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質量作用の法則(mass action law)についての質問です

この法則は、化学における反応速度論においては
『化学平衡式とその基となる反応速度式が物質量のみで決定する』
ということを、半導体工学においては
『半導体物質中において正孔濃度と電子濃度の積が一定の値となる』
ということを示しています。

この二つを同一のもの(同一の法則に由来するもの)とみなすことは可能でしょうか?

そうであるならば、この二つにどのような関係性があるのかご教授ください。

A 回答 (2件)

同一の原理に則っていると思います。


質量作用の法則は、化学反応に限らず極めて一般的な法則で、統計力学からも導くことが出来ます。
(多分)あらゆる反応に適用出来るものであると、私は考えてます。
少なくとも、理想気体同士の反応はそのような形態になっています。「反応速度論」もそのような立場からの理論のように思います。

そして、半導体中の正孔と自由電子が、質量作用の法則に則っていることは確かです。
半導体中の自由電子はともかく正孔の実態がはっきりしないので不思議なんですが、どっちみち分からないのならば、逆に自由電子も正孔も理想気体の一種のようなものと割り切って見るのも一つの考え方ではないかと思います。

「正孔密度と自由電子密度の積が温度で定まる一定値になる現象が、純水中の水素イオン密度と水酸イオン密度の積が一定になる現象と類似している」と最初に言ったのはShockleyではないでしょうか。1956年ノーベル賞講演に記載されてます。

なお、高校の化学では反応式の両側の各分子の密度積が等しいことと習いましたが、半透膜で隔てられた領域内の各分子の密度積が等しい状況も「質量作用の法則」と言います。
後者の関係は、半導体では「pn接合の両側で正孔と自由電子の密度積が等しい」といった状況に当たります。この考え方がダイオードやバイポーラ トランジスタの動作を説明する際に重要な鍵であると下記文献にあります。
参考文献: 東工大OCW "バイポーラ トランジスタの基礎” (URLが長過ぎて受け付けられないので、検索して下さい)

参考URL:http://www.nobelprize.org/nobel_prizes/physics/l …
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この回答へのお礼

ありがとうございます。やはりそうですよね。
気になってはいたのですが、自分が半導体以外の分野に疎いことも有り、このことを良く記している資料を見つけられずにいました。
お教えくださった資料等を参考にしつつ再度自分なりに考察を続けてみます。

お礼日時:2014/10/29 02:39

見なせません。

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