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エミッタ接地増幅回路を使用して、RC3段の移相形発振回路をつくるとき、Cの値によっては発振せずにまた、電源電圧を減少させても発振不能となるのはどうしてか、原因を教えてください。お願いします。

A 回答 (7件)

レス遅れてすみません、早速拝見しました。


>C=2200pF~0.1μF
変化幅が50倍でしたか、、


1.
 まず前回の、「C1,~3 を変化させると影響する理由」 を撤回します。私すっかり発振器であることを忘れて周波数一定のつもりで書きました。正しくは、Zc=1/ωC のωに発信周波数の式を入れるとCが消えますから、分流はCを変えても不変でした。どうも失礼しました。
 ということで振幅はほぼ一定のはずなんですが、Cを50倍も変えてる事から 原因が思い当たりました。
それは、

2.
 エミッタのコンデンサと抵抗の時定数 Ce・Reと、発信周波数との相性です。ベース~エミッタはダイオードですからエミッタにコンデンサがあると一種の整流回路になります。正弦波の、最大値を過ぎて下降する部分を想像して下さい、Ceの放電ルートは、エミッタからベースには流れられないので 放電ルートはReだけです。ゆえに放電の傾きはCeReで決まりますが、正弦波の下降部分の傾きがそれより急だと、ベース~エミッタのダイオードが逆バイアスになり、その間の増幅作用が途切れるので、発振が衰えます。
これが「周波数を高くしていくと発振が止まる」になり得ます。


3.
対策の話です。
時定数を短くすれば良いですね。Ceの方は 1/ωCe がトランジスタ等価回路のreよりも十分さいこと という制限があるので普通 Reを小さくします。結果、エミッタ電流が増して上記reが小さくなって増幅度が上がるので発振維持に好都合です。
しかし今回はReの値が指定されてるようなので、ベースの電位を上げて電流を多くする方法が良いでしょう。充電電圧が高ければ放電の傾きも比例して大きい ので時定数を短くした効果と同じです。(最近アナログ設計をしてないのでボケてました、No3の誤解説ゴメン。)


4.
波形の綺麗さについて。
あまり増幅度を上げると、コレクタ波形の方が飽和やカットオフして 正弦波がつぶれたり周波数が狂います。そのため 一般には「上記のエミッタカットオフを上手に少しだけ柔らかく利用して」コレクタ波形の振幅を大きすぎないように押さえます。 Rb2のオリジナル値 2.7kΩ は そんな設定だったのでしょう。


5.
> Cを(0.0022~0.1μF)変化させたとき、
> (1)周波数カウンタを出力に接続 → 振幅は1.2~5.6V
> (2)接続しないとき → 振幅は5~5.6V
> この違いはカウンタによるものか?
 これ、周波数カウンタをつなげないと発振が止まる現象は起きないということですか?とすれば今までの話は意味無しですが、、w
 2200pFが1.2Vに対応するのなら、何かコンデンサで信号電流が逃げてますね、
周波数カウンタを 回路のどこに どうつないだのか教えてください。 例えば;コレクタから、XμFの電解コンデンサの+側をどっちにつないだ。測定器はメーカーXの機種名Yで、入力端子のインピーダンスは50Ωらしい、つないだら発振が止まる状況がこのように変わった、、とかですね。
 一般に、測定器をつないでも回路の動作が変わらないように工夫すべきなんです。周波数カウンタは入力電圧がミリボルトでも動作するものが多いので、オシロのプローブを使ってみましょう。オシロプローブの先端はインピーダンスとても高いので、与える影響が無視できます。試してみてください。



6.
>移相器RC4段の場合に発振条件と周波数を求めるには<
 え?3段のときどうやったんですか?学生のときよくやらされるFパラメータ法なら、
   | A B |
   | C D |
3段のとき求めた上式に、もう一段
   | 1+gX X |  X=1/(jωC)、g=1/R
   |  g   1 |
を掛けますが、欲しいのはその結果のA項だけだからそこだけ計算すれば良い。「Xの偶数乗は実数、奇数乗は虚数」で整理するのがキモです。


7.
>3段の場合ω=1/(R*C)*1/√(6+4Rc/R),hfe≧44.6となります<
 えーと、下図で Rc=mR とおいて i4/i1 がπ相になる所を求めると、

           i2   i3   i4
           →   →  → 
        e1    e2  e3   e4
    ┌──┬─ C ┬ C ┬ C ─┐
    │   │     │  │    │
   i1(↑)  mR    R   R     R ↓i4
    │   │    │  │    │
    ┷   ┷    ┷  ┷    ┷

  ω=1/(RC)・1/√(6+4m)  あなたの式と一致してます。
  振幅比 = 1/(29+4m+31/m)
振幅比は Rc=1.3kΩ→79.3、Rc=2.2kΩ→61.6 となって 「≧44.6」 と合いませんね、No3で書いた回路図が違ってたら教えてください。上図の e4の所からベースに結線してるとか、、(私はベースの入力インピーダンスが2kΩより十分低い(擬似的グランド)と思って、3本目のRに流れる電流をそのままベースに流し込んでるだろうと考えました)


8.
よろしければ教えて欲しいんですが、この実験って、「移相発振器の発振可能な電源電圧範囲の調査と解析」が主目的なんですか、それとも目的は別で、この現象が邪魔してるから原因究明に取り組んでるんですか?



追加質問がありましたらどうぞ。(火曜夜出張なのでそれまでレスできます)

この回答への補足

丁寧且つわかりやすい回答ありがとうございます。いや、ただ単に移相形発振器の動作原理を知るような実験なんですけど、色々と調べる事が複雑で。。まぁ、自分の知識が乏しいからなのですが・・。
もうひとつだけ、6のFパラで解く方法なのですが、3段は行列式を使って解いたのですが、4段だとメチャ長くなるので、さすがにキツイんです。Fパラによる解法をちょっと解らないので、詳しく教えてもらえますか?ほんとスイマセン。。

補足日時:2004/05/09 20:36
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あ、左上は v1/v2 だから入力側が電圧源の場合です。

オペアンプを使った場合でした。トランジスタのコレクタは電流源だから左下のi1/v2ですね、これ自体が無次元でないので、No6の3項のC=g(…) のように代表的コンダクタンスが前に付きます。


もしフィルタ出力をトランジスタのベースに接続してるのなら、

  ─ hie ─
          ⇒ | 1 hie |
  ────       | 0  1 |

をつないで、Fパラの右下 i1/i2(出力短絡時のi2) を使います。
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この回答へのお礼

遅くなりましたが、色々と質問に答えてくださって有難うございました。少しずつですが、発振器の動作を理解できました。今後も基礎的な部分も含め、勉強していきたいので、また機会があったら宜しくお願いします。

お礼日時:2004/05/11 22:23

 


>>Fパラで4段を詳しく

課題そのもののような気が‥‥


 Fパラは 「つないだ順番に掛ければよい」 が売りです。


1.
素子一個の場合は
    | 1 直 |
    | 並 1 |

です。私は これしか覚えてません。

コンデンサ一個が直列なら、
  1─ C ─2
          ⇒ | 1 X |  X=1/(jωC)
  1'───2'     | 0 1 |

抵抗一個が並列なら、
   1─┬─2
      R      ⇒ | 1 0 |  g=1/R
  1'─┴─2'    | g 1 |



2.
RC型ハイパスフィルタは、
  ─ C─┬─
       R 
  ───┴─

  | 1 X |・| 1 0 | = | 1+p X |
  | 0 1 | | g 1 |  |  g   1 |

              p=gX=1/(jωCR)

3.
上記の三段連結は、三回掛けるだけ。
  | 1+p X |^3 = | A B |
  | g  1 |   | C D |

  A=1+6p+5p^2+p^3  B=X(3+4p+p^2)
  C=g(3+4p+p^2)    D=1+3p+p^2

  pを使うとpだけの式になるんです。



4.
同四段連結は、三段の結果にもう一回掛ける。
  | A B | ・| 1+p X | = | E F |
  | C D | |  g   1 |  | G H |

欲しいのは 伝送量=v2/v1です。Fパラでは E=v1/v2 と逆数になってます。上式の Eだけを計算すると、
  E = A(1+p)+gB
    = (1+6p+5p^2+p^3)(1+p) +p(3+4p+p^2)
やはりpだけの式になりました。カッコを分解して整理します。
    = 1+6p+5p^2+p^3+p+6p^2+5p^3+p^4+3p+4p^2+p^3
    = 1+10p+15p^2+7p^3+p^4
pの次数で整列させました。 しかし、pには虚数単位が入ってるので 「偶数回掛けたものは実数」 なんです。そこで、pの偶数乗と奇数乗に分けなおせば、
    = 1+15p^2+p^4 + p(10+7p^2)
実数部+虚数部 の形になってしまいます。 この後わざわざ逆数 1/E にしなくとも、発振条件は 1/E の虚数部が消えることだから、E の虚数部が消えれば同じことになります。そこで 上式のカッコの中=0 と置くと
   p^2=-10/7

以後は三段のときと同じですね。




5.
移相器の前部にコレクタ抵抗 Rc が並列に付いたり、後部にベース入力抵抗 Ri が並列に付いても、ただ単にそれらを掛けるだけです。つながってる順番を守って。

  | 1 0 | ・| A B | ・| 1 0 | = ‥‥‥
  | gc 1 | | C D | | gi 1 |

そして v1/v2 は左上の行列成分だからそこだけ計算すればよい。
多項式がスパゲティにならないテクはpの導入です。時定数CRの逆数をωc=1/(CR)と書くとpは、
  p= 1/(iωCR)
   = -j(ωc/ω)
という、フィルタ理論でよくやる 「遮断周波数によって規格化された 無次元な周波数比」 です。一般に「オメガ分のオメガ」の形にまとめ上げればスパゲティになりません。
そして RcやRiも Rの何倍 という表現にすれば生身の姿が消えて 無次元数だけの世界になります。



<#>訂正:No4の 「振幅比=1/(29+4m+31/m)」 は 「=1/(23+29/m+m/4)」に訂正します、p^2がマイナスなのを忘れてました。No5の「100μFのインピは300Hzのあたりで5Ω、こっちはネグれますね。」 はre≒10Ωだから無視できませんよね。ったくもう‥</#>
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この回答へのお礼

ありがとうございます。あと5でRcが並列で付いているとき、左上の成分ということですが、これで計算するとAが残るだけになりますが、大丈夫なのでしょうか?

お礼日時:2004/05/10 22:41

いけない、2SC945のhfeを低周波の石だから数十だと思い込んでました。

気になって調べたら200~300あるんですね!
ie≒2mAでre≒10Ω、hie≒rbb'+hfe・re≒2~3kΩ、移相器のRと同じオーダーですか!
念のため100μFのインピは300Hzのあたりで5Ω、こっちはネグれますね。
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    電源 V
    ┯━━━┯
    │      │
   RB1    RC 1.3k
    20k       |
    │    ├── C1 ┬ C2 ┬ C3 ┐
    │    C      │   │   |
 ┌─┼── B       R1   R2   R3 
 │  │    E      2k   2k    2k
 │ RB2   ├─┐   ┷   ┷   │
 │ 2.7k    RE  CE              │
 │  │    510 100μ           │
 │  ┷    ┷  ┷            |
 └─-------───────────┘
       Tr:2SC945

こんな回路でしょうか…

1.
 ざっと直流動作点を見て、RB2がちょっと小さ過ぎます。トランジスタの電流はREで決まりますが、ベース電位が低すぎて電流が少々不足で、「電源低下による電流低下」の余裕が少ない。 試しに 2.7k をほぼ2倍の 4~5k に変えてみてください。動作範囲が広がると思います。
(RE と RC が与えられてるようなので、ベース側だけでの対処法を考えました。)


2.
 C1,~3 を変化させると影響する理由; 交流の電流だけを考えます。コレクタは定電流源で、そこから出てくる電流は RC(1.3kΩ) とフィルタに分かれて流れます。
Cを小さくするとインピーダンス(1/ωC) が上がる→電流は RC側に多く行ってしまう。→増幅率低下と同じ。
このように、単純原理には無いRCが介在するので それも含めた発振の諸式を求め直すのが正攻法です。
 

さらに知りたい事がありましたら請求してください。
(No2の1の回路図はRの左側にCがあるべきでした。訂正しておきます。)

この回答への補足

回答ありがとうございます。なるほどCを小さくすると減衰してしまうのですね。
更に質問したいのですが、
(A)実験でCを(0.0022~0.1μF)変化させたとき、(1)周波数カウンタを出力に接続したときと(2)接続しないときでは出力電圧は、(1)は1.2~5.6Vとなり(2)は5~5.6Vと電圧のCに対する傾きが違っているのですが、カウンタによるものなのでしょうか?この原因を教えて下さい。
(B)位相器をRC4段にした場合、この等価回路によって発振条件と発振周波数を求めるにはどうしたらいいのでしょうか。ちなみに3段の場合ω=1/(R*C)*1/√(6+4Rc/R),hfe≧44.6となります。度々すいませんが、お願いします。

補足日時:2004/05/08 16:35
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1.
 ┌----------─────┐
 │ |\               │
 └┤ >─ R ┬ R ┬ R ┬┘
   |/      │  │  │
          C   C   C
            ┷  ┷  ┷

2.
 ┌----------─────┐
 │ |\               │
 └┤ >─ C ┬ C ┬ C ┬┘
   |/      │  │  │
          R   R   R
            ┷  ┷  ┷


(a)
どちらの構成ですか?
CとRの値を教えてください。
発振してる周波数は計算値に近いですか?
(b)
Cの値をいくつに変えたら発振が止まったのですか?3個とも同じように変えましたか?
(c)
増幅は、オペアンプ,FET,BJT(npn)のどれでしょうか。素子名を具体的に教えて下さい。例えば 2SC945 とか。 ゲート(ベース)、ソース(エミッタ)、ドレイン(コレクタ)に付けた抵抗値とCの値を教えてください。 オペアンプの場合は+入力側の回路を教えてください。
(d)
電源電圧が何ボルトで発振が止まるのですか?


 これらの回路情報がないと「原理的には 発振周波数ω=1/(√6・CR)、所要利得≧1-5/(ωCR)^2=1-30=-29倍です」ぐらいしか答えられません。

この回答への補足

すいません、内容が不十分でした。これは大学の実験のことなんですが、(a)で構成は2の方で、Rは2kΩです。発振周波数は計算値に近いです。(b)でCの値は与えられてなく、仮定としています。また、3個とも連動しています。(c)で増幅器の方は2SC945です。電源電圧15V、Rc=(1.3,2.2kΩ)、Re=(510,750Ω)をパラメータとしてCを変化させて、発振停止電圧を測りました。Ce=100μF、ベースの抵抗はR1=20k、R2=2.7kの並列抵抗です。(d)の何ボルトというのは、Rc,Re,C の値によって違うのですが。このような内容でお願いします。 

補足日時:2004/05/08 02:14
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CR 位相発振回路ですか。


エミッタ接地増幅回路のゲインが発振周波数において
29 倍以上でないと発振しません。
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