No.5ベストアンサー
- 回答日時:
懸垂下降時のバックアップ方法にはこれでなければいけない、というものは無いと思いますが。
質問者は懸垂下降と、メインロープをプルージックで登り返すという基本技術を理解しているものとしてちょっと書いてみますので、参考にしてください。
まず、バックアップをプルージックなどで下降器の下にとった場合はいろいろ厄介な場面が想定されます。
懸垂下降では言うまでもなく下側の手が制動操作を担当するわけですが、たとえば比較的傾斜の緩い壁や、ブッシュなどにロープが引っ掛かった場合などでは制動側の手を大きく動かすことがあると思います。そうした時にプルージックが下降器の下にあると不都合なのです。
下側にバックアップをとった場合、(プルージックなどの)スリングが下降器に届かないよう十分短くしておく必要がありますが、それでも運悪くプルージックが効いてしまった場合、ジタバタしているうちに下降器に届いてしまうことが往々にしてあります。
また、下側にバックアップをとっても、そのバックアップに体重が乗ってしまっている状態を解除するためには、下降器の上、もしくはバックアップの下に別のフリクションヒッチを取る必要があります(現実には足で立つためと、荷重を移すための二つ必要ですが)
下降器の上にバックアップをとった場合、そのプルージックが効いてしまった状態から脱出するのは下側バックアップからのそれより理解しやすいと思います。
上側にバックアップをとった場合、最も注意すべき点はそのスリング長さをちゃんと調整しておくことです。普通にこんなもんだろうと長さを決めてはだめです。ザックを背負った状態でオーバーハングした壁などでバックアップにぶら下がってみると分ると思いますが、プルージックに手が届かない、なんてことは新人対象の講習などでは良く目にする光景です。
下降器にメインロープを仮固定した状態でプルージックに手が届く長さにしておく必要があり、これをおこたると、結局荷重を解除するために別のプルージックをとる必要が出てきて、下側バックアップと同じ状態になってしまいます。
私自信は通常の岩場での懸垂下降ではバックアップをとるようなことはしませんが、マルチピッチでの下降や落石が想定されるような場面ではバックアップをとります。
私の所属する会では以前はバックアップを下降器の上にしておりました。これは確実性と、より単純で理解しやすいということからでした。
近年、下側になる足のハーネスのレグループからオートブロックをとることでバックアップとしており、新人にも自己脱出の技術とともにこの方法を教えています。
位置は下降器の下側で、方法はハーネスのレグループにカラビナを一枚かけ、メインロープにスリングをオートブロック式に巻きつけカラビナに連結します。オートブロックのスリングは短くします(絶対に下降器に届かないように)
スリングは5ミリか芯抜きの柔らかい6ミリのロープスリングが向いていますが、テープでも良いです(ただしテープは滑りが悪く頻繁に効いてしまいますが)。
普通に下降している分にはメインロープはオートブロックをスルスル通り抜けますから、最初は「こんなバックアップ効くのか?」と不安になるかもしれませんが、ちゃんと効きます。不意の落石を食らったとの想定でオーバーハングで逆さになってみたこともありますが、問題ありませんでした。
これの良い点は、バックアップをとった側の足を下に意識的に伸ばすことで何時でも簡単に途中停止ができ、両手を開けることができ(途中停止は原則的に下降器にロープを引き解け結びすることで取るべきで、両手を離すことを推奨するものではありません)、解除に特別な操作も必要ない、ということです。
このバックアップ方法が万能とも思いませんし、ましてや広く推奨するなどとの立場はとりません。あくまで一つの方法として参考にしてみては、という程度のものです。
もちろん、この方法を試す場合は別ロープでの確保を仲間にお願いするとかして、十分安全な状態で行っていただきますように。
蛇足ですが、別の回答者様の言うとおり、下降中に(バックアップが効いてしまった時、ということですが)下降器を外す、などということはありえません。
しかし、一般的には本格的にロープを上り返す時には下降器からメインロープを解除します。その場合、2つ以上のプルージックがハーネスと連結されていて、互いにバックアップになっている状態であるからです。
ショートルートでの単発・空身での懸垂下降ではオートブロック機構を持った確保器を使うのなら、当然ですが原則的にバックアップは必要ありませんね。
分かりやすいご説明をありがとうございました。
レッグループにオートブロックを短く付ける方法は動画サイトで先ほど確認しました。
なるほどと思いました。
その動画を見たので回答者様の回答が素直に理解できました。
こんど試してみたいと考えています。
登り返すのに下降器をメインロープから外すのは空中懸垂でロープにぶら下がった状態から登り返すということを想定して書いたものです。
その場合、言われるように二つのプルージックでハーネスと足で登りかえすというやり方です。
いろいろとすごく参考になりました。ありがとうございました。
No.4
- 回答日時:
No.3です。
お礼のコメントの内容が理解できません。
なぜディッセンダーを外すのですか?
バックアップのみにぶら下がるということでしょうか?
下降中に下降器を外すのは自殺行為ではないでしょうか!?
もし有りとしても…
下側バックアップが効いた状態でその上の下降器を外すのは相当困難です。
上側バックアップならば下降器を緩めて外すのは容易ですが…外す必要性が解りません。
登り返しの方法ですが、上側バックアップが効いた状態でその固定部迄下降器をずらします。
方法はロープのゴボウか、バックアップにスリング等でアブミがわりを作ると楽です。
そして下降器に体重を移して、バックアップを緩め上にずらして再びバックアップに体重を移します。以後この繰り返しです。
懸垂場面での死亡事故が多いので、ご注意下さいませ。
あっ、No.3のお礼の内容が間違っていました。
すみませんでした.
下降器の下でバックアップがきいている場合は、下降器は外せませんよね。
ただ、登り返しの方法は少し混乱しています。
言われるように注意したいと思います。
No.3
- 回答日時:
自分はバックアップを取る必要があるような単独での懸垂が殆んど無いので取りません。
その代わり、ロープ末端処理に十分気を配ります。
初心者の懸垂時バックアップは降下到着ポイントで先行者がロープを保持して、降下者の万一の手放しに備えます。
なまじっかバックアップをとって、もしバックアップが効いてしまった場合の解放は初心者には困難です。
正解は?と言われれば、先の回答者さまに同感でケースバイケースでしょうね。
登り返しには上側が必要だし、重負荷時は下側が有効ですね。
自分は初心者にはバックアップ要領よりも先に中間停止(両手を放す)の為のロープ固定・解除方法を教えます。
登り返しのアッセンダーは必要になったときにセットできます。
又、バックアップを下側にセットする場合、下降器をスリング等で延長する必要がありますが、その分リスクが増えると考えますので…
ハーネスのビレイループに下降器直結が自分はベストと考えます。
↓もご参考までに
http://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q12109127 …
登り返しの場合は上側というのは素直に理解できません。
下側で効いている状態で、ディセンダーを外し、上側に別のバックアップをセッティングすればいいんじゃないかと考えます。
上側でも、同じでしょうが、上側の場合、上側に体重がかかっている状態でディセンダーを外して、上側のさらに上に別のバックアップをセッティングしていくことは背を伸ばすことになるので難易度があがるような気もします。
参考にさせていただきます。ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
状況次第で使い分ければいい話で
どっちが正解ということもないかな
ただし、上にバックアップ取る場合にプルージック使うのはどうかと思うけど・・・
プルージックに体重かかってる状態からどうやって下降器に体重を移し替えるのか、これが分からない人間は下降器の上にバックアップ取らない方が良いかな
下降器の下にバックアップ取る場合は下降器に巻き込まないようにスリング等で下降器を離すように
下降器の下にバックアップをとる場合の注意点は、巻き込み注意ということですね。
上にとった場合、セルフビレイを外す場合に下降器に体重がかかるので、バックアップが効いた状態ではないと思いますが、参考にさせていただきます。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
下降中に下降器から何らかのトラブルで、手が離れた場合を想定したなら、
基本的にはデッセンダー(下降器類)の上ですね。確保器として下から上が
ってくるクライマーのビレーなら下になります。
もし、下降中に下にプルージックを付けたら、
エイト環なら、その中に巻き込まれて身動きがとれなくなる危険があります。
ATCなら、ATC自身に上から押さえつけられてプルージックとして役に
たちません。
まあ、安全な場所で試してみてください。簡単に結論が出ると思います。
やっぱりプルージックなら上にした方がいいですか。
確かに、プルージックがエイト環などディセンダーに巻き込まれると動きがとれなくなってしまいますね。
でも、エイト環を上の方に取り付ければ巻き込まれることもなくて止まり、また、上に下降器があるために制動がかかるために小さな力でバックアップが効くので下の方がいいという説もあります。また、ペツルのシャントは公式の説明ではエイト環の下に付けています。
すいませんが、もう少し他の人のご意見も伺いたいです。
ご回答ありがとうございました。
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