Ｂ２９用飛行場の建設期間はどのくらい？

昭和１９年の６月くらいにグアム、サイパン、テニアンなどの島々はアメリカ軍により奪取されたと理解していますが、日本本土本格空爆までそれほど時間はなかったと思います。米軍はどんな突貫工事を敢行したのですか？　ロジスティクスに興味あります。

No.3 ベストアンサー 回答者： yatiyochan 回答日時： 2015/05/15 20:50

設営大隊（Construction Battalion）の省略形「CB」、また働き蜂（Bee)からとった海の蜂（See Bee)の語から、アメリカ海軍設営隊をシービーズ（United States Navy Seabees）と称し、太平洋全域において約２６万名の人員を擁していました。

　その一部隊の基本編制は、大隊長以下約１１００名、本部および四個中隊からなり、このなかには測量、破壊、建設、軽便鉄道、港桟橋など多種にわたる構成からなっていました。

　最短のばあい、オランダ領ニューギニア、メラウケにおけるマングローブ沼地での仮設飛行場建設は八日間で完成させました。

　テニアン島の航空基地建設は、占領当時すでに日本海軍が未完成含め四本の滑走路を造成していたとはいえ、B29の航空兵団全力が進出可能な規模を要求されたため、約三か月かかっていますが、その間約８００万立方メートルの土砂および岩石、サンゴ砂を使って２０００メートル滑走路六本および、兵舎、病院、鉄道、桟橋、燃料タンクなど当時最大の戦略航空基地を建設しました。

　

　いっぱんに飛行場造成には、まず地理測量をおこない、ついで爆薬で切り株や巨岩石を破壊し、ブルドーザーで地ならし及び木の根の引き抜きをおこなう。更地になったところでマーストン鉄板と呼ばれる幅約４０センチ、長さ約３メートルの穴あき板を一面に敷き詰め、その上にサンゴ砂を敷き詰めた後、ローラーで平らに固めて完成。

　鉄道は、狭軌道のレールで停泊場から飛行場まで敷設。３日間で約２キロが可能でした。

　航空機燃料タンクは、地面にコンクリートまたはサンゴ砂の土台を固めたうえ、タンクの鉄製ユニットをボルトで組んで建設しました。

　兵舎は、同じくコンクリートを張って床を作った後、カマボコ型のプレハブユニットをかぶせて完成させました。

　停泊場は、鋼製の箱（長さ２メートル、幅・高さ１．５メートル、重量約１トン、荷重約２０トン）をつなぎ合わせて浮桟橋とし、また組み合わせにより堤道や橋にもなりました。

　これらの設営部隊は、上陸直後から部隊の後方にあって活動を始め、たとえばサイパン島では日本軍の飛行場を活用することで、すぐさま戦闘爆撃機基地に整備しテニアン島攻撃に参加させています。

資料：ライフ　第二次世界大戦史「南太平洋の戦い」タイム・ライフ・ブックス　　

劇映画「The Fighting Seabees」（１９４４）　you tubeで視聴可能

この回答へのお礼

ありがとうございました。すざましい物量ですね。その物量をマネージするのもすごい能力ですね。現在のようにパソコンがあるわけでもないのにどんな書類量になったことか、

お礼日時：2015/05/18 12:42

No.2 回答者： makocyan 回答日時： 2015/05/15 17:17

テニアンの日本軍が全滅したのが1944年８月、そこからのＢ-29の出撃がはじまったのが同年１１月ですから、三ヶ月くらいの期間はあったはずですね。

もともと日本軍が使用してた飛行場の拡張と整備をシービー (United States Navy Seabee)と呼ばれる海軍の建設工兵隊がおこなったようです。日本と違ってブルドーザーをはじめとした機械力が桁違いですから、それほど大変な作業ではなかったんじゃないでしょうか。
　ちなみにこのあたりの基地から単発戦闘機がＢ-29と一緒に本土空襲に参加しはじめたのは1945年の春ごろからです。その時点ですでに都市空襲ではしばしば千から万のオーダーでの死者が出ています。機銃掃射による攻撃はかなり後追いですし、一回あたりの死者は最大でも100人単位ですから、本土空襲の犠牲者の多くは爆撃によるものと考えていいと思います。

この回答へのお礼

終戦年には３島に集結したＢ２９はほぼ１，０００機だと聞いた事があります。すざましい規模ですね。

お礼日時：2015/05/18 12:39

No.1 回答者： Saturn5 回答日時： 2015/05/15 12:19

飛行場は元々日本軍が作っていました。

米軍はそれを整備して拡張するだけですので、１週間もあれば十分です。

また、Ｂ２９は航続距離が長いのでサイパンやテニアンが陥落する前から
日本本土を爆撃していました。ただ、その場合は直援戦闘機を付けることが
できないので、撃墜される確率も高く、爆撃が控えられていたのです。

サイパン、テニアン陥落後はグラマンＦ６Ｆヘルキャットなどの直援戦闘機を
付けることができ、爆撃頻度は増えました。
重要なことですが、日本の民間人被害者はＢ２９の爆撃で亡くなった人よりも、
Ｆ６Ｆなどの銃撃で亡くなった人の方が多いのです。

この回答へのお礼

ありがとうございます。元々日本軍の飛行場に延長工事していたのですね。知りませんでした。

お礼日時：2015/05/18 12:37