リーマン幾何学のユークリッド計量についてわからないところがあります。
本にユークリッド計量の例で下のものが書かれていたのですが、
m次元 ベクトル空間に内積が与えられているとする。
この時、Vの各点uに対して、移動τ_u:u→u+vを通してT_uVに内積〈 ,〉_uが定義される。すなわち、〈dτ_u(v),dτ_u(w)〉_u=〈v,w〉(v,u∈V)。このようにしてV上のリーマン計量gを定める。Vの一つの基底{e_1,…,e_m}を選び、{e^1,…,e^m}をその双対基底とする。Vの座標系(x_1,…,x_m)をx^i(v)=e^i(i=1,…,m)によって定義して、これによってgを表現すると、
g=Σ^(m)_(i,j=1) a_(ij)dx^i(テンソル積)dx^j (a_(ij)=〈e_i,e_j〉∈R)
となる。{e_1,…,e_m}が正規直行基底であればgはユークリッド計量そのものである。
gの式がなぜそうなるのかがわかりません。
大変恐縮ですが、教えていただきたいです。
あと、
A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
ANo.2へのコメントについてです。
前提になっているのは:空間X中のある一点xの近くだけを見るとユークリッド空間と区別が付かない。つまり、一次式近似においてユークリッド空間Eになっている、という話です。
このxにおける局所ユークリッド空間Eに直交座標系を定めたとします。この座標系で測った、Xの座標系の第j成分のxにおける単位ベクトルを、e^jとしましょう。もちろん、e^iとe^j (i≠j)は直交しているとは限らない。
で、Xの点(x + Δx)とXの点xとの距離をΔsとする。この距離は空間E上で測られるものです。なので、XのベクトルΔxをEの座標系で表せば、Δr = Σ(Δx^j)(e^j) というEのベクトルである。(ここで、Δx^jはXの座標の第j成分の値だということに注意。)
Δrの長さの2乗は空間Eにおいて
(Δs)^2 = Δr・Δr (・は内積)
= ΣΣ((e^i)・(e^j)) (Δx^i)(Δx^j)
である。そこで
g_i,j = (e^i)・(e^j)
と書けば
(Δs)^2 = ΣΣ g_i,j (Δx^i)(Δx^j)
という訳で、わざわざ具体的にEの直交座標系を構成しなくたって、相互の関係(つまり内積)だけ決まっていれば十分である。それが計量テンソルg_i,jです。
行列g_i,jが単位行列のスカラー倍になったら、空間Xは点xの近傍でユークリッド空間だったということ。g_i,jが対角行列になる場合には、点xの近傍で空間Xは曲がってはおらず、単に方向によって縮尺が違うだけ。また、非対角成分が0でないなら、空間Xは空間Eから見て点xの近傍で斜交座標系になっているということです。
No.2
- 回答日時:
ANo.1へのコメントについてです。
どうもご質問の意図が読み取れないんですが、えーと、ユークリッド計量の話ですよね?
基底ベクトル同士の内積は<e_i, e_j> = δ_i,j (クロネッカーのデルタ)だから、ご質問の式は
g = Σ (dx^j)^2
となり、これはユークリッド距離の2乗に他ならない。ここまでは当然お分かりかと思うんですが。
No.1
- 回答日時:
「{e_1,…,e_m}が単位行列であれば、gはユークリッド計量」というのならご納得戴けるんじゃなかろうか。
ならば、正規直交基底というのは要するに、テキトーに取った直交座標系のことであって、言い換えれば、単位行列で表される基底ベクトルのセットに対して一斉に、(伸縮させずに単に)向きを変える回転を行ったものである。ということを思い出せば良いだけではないかな?
回答ありがとうございます。
私の質問の仕方が悪かったみたいで、質問が伝わっていなかったかもしれないです。
私はgの式がなぜ
g=Σ^(m)_(i,j=1) a_(ij)dx^i(テンソル積)dx^j (a_(ij)=〈e_i,e_j〉∈R)
という形になるのかが分からないでいます。
回答していただいて申し訳ないのですが、
このことを是非教えていただきたいです。
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