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酸素原子は6個の価電子を持ち、SP3混成軌道を作る。
ということを勉強したのですが。

これは酸素を中心とした正4面体構造であると思いました。

水分子はH-O-Hが104.5°であり、正4面体構造の109°よりも孤立電子対の反発で角度が小さくなることもわかりました。

そこで質問なんですが、
水分子に水素の陽子が結合するオキソニウムイオンは、底辺の3頂点に陽子があるような構造になると想像したのですが、

これにさらに陽子が結合し、H4O(2+)となるようなイオンが存在するのではないかと言う疑問です。

こうなると、正4面体構造が完成し、安定な化合物が出来るように感じるのですが、そのような物質は見聞きしません。

ということは、そうならない理由があるわけで、その辺のことを教えていただけたらと思います。
よろしくお願いします。

A 回答 (7件)

H4O(2+) は、非常に不安定で水分子とぶつかって


2つのオキソニウムイオンになります。

H4O(2+) + H2O → H3O(+) + H3O(+)

H4O(2+) は、構造的な安定化よりはるかに電気的な反発が大きいの
です。プロトン同士の反発を抑えるだけの電子が足りなさ過ぎます。
形の上では大きな原子である酸素に電荷を書きますが、足りない
のが酸素に集中しているわけではありません。
希硫酸でもすべて正四面体の SO4(2-) (電荷を4個のOで割ると-1/2)
になっているわけでなく HSO4(-)も微妙に残ってます。

H4O(2+) は、あったとしても無視するレベルです。
H3O(+) でさえ H2O の 5.5億分の1程度(純水)です。
アンモニア水でも (正四面体)[NH4(+)]<< [NH3] です。
2価の陽イオンとなると水素以外の原子が2つ以上必要ですね。
ヒドラジンH2N-NH2 とかです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
実際に、H4O(2+)の名前はありますか?

お礼日時:2014/10/08 11:27

#6 で一部間違ったので訂正.



tetrahydrogen oxide は H4O の名称になってしまう (電気的に中性) ので, 正しくは (tetrahydrogen oxide)(2+) でした.
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この回答へのお礼

ありがとうございました。
何となくですが判ります。

お礼日時:2014/10/16 01:26

今調べたら Red Book に H4O^2+ があった. IUPAC的には oxidanediium か tetrahydridooxygen(2+) あたりが適切らしい. ひねれば tetrahydrogen oxide とか tetrahydrogen(oxide)(2+) とかもいえそうだけど.



同様の理由で H4S^2+ も sulfanediium なり tetrahydridosulfur(2+) あたりが妥当. tetrahydridosulfonium dication はなんか中途半端な感じだなぁ.
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H4O(2+) :論文等で研究された(名前を付けられた)形跡はないようです。



H4S(2+) なら、英語名:tetrahydridosulfonium dication
と論文にあります。
S原子なら、O原子より大きくイオンの安定性はあります。
(H2O より H2S が強い酸と同じ理屈)
といってもフルオロ硫酸と五フッ化アンチモンで H+ をやたら
供給する環境でつくったようです。
Me4O(2+) [tetramethyloxonium dication] もあるようです。
これもカウンターイオンが BF4- [tetrafluoroborate] あたりで。

同じ命名方式で
H4O(2+) : tetrahydridooxonium dication

最初に研究・確認した人が↑以外のわかり易い適切な名づけて皆に
受け入れられればそれが浸透します。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
有益な情報、ありがとうございます。

実際には非常に不安定だから、実質存在しない構造だと解釈してよろしいですか?

お礼日時:2014/10/13 23:33

「実際に、H4O(2+)の名前はありますか? 」ってのは, 何を聞いているんでしょうか?



おそらく存在しないであろう「H4O(2+)」の名前がどうか, ってこと? もしそうなら, 当然「ある」って答えになるんだけど....
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
その名前をお聞きしたんですが・・・

お礼日時:2014/10/13 23:35

単純に、水素イオンがプロトンとして水中にいるよりは、水分子の酸素が持つ孤立電子対に配位していたほうが電気的に安定だけども、



水素イオン濃度が水分子と等量でもない限り、1水分子に1プロトンで、大半は水分子のままでオキソニウムイオンの周囲を孤立電子対で取り囲んでいるほうが、電気的に安定(ポテンシャルエネルギーが最低)になるよね、

というだけのことだと思います。

つまり、水分子とモル等量なプロトンを存在させられるか(酸の電離では酸からプロトンを電離させた状態に平衡を強制的に移せるか、酸自体がプロトンの受容側に逆戻りしないか)というのが実現できれば、ご質問のような H4O++ が観測できるかもしれません。その実現方法しだいでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
エネルギーの観点から安定に存在できないということですね。
実際に、H4O(2+)の存在は確認されているのでしょうか?
名前もあるのでしょうか?

お礼日時:2014/10/08 11:26

>水分子に水素の陽子が結合するオキソニウムイオン



水素の陽子は苦しい表現だ、水素イオンか陽子かいずれかにすべきで、「化学」ではあまり陽子は使わない、
だがプロトンという言葉はよく使うというか、こればっかりだ。

>水分子に水素の陽子が結合するオキソニウムイオンは、底辺の3頂点に陽子があるような構造になると想像したのですが、

おっしゃる通りです。そうで無ければ恐い。

>H4O(2+)となるようなイオンが存在するのではないかと言う疑問です。

確かにこの疑問は尤もだが、オキソニウムイオンにプロトンを近づけると、当然だが疎力が働く、オキソニウムイオンには確かに非共有電子対があるが、ここにプロトンが付くのが有利だとは言い難い、オキソニウムイオンだって極性溶媒(普通は水)の中だから極性で安定化されているだけで、気相で安定かと訊かれたら少し困る。水中のオキソニウムイオンの周囲ではプロトンが多くの水分子の間で交換され最初のプロトンと今のプロトンが同じだという保証など無い、重プロトン(デューテリウムイオン)でも使ってみるしか無いだろう。だからもし水中にH4O^2+があったら直ちに近くの水分子にプロトン一つが奪われオキソニウムイオンが二つ出来静電反発で離れていくはず。ここではH4O^2+の寿命を測るのは面倒だとしか言えない。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
実際に、H4O(2+)の存在は確認されているのでしょうか?

お礼日時:2014/10/08 11:25

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