プロが教えるわが家の防犯対策術!

こんにちは。

新規性のあることを発案する、ということに苦戦しています。
現在大学院(修士)で、研究テーマを自分で見つけてくる方針の研究室に所属しています。
テーマを決めるのにも苦戦した上に、今になって類似した先行研究を見つけてしまい、困り果てています。

研究職ではありませんが、社会人になってからも、ずっと新規性に悩まされるのだろうか?と不安になってきました。

新規性に悩まされている方、
克服した方、
お話を聞かせてください。

A 回答 (4件)

過去にないものが新規性です。


なので、新規性のある研究テーマを立てたいなら、一定量の先行研究を先にあさってしまい、そこにないもの、あるいは本来あるべきだが欠けているものを選び出し、自分の研究テーマとするのが常道です。
つまり、作業する順序が逆なのです。
すでに研究テーマを立ててしまったあとで先行研究をあさったら、類似物がみつかるのは当然。
愚かの一言につきます。
その研究室、研究テーマを指導側が用意しないのはまだ許すとして、研究テーマの探し方もろくに教えないのはどうか。
もちろんこの世に既存の文献は無数にあるので、すべてを押さえることは不可能。ただ、その分野を代表する学術誌というのが、たいてい数誌はあるはずなので、それをとりあえず10年分、ざっとあたる。今だったら1995から2014までの10年分。
あたり方は、いきなり本文を読みだしてはならない。まずタイトルだけみて数を絞り、次に要旨をみてさらに絞りこむ。そうすれば自分と密接にからむのはせいぜい5~10本程度であることに気づくはず。そこで初めて本文をよく読み、末尾の文献欄からさらに芋づる式に関連文献を数本たぐる。
この作業に一ヶ月ほど費やしたら、そこで初めて研究テーマを確定して作業にかかる。
その後はもう過去の文献を読まない。だって後から類似文献がみつかったら困るからね。もし運悪くみつかったら違いを無理矢理みつけてイントロでごまかす。まったく同じであることは普通ないので。
博論やネイチャー論文ならともかく、修論程度ならこのやり方で誰も怒りません。もし怒るんだったら、じゃああんたがテーマくれよって話です。
というか普通はこんな苦労をさせぬよう、指導側がテーマを用意して与えるんですけどね。
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「教授」のお答はいつも的を射ていて、時には驚かされます。

ご専門が昔の言葉で言うと「境界領域」「融合領域」で、学位も苦労してお取りになったので、課程博士のボケの私とは比べものになりません。

ですが、要求レベルが高くなってしまう様に思いますので、アホでボケの元研究者の私は少しズルイ方法を提案しましょう、いわゆる「他人のふんどしで相撲を取る」方法です。

先行研究がある様ですが、それをそっくり頂いちゃいます。

あなた様は自らに厳しい上に「新人」だから世の中には「いろいろな手法」がある事を御存知無いでしょう。
一つだけお教えしますが、これはかなり大事な方法論です。

コナン君には真実があるらしいですが、実際には「真実」はゆがめられており、あるのは事実だけ。これは松任谷由実さんも歌っています。

新規性は抽象的概念で物理的概念ではありません、だまし絵などがある様にある事物には多面性があります。
それはあなたの立ち位置で他人とは違うものが見えるという至極当たり前だが、信じない人がいる事実です。

だから真実はなく事実があるのです。物事には常に裏と表があると言われる様に研究に当たって視点が換わればそれには「新規性」があるのです。

今回の場合、たとえ天才でも事物をあらゆる面から見ることは不可能です。だから先行研究を分析し著者の立ち位置、分析方法を徹底的に批判するところから始めます。我が国では批評と批判を混同する悪習がありますが、今回は徹底的に批判すればするほど実が多いのです。先行研究を「潰しなさい」。
それが出来ればあなたは新しい視点を導入した事になり、温故知新、以て師たるべし、の境地に立ったことになります。
潰せなくとも良いのです、先行研究に疑問を持つことから始めます、それが出来なければ「研究者」にはなれません。どんな有名な研究でも「絶対」は無いのです、先行研究を「信じ」たらあなたの生命は終わりです。
批判し続けなくてはいけません。
新しい分野は常に過去の研究を批判的に見るところからスタートします。
あなたは先行研究の著者では無い、別の視点を導入し新規な知識を加え、パラダイムの転換を目指しましょう。
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加筆。

「答えられません」だけじゃ悪いので,他人が書いたものをあげておきましょう。

井上ひさしが,若いころ放送作家をしていたときの経験を書いたエッセイに,『喜劇役者たち』とか『ブラウン監獄の四季』などがあります。NHK教育放送用に古今東西の名作を台本に書き直すことはできたが,オリジナルのアイデアは浮かばず苦心惨憺したことや,遅筆魔で迷惑をかけたことが書いてあります。ギャグの面白さがどうやって出てくるかを分類し(落語では伝統的に「○○落ち」という分類が確立している),パターンを学んだというような記述もあったと思います。

ぼくは井上の独創性を買っていますが,けっこう苦労したんだなあ。そんなことがわかって共感した。いっぽう,独創性を欠くとしかみえず,個人的な経験をちまちま(実存主義的に)書いているとしか思えない大江健三郎は,ノーベル賞作家だもんなあ。大江が独創力に悩んだという記述は,ぼくは読んだことがない。ふてえ野郎だ 笑。

もっと学問(科学史)的に勉強したいなら,クーンの『科学革命の構造』とかどうですか。ぼくが大学院のころに読んでたのは,井上だけじゃないのよ。
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この回答へのお礼

二度に渡るご回答、ありがとうございます。
修論の方は、何とかできるように頑張ります。

放送作家は新規性、独創性が特段に求められそうですから、天性の才能があるように見える人でも人知れず苦労されるのでしょうね。
井上ひさしさんのエッセイ、読んでみたいです。科学革命の構造も、タイトルを見るに理系寄りの読み物のようで気になります。
本をご紹介くださり、ありがとうございます。

お礼日時:2014/09/15 13:57

>今になって類似した先行研究を見つけてしまい、困り果てています。



少なくとも,自分のアイデアが的はずれでなく,かつ検証可能なことがらであることが確かめられたわけです。材料や調査地域などを変えれば,困り果てることはないと思いますがね。修士課程なら。

>お話を聞かせてください。

が質問の主文であるなら,それには答えられません。「内なる狂気」を説明するのはむずかしい。
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