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中学時代、「唾液せんから出るだ液の消化酵素,アミラーゼがデンプンを糖に分解する」と習いましたが、

例えば、喉がカラカラの状態で、白米を掻っこんで丸呑みした場合は、しっかり分解される間がなくあっという間に胃に落ちてしまうと思います。

そして胃液内のペプシンはデンプンではなく、タンパク質のみ(?)を分解すると習いました。

ということは、だ液が主に仕事をするのは、口腔内ではなく胃液中ということでしょうか?

それとも、だ液の消化酵素は、口腔内で少量でもだ液と混ざるだけで充分分解される程に強力なものでしょうか?
或いはデンプンの分解の主役はだ液ではなく、その後のすい液なのでしょうか?

A 回答 (4件)

 デンプンは多数のブドウ糖が鎖状(途中で枝分かれしている箇所も幾つももあります)に繋がった分子構造をしています。


 唾液に含まれているαアミラーゼ(プチアリン)は、デンプンの糖鎖をランダムな長さで切り離し、デンプンの長い鎖を多数の短い鎖(デキストリン)や2個のブドウ糖が繋がっている麦芽糖等に分解します。
 次に、膵臓で作られて、十二指腸内に分泌される膵液中には、アミラーゼの一種であるアミロプシンが含まれていて、これもαアミラーゼ(プチアリン)と同様に、デンプンの糖鎖をランダムな位置で切り離し、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解します。
 そして、小腸の前半(前側の5分の2程度までの部分)である空腸で分泌されている腸液に含まれているマルターゼは、糖鎖の鎖の端から1個ずつブドウ糖を切り離して行く事で、デキストリンや麦芽糖をブドウ糖に分解します。

 質問者様が疑問に思われている通り、口腔内に食物が留まっている時間は短いため、口腔内においてはデンプンの消化は十分には進みません。
 そのため、胃の上部においても唾液に含まれていたαアミラーゼ(プチアリン)によってデンプンの消化は続けられています。
 但し、αアミラーゼ(プチアリン)が働くのに最適なpHの範囲がpH6~7程度の中性付近である事や、アミラーゼ自体がタンパク質の一種である事などから、タンパク質を分解する働きをする上に塩酸を含んでいてpHが低い胃液が、胃内の食物の中に混ざると、アミラーゼの活性は失われてしまいます。
 十二指腸内には、膵液の他にも、肝臓で作られる胆汁も分泌され、その胆汁に含まれている炭酸水素ナトリウム(重曹の主成分)によって胃酸が中和されるため、胃液に含まれていたタンパク質分解酵素であるペクチン(pH2付近が最適)の働きが弱まり、膵液中に含まれているアミラーゼ(アミロプシン)も働く事が出来る様になります。


>デンプンの分解の主役はだ液ではなく、その後のすい液なのでしょうか?

 申し訳御座いませんが、口腔内、胃内、腸内のそれぞれにおいて、デンプンがどの程度の割合で分解が進むのかという事に関するデータを、"私個人は"存じておりません。
 只、もしも、胃内におけるデンプンの消化があまり進まないと"仮定した場合は"、膵液中に含まれているアミラーゼ(アミロプシン)は小腸内においても活性を保っている筈ですから、あくまで私の個人的な推測(つまり、正しいとは限りらない話)に過ぎませんが、デンプンの消化は小腸内で主に行われている可能性が高い様な気が致します。


【参考URL】
 消化酵素 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E5%8C%96% …

 Phosの薬と化学のページ > ENTER > 薬の部屋 > からだの豆知識 > 3.消化のおはなし
  http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/9948 …

 唾液 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%94%BE%E6%B6%B2

 アミラーゼ - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F% …

 胃内消化 とは - コトバンク
  http://kotobank.jp/word/%E8%83%83%E5%86%85%E6%B6 …

 膵液 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%86%B5%E6%B6%B2

 腸液 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%B8%E6%B6%B2

 マルターゼ - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB% …

 胃液 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%83%E6%B6%B2

 ペプシン - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%97% …
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この回答へのお礼

大変詳しいご回答ありがとうございました。消化器官の下方へ流れていくに従って少しずつ分解されているような印象も受けました。

お礼日時:2013/10/27 19:38

専門分野ではないので詳しくはないですが・・・



口内に唾液がなくとも、食道内に存在する場合もありますし、そこに付着してる分だけでもすべてではないとは思いますが分解は可能でしょう。
アミラーゼの最適pHを考えると、pHが2くらいの胃での仕事はまず無理だと思います。1秒で胃に食べ物がたどり着くわけではないだろうし、やはりアミラーゼが働く範囲は、口内~胃の手前 だと思います。
分解されないものは、おそらくはそのまま排出されるのではないかと思います。そしてそういう場合、おなかが痛くなります。ここだけはあいまいです。すいません。

ペプシンはおっしゃるとおり、糖の分解には関係ないです。

デンプンがアミラーゼによって分解されると、マルトース(麦芽糖)という物質になります。
マルトースを分解するのがマルターゼという酵素で、おもに腸液やすい液に存在します。
すい液は、すい蔵から小腸内に分泌され、小腸内で反応します。マルトースが分解されると、グルコース(ブドウ糖)になります。

このグルコースまで分解しないと、体内では栄養素として使えないんです。
デンプンの分解には主役はなくて、すべての反応が大切なんです。

また、酵素は、基質特異性があるので、デンプン→マルトース→グルコースの順番は、体内中では絶対です。

ちなみにすい液はアルカリ性で、胃で酸性になった食べ物を中性にしてくれます。
また、すい液はさまざまな酵素を含み、たんぱく質分解にも作用します。


間違いがあったらすいません。
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この回答へのお礼

ひとつひとつの順序を経て分解され吸収されるのですね。分かり易かったです。どうもありがとうございました。

お礼日時:2013/11/04 13:48

>そういう考え方をしていませんでした。


 味覚の一番の目的は、まさにそれなのですよ。
 アルカリは、消化器官のタンパク質を溶かすので「苦く」かんじる。
  植物が動物に食べられないように作るアルカロイドも「苦く」感じる。
 腐った物は酢酸や乳酸が含まれるために酸っぱく
 タンパク質をつくるのに重要なアミノ酸はうまく感じる。
  ・・・すべて食べ物を判断するためですよ。唾液に含まれるデンプン分解酵素の役目も分かるでしょう。
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この回答へのお礼

そうですね。うまくできているというか、うまくそうなったというか。味覚の大切さを改めて考えさせられました。ありがとうございました。

お礼日時:2013/11/04 13:41

酵素には基質特異性と、pHや温度に大きく依存した活性があります。


 胃はpHがとても低く、唾液の酵素は活性を失います。
 次にでんぷんなど糖質が分解されるのは膵液に含まれる酵素です。

>デンプンの分解の主役はだ液ではなく、その後のすい液なのでしょうか?
 量的にはそうです。
 しかし、唾液には大きな目的があるのですよ。私たちの口は、体に良いものは美味しく、悪い物は不味く感じるように出来ています。これは動物にとって極めて重要な感覚ですよね。
 唾液は、それによって炭水化物(糖質)が含まれていることを感じ取る大事な仕事があるのです。
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この回答へのお礼

確かに、飲み込む前の段階で炭水化物に甘みを感じるって、身体的にも精神的にも大切だと思います!そういう考え方をしていませんでした。ご回答ありがとうございます!

お礼日時:2013/10/27 19:40

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