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物体の表面に当たる輻射エネルギーをすべて吸収してしてしまうような理想的な物体を黒体という。
参考書には、逆にこのような黒体は最もよくエネルギーを輻射する とあるのですが
エネルギーを多く吸収するから必然的に放出するエネルギーも大きくなるということなのか、そういう物体として考えるということなのか、はたまた黒い物質はその2つの性質をもつのか
どいうことですか

A 回答 (4件)

 黒体は外から見れば、受けた輻射を一切反射しません。

一方、物体は絶対温度0より高い温度があれば、外界に対して必ず輻射を起こします。熱力学では熱は必ず高温源から低温源へ移動するわけですが、放射熱のやり取りでは、高温源が外界に出す放射熱と、低温源が外界に出す放射熱の引き算で熱の移動が起こっているわけです。

 物体表面に外界からの輻射をある程度反射する性質があれば、それは物体内部で発生する物体温度に応じた輻射も内部へある程度反射することになります。物体表面が金属メッキされて鏡のようになっていると考えると、外からの輻射を反射しますが、内部からの輻射も反射してしまうわけです。すると、物体の温度に応じて発生する輻射は減じられてしまいます。

 物体が材質的均一なものだとすると、上記のような状態が多層構造で存在すると考えればいいでしょう。物体内部のあらゆるところで反射が起こってしまうわけです。その結果、物体の温度の応じた輻射が起こるとは限らないことになります。

 黒体はそういう反射が一切ない物体だと想定されています。すると、外からの輻射を完全吸収するし、物体の温度に応じた輻射は全て外界に放出されます。吸収と放出で輻射の起こる向きは反対ですが、どちらも反射が一切ないという一つの性質によるものです。

P.S.

 黒体がそのような性質を持つため、物体温度と輻射の関係を知るには絶好の物体となります。特に波長ですね。黒体と呼びはしますが、常に真っ黒なわけではなく、温度が高くなれば真っ赤に灼熱して輝きもします。
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この回答へのお礼

いつもありがとうございます。またよろしくお願いします!

お礼日時:2014/06/03 20:32

ちなみに、この世で一番理想的な黒体輻射は、3K宇宙背景放射と言われている、はず。

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電子密度が無限大の理想物体を黒体といいます。


それはすなわちプラズマ周波数が無限大ということを意味する。

例えば↓のような参考URLを参照のこと
http://homepage2.nifty.com/eman/electromag/plasm …
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数量的に説明します。



ふく射の反射率と吸収率をρ、αとします。簡単のため透過率を0とすれば
ρ+α=1

です。この式から
α≦1

黒体はα=1の物体と定義されています。当然ρ=0です。

同じ温度にある物体と黒体からのふく射エネルギーをE、Ebとします。
物体のふく射率をεとすれば
E=εEb

の関係があります。この式から黒体のときはε=1です。
この同じ温度で熱平衡にある物体と黒体のふく射伝熱を考えます
(向かい合った平行平板の単位面積当たりなど)。

黒体のふく射Ebが物体に到達し、αEbが吸収され、ρEbが反射します。
物体からのふく射Eは
E=εEb

ですが、物体がエネルギーをため込んで温度が上昇しないためには
吸収したエネルギーとふく射が等しい必要があります。

つまり
E=εEb=αEb すなわち、ε=α(キルヒホッフの法則)
が成立ちます。

つぎに黒体に入るふく射は(反射分を含め)全部吸収されるので(吸収率=1)
εEb+ρEb=αEb+ρEb=Eb

となって、黒体のエネルギー収支も一致します。
この時、キルヒホッフの法則ε=α(≦1)

の関係から、黒体(α=1)がもっともエネルギーを吸収し、かつ
もっともエネルギーをふく射(ε=α=1)すると結論できます。
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