No.3ベストアンサー
- 回答日時:
『酵素は高温(平均的に50℃~70℃)ぐらいで死滅すると聞きましたが、』
酵素堵いうのは普通はタンパク質で出来ています(アミノ酸の繋がったもの)。温度を上げれば(熱を加えれば)それが酵素の反応のエネルギーとなって反応が進みますが、熱を加えすぎると酵素の形が崩れてきます(変性)。卵を熱したり焼いたりすると硬くなってもとの戻らないのと同じです。
どれくらい熱したら(温度を上げたら)酵素が壊れたり働かなくなるかですが、それは酵素の種類・形(アミノ酸の繋がる順序)によって変わってきます。私たちの身体の中の酵素は体温の37度でよく働き、温度が下がればエネルギーが不足して反応は遅くなりますし温度が上がりすぎれば酵素の形が崩れて反応が止まります。でも、RNAという物質の分解酵素は丈夫で100度くらいで熱すればその時は形が崩れるのでしょうけれど冷やせばだいぶ分は元に戻ってまた反応を促進することが出来ます。他にも好熱菌と呼ばれる海底の噴火口?の辺り(熱湯の中)に生息している菌がいて、その菌の酵素の反応は50度から70度の間で行われます(熱してもなかなか壊れません)。
『低温でも、死滅させたり、活動を阻害させたりできますか?』
低温になれば酵素自体は元気でもエネルギーがないので反応が進みにくくなります。一方で、温度(熱)以外にも酸やアルカリを加えると酵素は形を崩して働けなくなります(例外もあります)。
この回答へのお礼
お礼日時:2014/04/28 20:11
卵の黄身の例は分かりやすかったです。
また疑問にも一つひとつ分かりやすく
回答してくださってありがとうございます。
たいへん勉強になりました!
自分でも調べてみます。
No.4
- 回答日時:
「制限酵素を完全に失活させるには加熱だけでは不十分な場合がある」の表は私の端末ではぐじゃぐじゃにズレてしまい見辛いのですがお話の前提が一般化出来ないという証拠になります。
私は正確な用語を知りませんが酵素活性を失う場合が失活だとすれば熱変性しても可逆的に元に戻れば失活にならないという論理性になりますでしょうか。
低温変性はタンパク質保存がマイナス80℃の低温でなされるくらいなので低温そのもので失活する要注意タンパク質があるか知りませんがおそらく元に戻るときの凝集の有無になるのでしょう。
ゆで卵は高温による凝集です。タンパク質の違いから黄身の方が先に凝集し固まります。マイナス80度に入れた事はありませんが家庭用冷蔵庫の冷凍では白身の凝集は無理でした。
いずれにしても個別的であり条件によります。pHいくつで温度変化を与えたかに始まり、他の物質の有無もあるでしょう。
元に戻らずにくっつき合うなどして別のまとまりになると失活します。pHによっては単独でも形が不可逆的に戻らなくもなるでしょう。
高温とは酵素の構造を揺るがす物と考えて、温度が戻った時に形も元の形に戻れるかなのです。低温は揺るがすの反対で、反応性を低くします。
凍る過程でどう落ち着くか、その分布や格好から解凍されてゆくわけで今度は揺るぎ始めますからそこで凝集するかになるでしょうか。
結論は個別ですが低温は卵の例しかりで高温のようには期待できないと思います。
No.2
- 回答日時:
酵素は生物が作り出す触媒の働きをする物質の事であり、生物そのものの事ではありません。
生物ではない以上、酵素は最初から生きてなどはいませんので、酵素が死滅するという表現はおかしいと思います。
ですから、酵素の働きが永遠に失われる事を表現されるのでしたら、「死滅する」ではなく、「変性する」とか「失活する」などとした方が良いと思います。
>低温でも、死滅させたり、活動を阻害させたりできますか?
酵素が関わる反応は化学反応の一種であり、化学反応が進む速さは温度が低いと遅くなりますから、温度を低くすれば、酵素の働きを鈍くする事は出来ると思われます。
又、酵素は一般的には水溶液の中で働くものが大半ですから、温度を下げて水溶液を完全に凍らせてしまえば、酵素の働きも停止する事になると思います。
又、酵素の中には、特定の温度範囲において特に良く働き、それ以外の温度においては、低温であっても、高温であっても、あまり働かなくなるものが少なくありません。
例えば、人間の体内にある酵素の多くは、人間の体温に近い温度で良く働く様に出来ています。
ですから、その酵素が活発に働く温度範囲から大幅に外れた温度とする事によっても、酵素の働きを阻害する事が出来る可能性があると思います。
尚、その特定の温度範囲は、酵素の種類によって変わって来ますので、一概に何度から何度の範囲という事は出来ません。
但し、これらの方法で酵素の働きを阻害する事が出来るのは、それだけの低温を保っている間のみであり、温度を上げれば、再び酵素が働き始める様になります。
No.1
- 回答日時:
酵素はそれが本来活動できる環境の温度が最適温度です。
膨大な種類の酵素があるので、一律には語れません。
低温環境で生育している植物の体内の酵素は、0℃でも活発に反応する物もあるでしょうし、逆に海洋底の熱水噴出孔の近くで生育している生物の酵素は70℃でも活性を失わない。
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