「光」は飽和することはありますか?
※生物学の意味でなく。
例えば真空のミラーの箱の中にライトを入れて光らせ、この光は減衰しないものと仮定した場合、いつか「この箱の中にこれ以上光が入らない」という状態は訪れるのでしょうか。
100%反射できるミラーがない、箱の中のライト自体の素材など、減衰要因は多々ありますが、もしそういう環境があればという想定でお願いします。
光を閉じ込めることができるかどうかではなく、RGBでいう0,0,0が黒、255,255,255が白という、このこれ以上ない「白」の状態が光りにはあるのだろうかという疑問です。
もし光が隙間なく埋め尽くされた場合、それぞれが衝突・干渉し合って、光の動きをとめることになるのでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
白というのは可視光が(目にとって)いろいろの波長が万遍なくあるということなので、箱の中に光子がいっぱいに詰まるかどうかということとは関係ありません。
赤色光が箱に満員状態になるかどうかでもいいわけです。エネルギーの高い光ならですが、光子同士で反応して物質を生じることがあります。物質は普通の物質と反物質の対となります。それと逆に、物質と反物質を反応させると光(子)が出ます。この辺りは、特殊相対論で判明した、物質とエネルギーが等価である(E=mc^2)ということですね。
こんな思考実験があります。内側が光(長波からγ線までを含む)を完全に反射する球殻があるとして、内部に全体的に均等に、等量の普通の物質と反物質を反応しないよう分けて置いておくとします。この球殻は内部の物質と反物質を合わせた質量に相当する重力を持ちます。普通の星と何ら変わりません。
球殻内部の普通の物質と反物質を全て反応させるとします。内部では物質がなくなり、代わって光が生じます。この光もランダムに進んでいて、球殻内部で均等に反射するとします。光も運動量がありますが、均等に反射するという仮定のもとでは、球殻を動かしません。
この球殻が物質・反物質前に持っていた重力がどうなるかですね。結論から言えば、重力は変化しません。また、球殻を動かそうとして押してみると、内部に物質・反物質があったときと同様、物質・反物質反応後に内部が光だけになっても、同じになります。
要は、球殻を外から観測する限り、内部に物質・反物質があるのか、光だけがあるのか、どちらか分かりません。
この球殻は星と同じであるわけです。球殻内の物質・反物質の質量が大きくなればなるほど球殻の重力は大きくなり、ブラックホールクラスもあり得ます。つまり、ブラックホールでも構わないわけですね。そして、物質・反物質なのか、光なのか、どちらでも同じであることは、ブラックホールクラスであっても成立します。
つまり、光でできたブラックホールもあり得るわけです。ブラックホールの事象の地平面内部では光ですら、まっすぐ中心に向かいます。他のどんな方向にも行けません。光でできたブラックオールとて同様です。事象の地平面を持ち、ブラックホールを形成している光も全て中心に向かいます。
外から観測する場合は、光をどんどん一か所に集めて行くと、やがてはブラックホールとなる、つまり事象の地平面で覆われた球になるわけです。事象の地平面の向こうは観測不能、こちらの世界とは没交渉になります。それを光を集めることができる最大の密度だと考えてもいいでしょう。
なお、それが光子の数としていくつか、ということになると、いろいろあり得ます。光子といえども、波としてみたときの波長と無関係ではなく、光子のエネルギーは大きく、エネルギーが大きいほど発生する重力は大きくなります。波長の短い光ほど、光子数換算では少ない数でブラックホールを形成するでしょう。
しかし、ブラックホールは内部を観測できなくても、内部構造を考えることができます。中心に質量有限で体積がゼロ(したがって密度無限大)の特異点があるということは、理論的に分かります。光でできたブラックホールでも同じです。中心の一点に光が集まるということになります。ブラックホールは質量がいくら大きくても問題ありません。ならば、一点に集まる光もいくら多くても問題ありません。
すると、体積ゼロの一点に集まる光子の数も波長も、上限はないことになります。もちろん、そんな状態になったものは光といえないと考えることもできますが、どのみち密度無限大のものが何かなど、物理学で定義はできません。光が集まったのだから光だと考えるなら、光は同じ場所にいくらでも詰め込むことができる、つまり飽和しないと考えることができます。
このとき、体積ゼロの一点に集まる直前までなら、体積がある、つまり空間があり、光は光速度で動き続けています(正確には自由落下基準に対して光速度)。一点に集まると、光の動きは物理学的には説明不能になります(物理学は無限大に遭遇すると無力になる)。
ありがとうございます。
非常に勉強になりました。
RGBの例えは色にこだわったわけではなく、最小値・最大値があるのだろうかという意味でした。例えがよろしくありませんでした。
「これ以上は光が存在(発生)できない」という飽和状態を指す意味合いでした。
関係ありませんが、いただいた回答の文の体裁、段落ごとの文字数・行数が整っていて美しいですね。
ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
便乗回答が多いことに辟易しますが、電子や光子は粒子性と波動性の「性質を持つ」だけであって、正確に理解していないとその切り分けはできません。
ボゾンとフェルミオン(ボーズ粒子とフェルミ粒子)の違いも統計力学的な知識がないと説明は本来できないものです。
No.4
- 回答日時:
なぜ飽和すると、動きを止めるとお考えでしょうか?
波動はオーバーラップする事が可能です。
また、ずっとオーバーラップしていくと、新たに加えた
波動を相殺する波形の光がある可能性が高くなり、
ある程度以上は、密度が高まらなくなるでしょう。
闇とは、無限の波動の可能性に対して、必ずそれを
相殺する波動が約束された、最高密度の光だと言える。
そこから1つの波動を引くと、それによって相殺されて
いた波動が顕在化する=引く事と足す事が同義となる。
ありがとうございます。
勉強になります。
限られた空間内を光速で反射し続けることで、瞬く間に「飽和」状態が生まれると考えました。
光で埋め尽くされた空間は、光速であっても譲り合えない僅かな「隙間」を取り合い、終いには身動きが取れなくなるのではないかと思ったのです。
コンピューターのマルチスレッド機構に「処理待ち」が発生した際、動作が鈍くなる状態をイメージしました。構わず「オーダー」を与え続けると停止します。
もし光の「飽和」があれば、これ以上存在(発生)する必要(隙間)がないので、言い換えると変移を観測できない状況となり、それは必然的に光りの動きが止まったように見える(又は言葉上“止まった”と言ってよい)のではないかと考えてみたのです。
モニターへの描画コードは、変化のないピクセルに関しては再描画処理せずに「そのまま」にするため、RGBに例えた理由としまして、これ以上「変移」するピクセルがない状態(画面真っ白のような)があるのかと思いました。
画面が「真っ白」という状態も、全各ピクセルが白を高速点滅させているという考え方もあるのですが、より合理的に考えると、もうこれ以上1点たりとも変わりようがないため、点滅ではなく点灯(飽和)でいいかという、「再計算」をさせない(無駄なCPU処理を行わない)発想で見てしまいました。
何というのでしょうか、線を点の集合体であると考えるのではなく、線というもの自体もあって良いだろうという勝手な思考です。光クラスならばという前提ですが。
ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
専門家では無いので少々あやしいところもありますが、次の通りです。
素粒子には大別してボソンとフェルミオンの二種があります。
フェルミオンはおなじ場所、同じ状態に存在することは出来ない。物質はフェルミオンで出来ています。例えば電子はその代表選手。
ボソンは力を媒介するもの。いくらでも同じ場所同じ状態に重なり合って存在する。代表 選手は光子。
というのが現代の物理学の基本線です。それに従えば自ずから『いつか「この箱の中にこれ以上光が入らない」という状態は訪れる』ということはありません。
ありがとうございます。
とてもわかりやすかったです。
ボソンとフェルミオン、しっかり勉強します。
お時間を割いていただき感謝致します。
ありがとうございました。
ありがとうございます。
通常、光と光は干渉しあったとしても素通りなのですね。
大変勉強になりました。
ということは飽和せずに光は無限数行き交うという考えてよさそうですね。
ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
こんばんはです。
☆例えば真空のミラーの箱の中にライトを入れて光らせ、この光は減衰しないものと仮定した場合、いつか「この箱の中にこれ以上光が入らない」という状態は訪れるのでしょうか。
◇そうした状態がもしありえるとしても、
その状態に至る前に、
そのミラーかライトが融けちゃいます。
ライトは光を出すわけでしょう。
光はエネルギーを持っているから、ライトが光を出しつづけると、箱の中の温度は上昇します。ライトの温度もこれに伴って上昇します。
ですから、ミラーは融けないとしても、ライトが、いずれ、融けちゃう(笑い)。
また、ライトには電流を供給する線とかがあるのでしょうから、その線を伝わって熱が逃げることが予想されます。
で、
ライトや線が融けないとしても、この逃げる熱とライトが出す光のエネルギーの量が釣り合って、プラマイ0の状態になることが予想されます。この状態は、ライトは光を出していないのと同じなんですよ。
ですから、仮に光の飽和状態があったとしても、その状態に到達することは出来ません。
光の飽和状態があるかどうかですけれども、
た・ぶ・ん、あります。
ないとすれば、一定の体積内に無限のエネルギーを蓄えられることになるので。
その前に、新たなビッグバンを起こしてしまうに違いない。
それとも、ブラックホールが出現する???
一時期、CERNの実験でブラックホールが出来るとかで、世の中、賑やかになったじゃない(ニコニコ)。
ありがとうございます。
その環境が作り出せるかどうかという問題で、実質的に現実味がないという結論でしょうか。
通線なしのバッテリー駆動で極力隙間を無くし(笑)、バッテリー切れまで点灯していれば、光の速度で充満(飽和)する方が速いだろうとか、熱については外側からひたすらに冷やし続ける(笑)という環境を考えていたのですが、幼稚ですみません。
飽和しなければ新たなビッグバンが起きるというのは、光でも抜け出せないブラックホールに陥った光が飽和状態になったからではないかというのは私のこじつけでしょうか(笑)。
LHCのブラックホールですね。懐かしいです。よく冗談を言っていたのを思い出しました。
ありがとうございました。
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