アプリ版:「スタンプのみでお礼する」機能のリリースについて

今、私の好きなギリアンウェルチというミュージシャンが使用しているのと同じ 1956 Gibson J-50 ADJ を手に入れたく思っています。同じ製作年のノーマルサドルの程度の良いものは見つけたのですがやはり同じものということでADJサドルのものが気にかかります。

1、ノーマルサドルとADJさどるの大きな違いは何ですか~音・演奏性等
2、個体差・好みにもよると思いますが一般的に何年製のものが良いのでしょうか
3、J-45 ADJ と J-50 ADJ は全く違う楽器ですか。

音や演奏性に違いが無ければビンテージのJ-50 に拘っていますがJ-45 ADJ ピックガードがティアドロップで無いものも視野に入れたいと思います。

質問が雑駁で多岐に渡りますがギターに詳しい方、ご指導お願い致します。

A 回答 (1件)

 もう35年ほど`62~63年型J-45ADJブリッジモデルを弾いている者で、J-45/50シリーズは結構追及しましたよ。



>1、ノーマルサドルとADJさどるの大きな違いは何ですか~音・演奏性等

 演奏性は、自分の印象では殆ど変りません。ADJブリッジ仕様はブリッジサイドに角ばったマイナスネジが出ていますが、右手のミュート奏法などでも気になったことはありません。
 で、問題はトーン。
 固定ブリッジとADJブリッジでは、トーンがかなり違います。

※ADJブリッジがあの石の様な手触りのセラミックサドルの場合、ADJブリッジの方が全体的にトレブリーになり、その分コードストロークのバランスは固定ブリッジの方が勝ります。
 どちらがヨイか?っというのはなかなか難しいところですが、個人的な好みをいうと。
 ワタシはスライドでしか弾かないこともあり、ラウンドショルダー+マホガニボディ独特の、ある種チープなトーンが強調されるADJブリッジの方が断然向いていると思います。

※ADJブリッジの場合、一つ問題があります。それは材質です。
 ワタシが知る限り、メーカ純正はセラミックだけだと記憶しているのですが、いかんせん古い楽器ということなのか、色々な材質のブリッジが付いたモノが出回っています。
 最もよく目にするのがローズ(ハカランダ)の削り出しで、こういう仕様がメーカ純正であったんじゃないか?っと思うほどよく見かけます。
 トーンはやはりセラミックとは明確に違い、木製ブリッジは、よく言うとトーンのチャチさが改善されナチュラルなアコギトーン傾向になります。それは固定の牛骨や象牙ブリッジより落ち着いた感じになっているものもあるほどです。
 他には、木製ADJブリッジにミゾを切り、固定ブリッジ用のストレートサドルが勘合されているもの、セラミックADJブリッジにソックリな形状で、もっと柔らかい材質(恐らくアクリルやデルリンなどの合成樹脂)で出来ているモノなども見かけたことがあります。
 どれにもそれぞれ独特のトーンがあり、最近のスラブやミカルタ材含め、ブリッジサドルの材質変更でトーンのセッティングをするのも面白いでしょう。
 ただワタシの好みとしてはオリジナルのセラミック一押しで、結局これが一番ギブソンJ-45/50らしいトーンになると思います。

>2、個体差・好みにもよると思いますが一般的に何年製のものが良いのでしょうか

※当然のことながら、Jシリーズはラウンドショルダーの`60年代末までのモデルがよいです。
 ダブやハミングバードと同様の形状になった`60年代末以降のJも、ソレがよいなら唯一無二なギターになると思いますが、あのJ独特の荒っぽくポコポコ鳴るトーンは、容量の小さいラウンドショルダー形状とペラペラのマホガニボディによってのみ生み出されるものです。

※ラウンドショルダーを選ぶとして、さて年式は?
 トーン自体は`50年代モデルの方が全体的に落ち着いている様ですが、ADJブリッジが付いた`55年以降はそれほど差はありません。
 それより`50年代と`60年代での最大の違いはネック幅です。`60年代のモデルは同時代のソリッドエレキより狭く感じるほどの弦ピッチで、フィンガーピッキングでははちょっと弦間が狭過ぎる感じさえあります。しかし`50年代のネックは`60年代モデルよりゴロンとした丸太感が強く、`60年代のスリムなナット幅のネックのフィーリングはありません。
 ここでもワタシ個人の好みを言いますと、実は`50年代スペックの方が弾き易いと感じています。`60年代ネックは、ワタシの巨大な手と太い指では弦ピッチが狭過ぎます。
 それでも`60年代を選択した理由がありまして、それは次の項で。

※この話はギブソンのヒストリーブックなどには記載されてなく、また自分のJ-45以外では見た事がないのですが。
 ワタシのJ-45、ネックのセット角がちょっと強いんですよ。
 塗装やボディ内部のヒールの状態を見る限り改造された痕跡はなく、もし改造されたとしても塗装が若い新品の時か、或いは塗装前の組立中に変更されたと思われる状態です。
 ネックセットの違いはトーンに絶大で、他のJ-45とは一線を画すテンションの高いトーンキャラクターと早い減衰のサスティンを持っています。(テンションが高いのはオープンチューンのスライド奏法ではメリットとなりますし、サスティンが短いのはフツーは致命的ですが、指よりずっと硬いスライドバーで押弦する限りあまり問題とはなりません。)
 このJシリーズの中では特殊なトーンの為、狭い弦ピッチは目をつぶっています。
 このネックセット角はコイツだけの特徴なのか、或いはこの時代に作為的に、或いは機械加工のミスなどで少量出荷されたモノなのか判りませんが、こういうモデルが他に出回っている可能性がないとは言えないでしょう。
 古いJ-45/50を選ぶ場合、ちょっと注意してみてください。

>3、J-45 ADJ と J-50 ADJ は全く違う楽器ですか。

 後年の(最近の)モデルはよく判りませんが、本来J-50は『J-45のナチュラルフィニッシュ版』として発売されたモデルです。つまりJ-45とは、色違いということに過ぎません。
 理論的には、サンバーストよりナチュラルフィニッシュの方が塗膜が薄くなるはずですが、それはトーンに違いが出るほどのものではないでしょう。
    • good
    • 1
この回答へのお礼

LB05さん丁寧で深く分かりやすいご回答有難うございます。
やはり、アジャスタブルサドルのジャキジャキ感に拘りたいと思います。また、あまりにもJ-50に拘りすぎていたかと思います。J-45も含めて1961年ぐらいまでのものにしようと考えます。しかし、良いビンテージはなかなか無く大変です。最悪の場合新品の復刻ですが1950’s J-45 Triburst w/ADJもあるかなぁ~と考えています。
最後に、Gibsonのギター位いい加減というかザックリしているというかアメリカ的というか、間違いの仕様変更でも市場に出てしまうというのは、探す方には嬉しさと大変さが半々です。
LB05さんのネック角度と音の問題はとても興味深く参考に成りました。
本当に有難うございました。

お礼日時:2014/06/07 22:37

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!