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日本では、食事の時、料理を全部食べなくてはならないのはなぜでしょうか。残ったらどういう事態が起こるでしょうか。また自分がつくった料理を食べる時もどうして「いただきます」と言うのでしょうか。そして日本のテレビ番組を見るとき、なんでも「おいしい」と連発するのはなぜでしょうか。
できれば以上の日本の食事マナーを例を挙げながら、詳しいご説明をよろしくお願いいたします。

追伸:海外日本語教育現場で頑張っている一新米日本語教師です。日本文化が大好きですが、日本文化の微妙な感受性をどう把握するかがわからりません。ここの日本人の皆さんの知恵をお借りして優秀な日本語教師を目指して、日本文化を正しくお伝えいたしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。私の質問に対するお答えはそのまま私の日本語授業の読解文に活かさせていただきたいので、できるだけ「ですます体」の詳しいご説明をお願いいたします。

A 回答 (9件)

こんにちは。



 実は、「いただきます」という挨拶には、はっきりとした起源がありません。

 しかしながら食事に関して一般的に考えられているものとして、以下の思想が背景にあると言うことができます。

1)「食事をする際は、料理を作った人だけでなく、その食材を生産・収穫した人の労(苦労=作業のことです)に対しても感謝しつつ、お米一粒といえども大切にいただく。("いただく"は"食べる"の丁寧語です)」

2)「肉・魚・野菜・果物をはじめとして、全ての食材は命あるものなので、その身を捧げてくれたことに対し、感謝しつつ食事をいただく。」

 後者は特に、「人間は他の生物の命を奪わなければ生きていけない運命を定められているが故に、我々の糧("かて"と読みます。生きて行く上で必要な食べ物のことです)となってくれている全てのものに対して、日々感謝しなければならない。」という仏教的な思想を元にした考え方ですが、こうしたことが「料理を残さない」、「自分で料理したものであっても"いただきます"を言う」ということにつながっています。

 また、ここまで深く考えなくても、「出された料理は好き嫌いを言わずに、美味しくいただく」というのは、最も基本的な「しつけ」(礼儀作法を教え込むことです)として、普通の家庭であれば、食事の前の「いただきます」と、食後の「ご馳走様でした」という言葉とともに、必ず子供に教え込んでいます。
 従いまして、日本において出された食事を残すことは、深い意味で考えますと、前述の1)と2)から、「用意してくれた方の労を全て無駄にするのみならず、大切な食材を粗末に扱う」ことになり、非常に失礼な行為になってしまいますし、一般的な礼儀の面からみても、食事を用意してくれた人に対して失礼であると言うことができます。
 但し、宗教上の理由やアレルギーなどで食べられないものについては、当然手を付けない(食べない)ことは許されますし、どうしても苦手で食べられないものについても、「大変申し訳ないのですが、○○は苦手で・・・」とお詫びをしつつ断れば、通常の食事であれば、たいていが許されます。


 なお、「食事を作り、自分をもてなしてくれている方に感謝する」ために、「美味しい」という表現をすることは、食事をする際の礼儀の一つではありますが、sakurafuko様のご質問にあるテレビ番組については、出演者が「テレビで食事をする際は、一口ごとに"美味しい"と言わなければならない」と思い込んで連発しているだけ(または、テレビ局がそうさせているだけ)ですので、あれを真似する必要はありません。
 仮にsakurafuko様の生徒さんが日本で食事をされる際は、最初に手を付けた(一口目を食べた)際に、「美味しいです」とにっこり笑って伝え、食べ終えた後にもう一度、「とても美味しくいただきました。」と伝えるのが良いでしょう。もちろん、途中で「美味しい」と思ったら、いつでも口に出して(=言っても)も大丈夫です。


少々分かりにくい表現を使ってしまい、申し訳ありません。
sakurafuko様の参考になればと思います。
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この回答へのお礼

ご丁寧なご説明ありがとうございました。理解いたしましたし、これからどう日本人と食事の付き合いをするかのコツをいただきました。お答えを生徒さんにちゃんとお伝えいたします。
あらためてお礼を申し上げます。

お礼日時:2013/11/27 10:21

食べ物を残さない事に関して


これは日本に限った事ではないと思います。残さない理由については他の方が述べていますが、アメリカなどでも外食に行き食べ物が残った時は「Doggy Bagを下さい」と言えば店員さんが容器をくれます。そこに残り物を詰めてもって帰ります。(店員さんが詰めてくれる事もあります)。食べ物が残ったのでペットの犬に持って帰るというのが語源みたいですが、実際は人が食べるという事です。

いただきますに関して
you tubeやpodcastに英語レッスンがあります。そこで視聴者から「いただきます」は英語でなんというのでしょうか?という質問を時折見かけます。英語ではありません、というのがほとんどの回答です。でも海外の映画などで食事前にお祈りをしてから食べるというシーンを見かけます。「天のお恵みに感謝します」というように吹き替え(字幕)になっているみたいですが、気持ちの上では日本も海外(クリスチャン?)も同じなのではないかと思います。
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この回答へのお礼

たしかにおっしゃった通りですね、感謝しております。

お礼日時:2013/11/27 21:14

 食事の作法もお坊さんの食事とかと、一般家庭の食事の仕方も異なります。

お寺で食べる場合は静かに食べて、沢庵(たくわん)を一切れ残します。最後にお茶をお椀に注ぎ、沢庵でお椀に付いている米粒を一つ残らずこそぎ落として食べます。すごい人は沢庵の噛む音すら出さないで食べる方も居るそうです。

 恵みに感謝、作って下さった方への感謝なども頂きますに込められています。感謝の形です。

 テレビでは美味しくないという表現は出来ません。ただしバラエティで料理が下手な人のものは正直に不味いって言いますが。
 店に行く場合、商売をされています。予めリサーチしていることも多いです。お客が多く入っている、並んでいる。口コミで評判がいいということもあり、心から美味しいと言う事も多いです。
 ただ、郷土料理とか創作料理関係はグルメリポーターも辛いようで、表情や言葉数とかで判断は出来るみたいですよ。
 食べ残しはもったいないので、残りを持ち帰ったり、食べきったりしているようです。いわゆる「スタッフが後で美味しく食べました」という言葉がそれになります。

 店にも寄りますが、食べ残しを少なくするために工夫をしていますね。もったいないですから。
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この回答へのお礼

具体的な例をいただきありがとうございました。

お礼日時:2013/11/27 21:12

他の方がいろいろ書いていらっしゃるので、私は別のことでひとつだけ。

質問する側の人が自分の質問を「ご質問」と表現してはいけません。これは尊敬語の一種なので、敬語を使うべき他者や相手がした質問に対してしか「ご」はつけられません。
「山田さんのご質問については私がお答えしましょう」「何かご質問はありませんか」のように使います。
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この回答へのお礼

ご指摘どうもありがとうございました。大変勉強になりました。

お礼日時:2013/11/27 10:16

>料理を全部食べなくてはならないのはなぜでしょうか。


料理を作ってくれた人への感謝と、材料となる食料を作り育てた人達(農業、漁業の人達)に対し、せっかく育ててくれた食べ物をムダにしては申し訳ないと言う気持ちが根底にあると思います。ただ、日本人も飽食の時代になってから、旅館でもホテルでも小さいお皿でたくさんの料理を出すようになりました。

>残ったらどういう事態が起こるでしょうか。
どういう事態も起こりませんが、基本的には「もったいない」とか「行儀悪い」という感覚が湧きますね。ただ、どうにもならないくらい出されたら、残しても仕方ないかと思います。

>自分がつくった料理を食べる時もどうして「いただきます」と言うのでしょうか。
これは、最初と同じで、食料を作ってくれた人達(農業、漁業の人達)への感謝です。そして、やはり肉、魚、そして野菜であっても「生命(いのち)」を頂く(食べる)訳ですから、自分の生きる糧となったそれらに対し、感謝の気持ちとして「いただきます」の言葉が出ると思います。

>日本のテレビ番組を見るとき、なんでも「おいしい」と連発するのはなぜでしょうか。
これは全くのやらせです。普通の味でも「おいしい」と言わないと、番組が盛り上がらないからでしょう。驚くべきは、口に入れた瞬間に「おいしい~!」ですね。あれで、まさに全て「おいしいと連発せよ」と言われていることが分かると思います。まあ、ホテルや旅館、料理屋で出されたものを食べて「いまいちおいしくないですね」とは、日本人としては無作法な感じがして、言いにくいです。
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この回答へのお礼

説得力あるご説明どうもありがとうございました。なかでも自分がつくった料理を食べる時も「いただきます」と言う原因や、日本のテレビ番組の連発する「おいしい」のご説明などどうもありがとうございました。これからも日本語教師としてがんばっていきます。

お礼日時:2013/11/27 10:27

日本は昔から神道の国で、稲作を中心とした農業国でした。

米や野菜など農作物はお天道様(日本の神様)からの授かり物として大切に扱われてきました。それを粗末にするのは神様に申し訳ないと言う気持ち(一種の信仰)が子供の頃から植え付けられてきました。さらに貧しい農業国だったこともあり、食べ物を残すのは神様に申し訳ないという気持ちが強いのです。出された料理を残すようになったのはつい最近のことです。50年ほど前までは食糧不足でそんな贅沢なことは出来ませんでした。子供の頃、茶碗に米粒を残すと、「お天道様に申し訳ない」と親に叱られたものです。米びつに座ったりすると、「お天道様の罰が当たる」と親に戒められました。「いただきます」は、「神様からの授かり物を有り難くいただかせてもらいます」という神様への感謝の言葉です。自分で作った料理でも、食べ物はすべて神様からの授かり物なのです。日本が豊かになり、飽食三昧の今では、多分に形式的になりましたが、昔からの神道と米作りの歴史に培われた言葉なのです。

テレビのタレントが何でも「美味しい」を連発するのは、料理を褒めるための演技です。それは日本以外の国でもそうでしょう。

そのほか、日本の食事の作法:
食事を始めるときは手を合わせて「いただきます、終えるときは「ごちそうさま」と神様に感謝する。
食事は出来るだけ静かに食べる。大きな声を出したり騒いだりしない。
食器をカチャカチャ音を立てない。
同じ皿の料理ばかり食べないで順々に食べる。
共通の料理は自分の箸で取らず、取り箸で取る。
箸を舐めない。(舐め箸と言って不作法です))
取ろうとした皿の料理から別の皿に箸を移さない。(移り箸と言って不作法です。)
どれにしょうかなと料理皿の上で箸を迷わせない。(迷い箸と言って不作法です)
ご飯茶碗と汁椀以外、食器を口元まで持ってこない。テーブルに置いたまま箸で食べる。
食べ物を残さない。(伝統的な日本料理は小さな皿で少量ずつ出される)
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この回答へのお礼

歴史的原因のご説明どうもありがとうございました。また日本の食卓マナーもお教えくださいまして、感謝いたします。ご意見をこれからの授業に活かさせていただきます。

お礼日時:2013/11/27 10:33

日本では「もったいないから料理は残してはいけない」と子供の頃に教わります。


それは過去の話です。

今では「カロリーが気になるから残す」ことが許されます。

昔は貧しかった日本人が、食べ物が残せるほど豊かになったのです。

残しても良いが、「まずいから残す」ではなく、「おなかいっぱいで残す」というように
料理を作った人を不快な気持ちにさせないことです。

「いただきます」は全員が言わないが、肉でも野菜でも、食べるためにその命を「いただく」のだから、
「いただきます」と言うのです。

テレビ番組で「おいしい」を連発するのは、テレビ局が、料理店や食品メーカーから広告費(お金)を受け取るので、
大げさに宣伝しているのです。
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この回答へのお礼

現代的なご説明どうもありがとうございました。同じでないご意見も面白いですね。ちゃんと生徒さんにお伝えいたします。

お礼日時:2013/11/27 10:38

料理したものは,残さずに美味しくいただくのが作った人に対する礼儀です。

食べ残すのは,食事が美味しくないと暗黙のうちに言っていることになります。また,もったいないという考えも影響しています。
また,料理したものを食べ残すと,皿の上が汚く感じます。食事は美しくいただくのがマナーです。提供された食事が多すぎて食べきれない場合には,仕方がありませんから,残しても構いませんが,その場合でもなるべく美しく残してください。食器を洗わずに片付けられるのが理想です。(もちろんこれは無理ですが...)

自分が作った料理であっても「いただきます」というべきです。これは食材を作った人への感謝でもあるのです。

テレビ番組はマナーに関しては全くあてになりません。ひどい食べ方をする人がたくさんいます。「おいしい」を連発するのは,単に食事を提供している店の宣伝になるからであって,マナーとは関係がありません。
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この回答へのお礼

お答えどうもありがとうございました。たしかにおっしゃるとおりいたしたら、上品となりますね。これからも気をつけます。

お礼日時:2013/11/27 10:41

[日本では、食事の時、料理を全部食べなくてはならないのはなぜでしょうか。

]
「もったいない」の精神があるからです

[残ったらどういう事態が起こるでしょうか。]
振舞われた食事であれば 提供した側が「お口に合わなかったのかしら」と考えるでしょう

[また自分がつくった料理を食べる時もどうして「いただきます」と言うのでしょうか。]
屠った動物や、大地の恵みである穀物に感謝するからです。

[そして日本のテレビ番組を見るとき、なんでも「おいしい」と連発するのはなぜでしょうか。]
日本ではテレビのそのような娯楽番組は教養のないバカが見るものなので、
大げさな動作が求められているからです。
レポーターがまずそうに黙ってもぐもぐと食べているだけでは視聴率が取れません。
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この回答へのお礼

テレビ番組のやり方に関するご説明は素直で面白いですね。どの国でもあるような現象ですね。ご説明どうもありがとうございました。

お礼日時:2013/11/27 10:44

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