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こんにちは!題名の通りの質問ですが…どっちが曲がりやすいというか、旋回性があるのでしょうか?一般的にはMRといわれているようですが本当ですか?僕の浅い考えでは
『FRはエンジンが前にある→前輪に荷重がかかっている→グリップをかせぎやすい』です。
逆に
『MRは前輪にはFRほど荷重がかかってはいない→しっかり荷重移動しないと曲がらない→FRに比べてグリップが稼ぎにくく、曲がりにくい』です。間違っていると思うので、訂正お願いします!
後、MRでは前後のバランスを、荷重比を50:50という理想的な配分を実現。とかって言いますが、それには具体的にどういったメリットがあるのでしょうか?これにもお答え頂けるとありがたいです!

A 回答 (6件)

 クルマの設計屋で、専門は操縦安定性の研究と懸架装置の設計です。



 まず、クルマの旋回とはどういうことか?というところから。
 クルマの旋回運動は、トドのつまり2つの運動からなります。

 一つはクルマが回転角加速度を発生させる運動(ヨーイング運動)、もう一つは横加速度(遠心力)を発生させる運動(旋回運動)です。
 バネを変えたりダンパを変えたりして、ローリングやピッチングの特性を変えますが、これら全て各輪の荷重移動量を制御する行為で、結局のところはヨーイングと横加速度の、ゲイン(増加分)とフェイス(応答)を変える事になります。

 さてMRですが、これはヨーイングの応答性を左右するヨーイング慣性モーメントを最も小さく出来るレイアウトです。他のエンジンレイアウトでは、本質的なヨーイングの応答に関しMRレイアウトを凌駕する事は出来ません。(これは物理量の話なので、如何なるセッティングでも覆す事は出来ません。)

>『FRはエンジンが前にある→
>前輪に荷重がかかっている→
>グリップをかせぎやすい』

 それは残念ながら間違いです。
 荷重がかかっている事と質量が大きい事は違います。
 フロントエンジンレイアウトでエンジンの荷重が前輪にかかっている場合、前輪の垂直荷重は大きくタイヤの摩擦力もより大きく発生しますが、しかし同時に前輪周りの慣性質量も大きくなります。
 操舵初期には、ヨーイングを発生させる為に重たいノーズの向きを変えなければならないので応答が低くなり、質量が大きい為旋回中の遠心力もより強く働きます。操舵輪周りの質量が大きいレイアウトでは、自動的にアンダ・ステアが強くなり、そのクルマは曲がり難い特性となります。

>MRでは前後のバランスを、荷重比を50:50
>という理想的な配分を実現。とかって言いますが、

 旋回中の車両が遠心力に耐える力は、前輪左右のタイヤの摩擦力の和と、後輪左右の和によって支えられており、この前後のバランスが崩れる事によって、アンダ・ステアやオーバ・ステアになります。
 前後重量配分が5:5であれば、本質的にはニュートラルステアであると言え、アンダ~オーバのステア特性を走行中に自由に選択し易くなりますし、セッティングの自由度も増します。

 で、MRだと5:5にし易いか?と言うと・・・それは『とかって言いますが』・・・正直なところ、とかって言ってるだけです。
 実際にクルマ1台分のレイアウトを引き、各部品の重量を計算してみると判るんですが・・・MRレイアウトでは乗員(実は、2人乗ったら2リットルのNAエンジンを超える重量になってしまいます)とエンジンが近すぎ、リヤ・ヘビィになりがちです。前後重量配分を5:5に近付けるのは、MRよりFRの方が設計がラクだと言えます。(空車での重量配分は、走行状態の重量配分を示しているワケではありません。)

 とゆぅワケでFRレイアウトにもメリットはあるワケですが・・・正直申しまして、ワタシ個人はロードカーとしてのスポーツカーには、FRレイアウトの方が向いていると考えています。
 ミドシップカーの本質的なテールヘビィは如何ともし難く、限界旋回付近でのリバースステアを弱める為に、リヤタイヤを太くし、前輪の左右荷重移動量を増やして、限界内ではややモッサリしたセッティングにせざるを得ません。(全てのミドシップカーが、とは言いませんが、イタリアの並居るスーパーカーを含む多くのミドシップカーがこの傾向のセッティングを採用しています。)
 限界内でも十分楽しく、限界付近でよりコントローラブルなクルマを設計する場合、FRレイアウトの自由度の高さは設計・開発サイドにとっても大変魅力的です。

 さて、長くなりましたが最後に余談です。御質問の内容とは、直接は関係ありませんが・・・

1.ホイールベースが長い為にヨーイングの応答性が改善される事はありません。
 ミドシップカーを作っている某メーカが『ホイールベースが長く重心から離れたところに前輪がある方が応答性が改善される』と宣伝で言ったために、理数系のアタマが無い雑誌屋連中がこぞってこれを唱えたのが発祥ですが、これは間違いです。
 ヨーイングのゲインと応答は操舵輪の“効き”が支配的で、同じステアリングギヤ比でもヨーイングが減少する方向となるロングホイールベース化は、ゲインや応答の改善には寄与しません。勿論その逆で、リバースステアをマイルドにするなどの安定指向の効果はありますが。

2.ロードカーでは、5:5の前後重量配分は必ずしも重要ではありません。勿論、同じクルマだったら5:5に近い方がヨイのは間違いありませんが、例えばFWDのスポーツハッチでは7:3に近い重量配分のクルマもあり、しかしそれらは侮れないコーナリング性能を発揮しています。
 また一方、実はRVでは5:5に近い重量配分のクルマが結構ありますが、操縦性は『推して知るべし』ですね。 
 前後重量配分より重要なのは、低重心化です。まず十分な低重心設計があってから、前後重量配分の話が出ます。
 この面では・・・MRレイアウトの方が低重心化が図れますが、MRでは別の問題が出てきてしまいます。
 MRレイアウトでは『前輪より後輪周りの重心高が極端に高くなる』傾向があり、これはロールのフィーリングを確実に悪化させます。
 MRはレーシングカーに使われているレイアウトで、ヨー慣性モーメントが小さく駆動輪に荷重がかけられるので非常に高性能なレイアウトである事は確かですが・・・限界の高低はともかく、コントロール性でもフィーリングでも、FRの方がロードカーには向いていると考える根拠はこんなところにもあります。
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タイヤの荷重とコーナリングフォースだけに注目しましょう。


タイヤのコーナリングフォースは荷重に対して上昇しますしかし比例ではありません。上に凸の曲線です。

FRとMRを比べると、FRは50:50の重量配分、MRは40:60程度です。
すなわちFRは輪荷重も等しく、タイヤのコーナーリングフォースも等しいため、輪荷重に対するコーナーリングフォースも全輪でほぼ等しくなります。なのでニュートラルステアーになります。

それに対してMRは後輪の輪荷重が重いため、輪荷重に対するタイヤのコーナーリングフォースが前輪に比べて後輪の方が少なくなります。
すなわち良く曲がることになります。
上のことを荷重依存性ともうします。

>MRは前輪にはFRほど荷重がかかってはいない
実は荷重がかかっていないからこそ曲がりやすいのです。

>しっかり荷重移動しないと曲がらない
上記荷重依存性での曲がりすぎるので、曲がらないサスセッティングにしてあります。(普通の人には扱いにくいから)
実際MR系の車はノーズインはクイックです。

>FRに比べてグリップが稼ぎにくく、曲がりにくい
これはトラクションをかけたときのプッシュアンダーのはなしですよね。MRだからFRだからとはあまり関係ないと思います。

実際の車ではロールしたときに前後で重量バランスを変えるようにしてあります。なので実際の車の話しをしだすと
セッテイングしだいなので話しは迷宮入りします。

復習
旋回は前後のコーナリングフォースを輪荷重で割ったものの前後(左右)配分で決まる。

タイヤのコーナーリングフォースは上に凸の曲線で、荷重が増えてもコーナリングフォースが上がらない
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この回答へのお礼

みなさんありがとうございました!
専門家のみなさんの回答はとても勉強になりました!

お礼日時:2004/04/28 18:44

旋回性能向上でしょうFRのSAVANNAがフロントミッドシップ


50:50なのがそうでしょう。
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コーナリング性能の話となると慣性モーメントなどの専門的説明になるので省きますが荷重と言う事だけお話します。


基本的にコーナリング中にタイヤのグリップが無くなり滑り出す理由はグリップ力以上の力が加わったと言えます。
フロントにエンジンがあり停車時に重心が前寄りであった場合コーナリーング中にはその荷重が増える事になります。
その荷重がグリップ力を超えるといわゆるアンダーステアと表現される状況になります。

MRのように50:50配分のような重量バランスであった場合はフロントエンジンに「比べ」前タイヤにかかる荷重が少ないと言えます。

コーナリング中の遠心力も関係します。
外に膨らむ力は重い物ほど大きくなるのでフロントエンジンの場合フロント側が大きく外に逃げようとします。
MRの場合は車全体が外に逃げようとします。
ポルシェのようにRRであったばあいはリヤが外に逃げようとします。
これを見る限り安定して操作できるのはMRと言えます。

車が曲がるにはタイヤの角度とタイヤのしなり、サスペンションの動きで車は曲がります。
サスペンションの動きはそれに掛かる重量が少ない方が動きがよくコーナリング性能もよくなります。
そういった面を考えるとフロントに重いエンジンが無くサスペンションの自由度が高いMRの方が有利と言えます。

しかしながらよくMRはスピンしやすいと言われますがほとんどの場合低速時に無理なアクセル操作で駆動タイヤであるリヤタイヤが空回りしすぎるパワーオーバーステアが原因です。
マンガで言われるオーバーステアと言うのはほとんどの場合リヤタイヤにパワーを与えすぎてホイルが無駄回りするパワースライドによるパワーオバーステアです。
適正な速度、アクセル開度であればMRに分があります。
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ゆっくり曲がるなら関係ないですが、速度があるときに曲がれば当然重心が後ろにあるFR車の方がテールが流れやすく、安定感を失います。


FF車と比べれば違いが顕著にあらわれます。

PS1・PS2ソフトのグランツーリスモシリーズをプレイすれば、その違いを体感できますよ。
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エンジンとか、燃料タンクとか重量物を旋回軸付近に配置できるレイアウトがアドバンテージとされてるみたいです。


旋回については、荷重ではなくホイルベースを大きく取れる事や、重心がフロントタイヤより遠い場所にあることで、旋回角加速度があがるので回りやすいみたいですね。

以上、いろいろな車の抜粋でした^^;
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