治しよう
として、天皇も仏教徒になったりしました。
神道の親分である天皇が仏教徒になる、というのは
不自然な感じがしますが、多神教である
神道では問題ありません。
仏教はその後、日本に広く行き渡り、多くの日本人が
信者になりました。
しかし、日本の仏教は神道や儒教によって歪められ、
いつの間にか、先祖を祀る宗教になっていきます。
お寺は、かつては文化の中心の一つでした。
坊さんというのは知識人でした。
しかし、現在では葬式産業株式会社に堕ちて
います。
これは、キリスト教布教を恐れた徳川幕府が
檀家制度を設け、庶民に仏教を強制したためです。
全員が仏教信者にされたため、競争原理が働かなく
なり、堕落したのです。
”日本の方はどんな時にお寺へ行くのでしょうか”
↑
昔は、色々困った時の相談相手だったり
いざというときの逃げ場所だったりしたの
ですが、現在では葬式だけです。
檀家の人は、故人の命日などにもお寺に行きます。
”人が亡くなったら、普通お寺へ参拝しにいくのでしょうか。
それとも神社へ参拝しにいくのでしょうか。”
↑
参拝に行くのはお墓のある場所です。
そして、お寺には墓はありますが、神社にはありません。
仏教には極楽地獄がありますが、神道には極楽も地獄も
ありません。
あるのは「黄泉の国」だけです。
靖国は例外です。
No.6
- 回答日時:
「神社と日本人の関係について」と同じです。
日本人にとっては、宗教施設すべては、基本的には「ご利益(ごりやく)」をもたらすための装置です。
神社も、お寺も、教会もすべて同様です。
だから、お守り、お札、破魔矢(はまや)、祈祷(きとう)など、いろいろなものがそろっています。
日本の国として成立した当初は、農業などの豊作を祈るという役割を担ったのが、今の天皇ですが、その後日本人は怨霊を恐れるという信仰を持つようになりました。
政治の権力争いの中で、敗れて死んだ人たちが呪ったのではないか?という事象(飢饉や病気の蔓延)があり、そのため怨霊を封じ込めようという動きが出てきたといわれています。
その中で取り込まれたのが最初は神道(厳密には形が違いますが)であり、神道では通じないことが増えると取り入れられたのが仏教でした。
なので、日本では「神を信じる」という信仰は、神を崇めるためにあるのではなく、神の力を利用するために行います。
ことわざに「いわしの頭も信心から」というものがあります。
これは、イワシの臭気で邪気を払えるという信仰があったことに由来しているようですが、おそらくこういった事象が生じるのは、日本だけではないかと思います。
つまり、利用できるものに効果があれば、ちゃんと信じて敬うということです。
特に鎌倉時代(12世紀)以降は、庶民の間で仏教の拡大解釈による現世利益の追求が盛んに行われ、色々な形で広まりました。
ちなみに、日本では神仏習合(しんぶつしゅうごう)といって、仏教が入ってすぐの6世紀に、すでに神社とお寺を同じ境内で祀る神宮寺(じんぐうじ)という現象が起こっています。これもまさに日本人の宗教観を示す良い例と言えます。
明治(19世紀)になって廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)が行われ、全国で神道と仏教の分離を行いましたが、その時に起こったことで、日本人の宗教観がわかることがあります。
それは、先ほどの神宮寺で併設されていたお寺を壊して回る日本人が多かったということです。
いままで拝んでいたものを、壊すということを多くの日本人ができたということは、信仰心が神ではなく、ご利益じたいにあるということがわかります。
No.4
- 回答日時:
一神教の国々において宗教は、そうした大陸系&遊牧系の
文化圏の自己中心的な性格をして社会性に従わせるための
モラルとしての側面が大きいです(強力な教義、ラマダンや
毎週の教会などの強制的な儀式)。
ところが、東南アジアの稲作農耕文化圏においては、地域
コミュニティの協力による農作業が一般的で、年間を通じた
計画的生産など、集団主義的な文化が予めあったので、
宗教はその集団主義の共同幻想(国造り、あの世)のための
シンボル=儀式宗教として普及したのです。
特に日本は、稲作農耕(特に集約的なジャポニカ米)と並んで
集団主義的な文化要素である島国文化(いつも同じ顔ぶれ
ゆえに遠慮する)と重なっているので、世界でも稀な集団主義
的な性格を有し、それが近代の工業化においてプラスに作用
したのです。
No.3
- 回答日時:
日本では当初中国からの分化、思想、知識を学ぶために仏教を受け入れました。
(中国は時代によって名が変わるので「中国」に統一します。)結果的に論理で攻める仏教が実質日本を席巻し、神社は寺の管理となりました。さらに江戸時代には隠れキリシタン対策で神社の神職も檀家登録をしなければならなくなりました。コレにより神道はほとんど廃れてしまったわけです。
さらに旦那寺に登録する事から葬儀も寺で行う事になりました。
明治時代、徳川家が寺を重用していた事に反発し、さらに「尊皇」を掲げていた事から日本を神道国家に戻そうという政策が始まりました。政府からは神仏分離令が出され、寺と神社が分けられました。
当時過剰反応したものが廃仏毀釈といって寺の打ち壊しを始めたので多くの寺は神社となりました。
そして神道の氏子制度を利用して戸籍管理をしようと考えたのです。古来より子供が生まれると神社に氏子登録をする風習があり、これを戸籍に利用しようと考えたのです。(結局役所が行なうようになったのですが)
日本人が定期的に行なう子供の成長などを祝う節句は宮中儀式の模倣です。なので節句の祝いは神社で行なうようになり、檀家登録の名残と年忌法要を行なうことから、祝い事は神社で、弔い事は寺でという風潮が育ちました。
昔は神社も寺も同じように詣でていましたが、寺は墓がある旦那寺が主に参拝の対象になり、あとは真言宗や天台宗等の寺院が参拝対象になりました。
戦後、墓場は魑魅魍魎のたまり場のように言われ始め、それが一般化して寺は春秋の彼岸と夏の盆くらいしか詣でないようになりました。
それでも大晦日には除夜の鐘を叩くために多くの寺に詣でます。
No.2
- 回答日時:
仏教は日本人にとって、知識・学問的な色合いが濃かったものです。
神社(神道)は自然信仰で特に教義は無く、生活の中に直接の儀式として根差しています。
しかし江戸時代からは幕府によって宗派を変える事を禁じられた為、住んでいる土地を支配域にしている神社仏閣で葬儀を出していた歴史があり、その名残が(地方では)今でも続いていると言うのが現状です。
現代の葬儀では都会等では宗派は関係無く、葬儀屋の用意した雇われ坊主の読経で進行する場合が多いです。
そして無宗派の集合墓地に埋葬されます。
同じ敷地内にキリスト教徒の墓も少数ですが必ずと言っていい程良く見かけられます。
そしてほぼ全ての日本人が、神社・寺・教会に行く事を拒まないし、それぞれの祭事を行っています。
初詣に神社(寺も有り)に行き、クリスマスにパーティをし、大晦日に除夜の鐘を聞く。
大なり小なり日本人は皆こうです。
つまり、神社も寺も教会も、みんな有り難い神様です。
No.1
- 回答日時:
>人が亡くなったら、普通お寺へ参拝しにいくのでしょうか。
それとも神社へ参拝しにいくのでしょうか。多数派はお寺です。でも、これは宗教次第です。神社、教会・・・その他(ただし、実例は知りませんが)
知り合いの方が亡くなったとしても、通常はお寺には行きません。
知り合いの方は葬儀に参列します。その昔は亡くなった方の家で行われていましたが、
最近は葬祭場(セレモニーホール)で行われる事が普通です。
お寺に行くのは家族・親族が基本です。納骨といって火葬した骨をお墓に納める時。
その昔は亡くなってから7日事に法要を行っていましたが、
(今でもやるところはあるけど)
今は49日目(四十九日 しじゅうくにち と言います)に
お寺で法要を行います。(これも家族、親族のみ)
その後は一周忌、三周忌、七周忌、十三周忌があり、お寺での法要を行います。
更には17,23,27,33,50,100とあるようですが、普通は十三周忌が最後です。
(周は回と書く場合もあります。また、1周忌以外は2年目、6年目、12年目と
なるのでちょっと注意。日本独特の数え方のようで、私もイマイチ、違和感があります。)
一般的にはこんな感じですけど、お寺と言ってもそれぞれ仏教の宗派がありますので
これがすべて当てはまるとは限りません。
この回答へのお礼
お礼日時:2013/10/26 15:05
早速のご回答ありがとうございます。いろいろとても参考になりました。49日内で、7日目ごとに法要が行われる中国のやり方と少し共通点もあるようですね。
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