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質問が続けざまですみません。


バンド理論でよく波数ベクトルkが出てきて、kが大きくなると、エネルギーEも大きくなるような図をよく見かけます。何故、波数ベクトルkが大きいとエネルギーEも大きくなるのですか?振動数ν=c/λ、λ=2π/kをE=hνに代入して、E=hck/(2π)となります。波数kが大きいと存在する波の数(エネルギー量子の数)が多くなるので、エネルギーEも大きくなるという考えで合っていますか?

また自由電子などを扱っていますが、そもそも電子の何が波なんでしょうか。格子振動の章ではフォノンの振幅など振動子として扱うので波というのは分かりますが、電子の波動関数において波数ベクトルkが何を指しているかが分かりません。電子の波動関数とは電子の存在確率の大小が波のように広がっている事を表していて、その波の波数という事ですか?波動関数Ψ=exp(i k・r)が一体何を表してるのか、もしkが大きくなると電子はどうなるのか、イマイチ理解できません。

どなたかご教授してもらえないでしょうか。お願いします。

「波数ベクトルと波動関数」の質問画像

A 回答 (3件)

x軸の運動量(の固有値)をPとすると、Pψ=-ih'∂/∂x ψ という関係を習ったと


思います。
自由粒子のψは、ψ=a exp(-ik x) です(その理由は、あとで説明します)
これを、上記の式に代入すると、
Pψ=-ih'∂/∂x ψ=h'kψ となりなす。
つまり、運動量=h'・波数 という関係が成り立ちます。
>もしkが大きくなると電子はどうなるのか
というと、kに比例して運動量が大きくなる ということです。
自由粒子のψを、このPを用いて書き直すと、
ψ=a exp(-iP x/h') とも書けます。

自由粒子のψが、ψ=a exp(-iP x/h') となる理由:
自由粒子は、運動量の固有状態です。つまり、Pは、ある1つの値に確定しています。
したがって、不確定性関係ΔPΔx≧hにより、Δxは、無限に広がっており、
どこかの位置xが、特別ということもありません。
で、ψ*ψが、存在確率を表すことを習ったと思います。
なので、運動量の固有状態の場合、ψ*ψは、無限に広がっており、その値は一定です。
この条件で、ψを求めると、ψ=a exp(-iP x/h') となります。

ψが、波でもあり粒子でもある理由:
上で示したように自由粒子のψは、まぎれもなく「波」です。
しかし、位置xの固有値Xは、xψ=Xψ で、求められ、この時、ψの固有関数は
デルタ関数δ(x-X)になります。
ψ*ψが、存在確率を表すので、デルタ関数の時は、一点Xだけに存在している 
といえます。それは、粒子を意味しますよね。

最後に、
質問の内容から推測すると、どうも、量子力学の数学的基礎が説明されていない古い教科書で、学ばれたように見受けられます。
量子力学の本質を理解するためには、清水明「新版 量子論の基礎」などの新しい教科書を
読まれることを、お勧めします。
尚、この本には「物理量が局所実在である理論」では説明できない「ベルの定理の破れ」が、丁寧に記述されています。
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この回答へのお礼

まだ量子力学がそこまで詳しくやっていないので、NO.3の内容は殆ど理解できませんでしたが、NO.2の内容は何となく分かった気がします。有難うございました。

お礼日時:2013/11/09 20:29

No2 の補足・訂正です。


ψとだけ書きましたが、これは 波動関数の意味です。
普通の意味の波動関数は、状態ベクトルのx,y,z への射影から出てきます。
で、射影の全てを、足し合わせると 元の状態ベクトル|ψ>です。
式で書くと、xへの射影は、|x><x| なので、
|ψ>=Σ|x><x|ψ>      (本当は、積分になります)
=Σ(<x|ψ>)|x>
=Σf(x)|x>
このf(x) が、いわゆる波動関数のことです。(波動関数の位置表示)
もし、運動量pへの射影なら、
f(p) が、波動関数の運動量表示 となります。
計算は、省略しますが、
ψ(p)=ψ(x)のフーリエ変換
の関係が成り立ちます。

それから、ψ*ψが確率と書きましたが、正しくは、確率密度 です。
xとx+Δx の間に存在する確率は、
∫{x to x+Δx} ψ(x)*ψ(x) dx
となります。
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自由粒子の話でよさそうですが,ド・ブロイの関係式λ=h/pから,運動量は



p = h/λ = (h/2π)(2π/λ) = h' k (ただしh'=h/2π)

自由粒子はポテンシャルを考えなくていいので,エネルギー保存則が

E = p^2/2m = h'^2 k^2 / 2m

となり,kとEの関係は放物線になります。

バンドの場合はこれに周期ポテンシャルが加わり計算はかなり面倒になりますが,結果は基本的に上の放物線で,そのところどころにバンドギャップが入るような形になります。

>そもそも電子の何が波なんでしょうか。
>波動関数Ψ=exp(i k・r)が一体何を表してるのか、

ここは量子力学の最初のほうをきちんとやってください。
ただ,波動関数が何をあらわすのかはまだ答が出ていないので,
勉強してもなんとなく慣れるだけですが。

この回答への補足

回答有難うございます。

>そもそも電子の何が波なんでしょうか。
>波動関数Ψ=exp(i k・r)が一体何を表してるのか、
コンプトン効果から電子は粒子性を持ち、2重スリット実験からも電子は個々の粒子として観測されるが、観測位置に干渉縞が現れ、波の性質も持っている。電子の位置による存在確率は波動関数で与えられ、Ψ=exp(i k・r)は平面波として広がる。

量子力学をやった時に、一応このように習いました。しかし、その応用として実際に金属中の電子の価電子帯から伝導帯への遷移や、クローニッヒ・ペニーモデルなどの諸現象を波動関数で記述されても、数式と現象が結び付かず、波数kが何の波の波数なのか、そのkの大小がどんな寄与をもたらすのかなどの具体的な事が分からなくて困っています。

そこをご教授してくれると有り難いです。

補足日時:2013/11/05 05:50
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