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1921年~1922年まで行われた、ワシントン会議において、
「ワシントン海軍軍縮条約」が締結されています。
その中で、艦年齢が20年に到達した戦艦に関しては、代艦の建造が認められています。

その代艦の建造に関してですが、
戦艦(当時巡洋戦艦)の「金剛」は、1913年に竣工しているので、
1933年で、艦年齢が20年に到達します。その為、代艦の建が可能となる予定でしたが、
その際、
(1)1933年に艦年齢が20年に到達するので、1933年から、代艦の建造を開始出来る。
(2)1933年に艦年齢が20年に到達するので、1933年に、代艦が竣工出来るように、建造可能。
のどちらの方式で、建造が認められていたのでしょうか?

色々、ネットでも見てみたのですが、分からずじまいでした。

ご存知の方がおられましたら、お手数ですが、ご回答をお願いします。

A 回答 (4件)

実態ではなく、当時の条約上の問題として捉える御趣旨の場合、



旧艦の二十年満了を待つまでもなく代換新艦の事前着工が可能な事は、
条約規則「第三節 代換/第一款 代換ニ関スル規則/(イ)」において
代換新艦の龍骨据附は旧艦の完成日より十七年経過で可能と規定されています。
なので、(2)がほぼ近いとは言えますが、
条約規則上の「主力艦ノ代換及廃棄 日本」の第二款・表を見ますと、
当時の条約規則上では(2)も少し違うようです。

主力艦ノ代換及廃棄 日本
<年度>一九三一/<起工代艦>「い」/
<年度>一九三四/<完成代艦>「い」/<廃棄艦(括弧内ノ数字ハ艦齢)>金剛(二一)

詳細は下記などの原本画像にて御確認いただければと思います。

〇件名:御署名原本・大正十二年・条約第二号・海軍軍備制限ニ関スル条約
[階層]国立公文書館>内閣>御署名原本>大正>大正12年>条約>
御署名原本・大正十二年・条約第二号・海軍軍備制限ニ関スル条約
[レファレンスコード]A03021484300[画像数]43
http://www.jacar.go.jp/DAS/meta/image_A03021484300

<11/43>
第二節 軍艦廃棄ニ関スル規則
第二條及第三條ノ規定ニ従ヒ処分スヘキ軍艦ノ廃棄ニ関シテハ左ノ諸規則ヲ遵守スヘシ
<12/43>
四 軍艦ノ廃棄ヲ実行スヘキ期間左ノ如シ
(ロ)…廃棄スヘキ軍艦ニ付テハ本節第三号ニ従ヒ爾後戦闘任務ニ堪ヘサルモノト為スノ
作業ハ其ノ代艦完成ノ日以前ニ之ヲ開始シ右完成ノ日ヨリ六月内ニ完了スヘシ
該軍艦ハ其ノ代艦完成ノ日ヨリ十八月内ニ本節第二号ニ従ヒ確定的ニ之ヲ廃棄スヘシ
但シ新艦ノ完成遅延スルトキハ本節第三号ニ従ヒ旧艦ヲ爾後戦闘任務ニ堪ヘサルモノト為スノ
作業ハ新艦ノ龍骨据附後四年内ニ之ヲ開始シ該作業開始ノ日ヨリ六月内ニ之ヲ完了スヘク
且旧艦ハ爾後戦闘任務ニ堪ヘサルモノト為スノ作業開始ノ日ヨリ十八月内ニ本節第二号ニ従ヒ
確定的ニ之ヲ廃棄スヘシ

<13/43>
第三節 代換
主力艦及航空母艦ノ代換ハ本節第一款ノ規則及第二款ノ表ニ依リ之ヲ行フヘシ
第一款 代換ニ関スル規則
(イ)…右新艦ノ龍骨ハ第八條及本節第二款ニ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外代換セラルヘキ
旧艦ノ完成ノ日ヨリ十七年ヲ経過スルニ非サレハ之ヲ据附クルコトヲ得ス…
<14/43>
第二款 
<19・20/43>
主力艦ノ代換及廃棄 日本
<年度>一九三一/<起工代艦>「い」/
<年度>一九三四/<完成代艦>「い」/<廃棄艦(括弧内ノ数字ハ艦齢)>金剛(二一)

第二款ノ一切ニ適用スヘキ備考
前記ノ軍艦廃棄順序ハ艦齢ニ依ル尤モ前掲諸表ニ依リ代換ノ開始スルトキハ
各締結国ハ其ノ軍艦廃棄順序ヲ任意ニ変更スルコトヲ得
但シ各年度ニ付表中ニ規定スル艦数ヲ廃棄スルコトヲ要ス


以上 少しでも疑問解消の糸口に繋がれば幸いです^^
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この回答へのお礼

dayoneさん

ご回答、有難う御座います。

頂いたご回答を纏めると、

(1)「金剛」の代艦は、艦年齢が18年に到達する、1931年に起工が可能。
(2)「金剛」の代艦の竣工は、艦年齢が21年に到達する、1934年に竣工が可能。
(3)「金剛」は、代艦の完成前より、戦闘任務に耐えられない様にする工事を開始。
 この工事は、代艦竣工後、六カ月以内に終了する必要が有る。
(4)「金剛」は、(3)の工事開始より、十八カ月以内に、廃艦する必要が有る。

と、言った感じでしょうか?

詳細な情報を頂き有難う御座います。

お礼日時:2014/03/23 21:05

Nomasa00 さん、こんにちわ。




(2)ですよ。艦齢が20年経過した時点で近代改装という方法もあるでしょう。ただ、設計に関してはしていたようですね。
しかし、設計して建造してもロンドン軍縮条約で建造中止になったでしょう。

詳細は下記のURLを参照ください。


金剛代艦戦艦
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%89%9B% …


条約型戦艦
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%A1%E7%B4%84% …
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この回答へのお礼

ithiさん

ご回答、有難う御座います。

参照先は、見ていたのですが、
此方では、代艦の起工可能な時期の詳細が無かったので、
困っていました。

お礼日時:2014/03/23 20:51

代艦の建造



ワシントン会議での海軍軍縮交渉の、最初の提案は、アメリカからの具体案でした。

これによると、老齢廃棄決定艦の総トン数は、協定(条約)成立後、10年間据え置き、それ以後、代艦を起工できる、との趣旨の文言があります。

会議が、これで著しく揉めた形跡がありませんので、これが通ったのでしょう。

ですので、--質問文中の(1)--、つまり(竣工ではなく)「起工」の意味だと思われます。
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この回答へのお礼

takeruhikoさん

ご回答、有難う御座います。

参考にさせて頂きます。

お礼日時:2014/03/23 20:48

(1)の1933年から代艦の建造を開始できるが正しいです。


実例を挙げますとこの代艦の建造規定は1930年のロンドン条約で5年間延長されますが、米海軍の戦艦ユタは1931年の就役ですが、代艦の建造が認められるのが1931年からなので1930年のロンドン条約の時点でも代艦は建造されていません。
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この回答へのお礼

Yelmさん

早速のご回答、有難う御座います。

確かに、あの時期、「ユタ」や、姉妹艦「フロリダ」の代艦建造の計画は無いですね。

お礼日時:2014/03/22 18:53

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