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ブラームスの「7つの歌 Op. 62 - 第1番 ロスマリン」が収録されたCDを探しています。

曲の解説等を読みたいのでできれば国内盤がいいのですが、
Amazon等で見ても輸入盤ばかり上がってきます。

国内盤CDは現在発売された無いのでしょうか?

A 回答 (1件)

国内版のCDが出た記録は見つかりません。

もともとこの曲も、この曲が含まれる「7つの歌作品62」も、また、ブラームスの合唱作品全般も、一部の合唱マニアをのぞいて一般的によく知られた作品ではありませんので、国内版は出にくいと思います。
どうやら、最近キャノンのCMで使われたことで急に知られるようになったようで、ネット上でも原詩や日本語訳を探している人がいるようですが、情報はほぼ皆無です。日本語に限らず、ドイツ語でもこの曲について詳しく書かれているホームページはありませんでした。
輸入盤の解説でも、「7つの歌」全体に関して、数行のごくわずかの解説があるだけで、1曲ごとの解説はありません。また、ドイツ語で書かれたブラームスの伝記などにも、この曲についてはほとんど言及がありません。
輸入盤を買うしかないのですが、これも現在それほどたくさん選択肢があるわけではありません。新品で入手しやすいのは、リアス室内合唱団による「ブラームス 世俗合唱曲集」という2枚組のCDです。
http://www.hmv.co.jp/en/artist_%E3%83%96%E3%83%A …

ヨーロッパ室内合唱団による「ブラームス合唱曲全集」にも収録されていますが、8枚組のCDなので、「ロスマリン」1曲が目的なら多すぎるでしょう。
http://www.hmv.co.jp/en/news/article/403040001/

以上の2枚のCDについては、1曲ごとのダウンロード購入もできます。

ブラームス 世俗合唱曲集 リアス室内合唱団(8曲目)
http://www.amazon.co.jp/Brahms-Rias-Kammerchor-M …

ブラームス合唱曲全集 ヨーロッパ室内合唱団(43曲目)
http://www.amazon.co.jp/Brahms-Chamber-Choir-Eur …

もう1枚、ケルン室内合唱団のCDがありますが、海外のサイトからしか購入できません(演奏はよいです)。
https://www.jpc.de/jpcng/classic/detail/-/art/Jo …

聞き比べてみた限り、キャノンのCMに使われているのは、たぶんリアス室内合唱団の録音ではないかと思います。

少し長くなりますが、解説も訳詩も入手困難と思いますので、私が提供できる情報を書きます。
「7つの歌作品62」は1874年、ブラームス40~41歳ごろの作品です。ヨーロッパ室内合唱団による「ブラームス合唱曲全集」のCD のドイツ語による解説に書かれているのは、このCDの中で「7つの歌作品62」の前に収録されている「3つの歌作品42」と比較すると、民謡の理想に回帰していること、時間的、技巧的制約にもかかわらず全体が多様であり、4声から8声までのいろいろな合唱の形態の曲が含まれ、ロマンティックな歌も古風な歌もあること、そして、歌詞のいくつかを、マーラーなども作曲した民謡詩集「子供の魔法の角笛」からとっていること、これだけで、1曲ごとの詳しい解説はありません。
ネット上には、歌詞の英語訳から日本語訳を作った人が一人いました。
http://contrapunctus.blog103.fc2.com/blog-entry- …

しかし残念ながら、この方が見た英語訳は、曲を英語で歌うため、音符に合うように考えられた「意訳」で、原詩の意味とはかなり違います。原詩は次のような内容です。

娘は早起きがしたかった
父の庭へ行きたかった
赤いバラを摘みたかった
そのバラで娘は編みたかった
美しい小さな花輪を

それは娘の結婚式の花輪になるはずだった
「素敵な彼のために、わたしの彼のために
赤いバラたちよ、わたしはお前たちを摘み取るわ
それで編みたいの
美しい小さな花輪を」

娘は緑の中を歩き回った
バラのかわりにローズマリーを見つけた
「じゃああなた、わたしの誠実な人は死んでしまったのね
バラはどこにも見つからないわ
美しい小さな花輪はつくれないわ」

娘は庭を歩き回った
バラのかわりにローズマリーを摘み取った
「これを受け取ってね、わたしの誠実な人
菩提樹の下のあなたのそばに休んでね
わたしの美しい弔いの小さな花輪よ」


日本のウェブサイトの中には、この詩がパウル・ハイゼという詩人のものだと書いているところがありますが、これは誤りです。この詩が収録されているのは、アヒム・フォン・アルニムとクレメンス・ブレンターノが収集した民謡詩集「子供の魔法の角笛」で、ドイツのレクラム文庫から出ているこの詩集の注釈によると、もともと題名のない口承詩で、カロリーネ・アドルフィという人が書き留めた不完全な原形を、アヒム・フォン・アルニムが民謡らしく補作完成したものです。ローズマリーは悲しみの象徴とされます。娘が赤いバラを探しに行ったところ、バラは咲いておらずローズマリーがあったことから、恋人が死んでしまっていることを悟るという内容と考えてよいでしょう。
なお、シューマンもこの詩に作曲していますが、やはりほとんど知られていません。
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