プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

ミステリー小説で「不朽の名作」と呼ばれている作品を教えてください。海外翻訳ものではなく、日本の小説が良いです。

「不朽の名作」の定義ですが、少なくとも1990年以前に書かれたもので、できれば「個人的に面白かった作品」ではなく、一般的に「不朽の名作」と呼ばれている作品が良いです。

回答よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

■『心理試験』 江戸川乱歩



犯罪がバレるのはつまらない小細工を弄す事がその原因であるという持論から、小細工を徹底的に排除した犯罪計画をたてる男の話。彼は事件に関係のあることでも隠す必要のない事柄に関しては逆にあからさまにしていく。

通常の推理小説で犯人が発覚する要因を犯人自らが自覚し、それを排除する様が印象的で、読者を擬似共犯者の心境にして物語へと引き込んでいく名作。日本の倒叙(とうじょ)ミステリー物の祖だと言われる。

■『獄門島』 横溝正史

瀬戸内海に浮かぶいにしえの流刑地『獄門島』
この島の鬼頭家の家督をめぐり、陰惨な殺人劇が繰り広げられる。

見立て、トリック、犯人の仕掛けと、最高の完成度を誇る名作。
本作を日本ミステリ史上ベスト作品に推す人は多い。

■『ドグラ・マグラ』 夢野久作

「日本探偵小説三大奇書」に数えられている名作で、構想・執筆に10年以上の歳月をかけて完成された。
大正15年頃、九州帝国大学医学部精神病科の独房に閉じ込められた記憶喪失中の若き精神病患者の物語。
その常軌を逸した内容から、「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」とも評されている。

■『黒死館殺人事件』 小栗虫太郎

探偵小説の要素をことごとく詰め込んだ傑作で、日本のオカルティズム・衒学趣味小説の代表書といわれる。
内容に含まれる膨大な知識量から「推理小説の一大神殿」とも称される。

■『他殺岬』 笹沢左保

1985年の作品。誘拐物として展開の仕方が秀逸。こんな着地点があり得るのかというほど驚愕の結末に辿り着く。
プロットの完成度が突出した名作。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。作品名だけでなく、一般的な評価も書いていただき大変参考になりました。

お礼日時:2014/04/22 00:04

不朽の名作と呼ばれているもの中には実際に読んで見ると、なんだと思われるものも少なくありません。

それはそのようの作品はトリックなどを後の作品が真似をしたりテレビのサスペンスものなどでなぞったりしている場合もあるからです。又、発表当時はそうだったけれども今では社会状況が全然違うので違和感を覚えると云うものもあります。
又、戦前の翻訳・翻案も逸する事が出来ないのですが、日本のものでと云う事で省略に及びます。

既に、小栗虫太郎、夢野久作、中井英夫は三大奇書と知られているものが出て居ますので、歴史的に逸する事が出来ないものを挙げてみます。内容的には今読むとなんだと云うものも少なくありません。

黒岩涙香「無惨」 *歴史的価値。明治時代に発表された探偵小説的な書き方の嚆矢なのだが、当時の評判が宜しくなく作者は通俗作品に流れた。創元推理文庫で読める。

高木アキ光(アキは杉に木偏)「刺青(しせい)殺人事件」 *戦後早々に江戸川乱歩が、この原稿を読んで驚き、出版社へ出版を依頼し渋る出版社にもし売れ残ったら半分は引き取るからと迄云って出させたもの。日本家屋では密室殺人は無理と云われて居たのを覆した作。著者が後に改稿しており現在流通しているものは改稿版。光文社のカッパ・ノベル、角川文庫など多数に入って居たので古書でも簡単に入手可能。

江戸川乱歩「二銭銅貨」 *乱歩の処女作。大正時代の初出以来戦前・戦後の版は原稿に間違いがあり著者晩年の全集で初めて訂正がされた。角川文庫、新潮文庫、光文社文庫、創元推理文庫などは訂正したものに拠っているが、岩波文庫は初出の誤ったものを標記のみ現代仮名遣いにしている。

横溝正史「本陣殺人事件」 *戦後早々の金田一耕助初登場の作品。これも密室もの。映画等になっているので内容は知れ渡っている。関係者のものの考え方など当時と現代とでは全然違うので、若い人には動機なども当時の考え方を説明されないとわかりにくいかもしれない。


横溝正史「人形佐七」シリーズ *捕り物帳もミステリー小説と云う事で挙げておきます。春陽堂文庫+出版芸術社 単独ではなくシリーズ全体です。

岡本綺堂「半七捕物帖」 *同じく、江戸文化が残っている明治時代に旧幕時代の岡引きに昔話を聞くと云う形で綴られて居ます。光文社文庫。これもシリーズ全体で。

野村胡堂「銭形平次捕物控」 *高名な捕物帖なので、春陽文庫 その他に点在。嶋中文庫で全集を刊行し掛けていたが版元蹉跌のため中絶。

御参考にならば幸甚です。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

多くの作品をあげていただき感謝しております。とても参考になる回答をありがとうございました。

お礼日時:2014/04/22 00:06

90年以前、ならば



島田荘司 占星術殺人事件(1981年)

は、セーフかな?
乱歩の屋根裏、横溝の本陣、清張の点と線、はすでに挙げられているので、新本格から。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

ありがとうございます。とても有名で不朽の名作だと思います。参考になりました。

お礼日時:2014/04/22 00:03

toku0514 さん、こんにちわ。




コナン・ドイル「バスカービルの犬」、アガサ・クリスティ「ナイルに死す」でしょうか?
    • good
    • 0
この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
できれば日本の小説が良かったのですが、参考にはなりました。

お礼日時:2014/04/22 00:01

中井英夫「虚無への供物」



江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」
松本清張「点と線」
横溝正史「本陣殺人事件」

など
    • good
    • 0
この回答へのお礼

早速の回答ありがとうございました。

お礼日時:2014/04/21 23:59

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!