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中学理科です。ベネジクト溶液は何に反応して何色が何色に変化するんですか?

A 回答 (2件)

ベネジクト溶液は糖の検出に使われる薬品です.もとは青色をしていますが,糖と反応すると黄色っぽい橙~赤褐色に色が変化します.


中学理科だとデンプンに唾液(だえき)を加えて加熱する実験で使われると思います.唾液に含まれるアミラーゼがデンプンを分解し,糖(麦芽糖)ができたことを示すためにベネジクト溶液が使われますね.
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Wikipediaにベネジクト液に関して詳しく書かれています。


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%8D …

もともとは青色で、還元性の物質(ここでは還元性の糖で説明します)と反応して
酸化銅(I)(Cu2O)の黄緑~茶色の沈殿を生じます。総じて黄色っぽい色です。
色については ベネジクト液 でGoogle画像検索すれば写真を見ることが出来ます。


先ほどの還元性の糖、というのは分子の中にアルデヒド基という構造を持つ糖のことです。
詳しくは高校の化学で習いますが、-CH(=O)という構造です。単純に-CHOとも書かれます。

例えばグルコース(↓のリンクを参照)は還元性の糖です。
グルコースは固体では輪になった構造をしていますが、水に溶かすと輪が切れて
切れた部分の片方が-CHOという構造になります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB …


このアルデヒドという構造は電子を奪い取る性質を持った物質(酸化剤と呼ばれます)と
水中で反応すると、カルボン酸(-C(=O)OH)という構造に変化します。
-COOHはお酢に含まれる酢酸分子にも見られる構造です。

ベネジクト液の原料は硫酸銅(II)と炭酸ナトリウムとクエン酸三ナトリウムですが、
この中の硫酸銅(II)の銅(II)が電子を奪い取る酸化剤として働きます。
銅の後ろに(I)とか(II)とかついているのは、
『金属の銅から電子が1個または2個、はぎ取られた状態ですよ』という意味です。
原料の銅(II)は電子を2個はぎ取られた状態で、どこかから電子を奪い取る
チャンスがあれば電子を奪い取って酸化銅(I)に変化します。
この『電子を奪い取られる役』は還元剤と呼ばれ、ここではアルデヒドが還元剤になります。


●反応のメカニズム
反応のメカニズムは大学の化学の範囲になってしまうのでざっくりとした説明にとどめますが、
大体以下のようになります。

ベネジクト液はアルカリ性で、水酸化物イオン(OH-)を含みます。
まずこのOH-とアルデヒドと2個の銅(II)の4つが合体した分子ができます。
(-CH(-OH)(-OCu2))

ここにもう1個OH-がやってきてアルデヒドの炭素についた水素を
H+(水素イオン)として奪い取って水(H2O)ができます。

H+を奪われた合体分子はマイナスになる(電子が余る)ので、
この電子を2個の銅(II)が1個ずつ奪い取って酸素と銅の間の結合が切れます。

カルボン酸と銅(I)が出来ますが、銅(I)は水と反応して酸化銅(I)(Cu2O)ができます。
カルボン酸(-COOH)もOH-と反応してH+を取られた形になります。


●ベネジクト液に炭酸ナトリウムとクエン酸三ナトリウムを入れる理由
『アルデヒドの炭素についた水素』をOH-で引き抜く反応なので
ベネジクト液は炭酸ナトリウムを入れてアルカリ性になるように作ります。
しかし、硫酸銅水溶液をアルカリ性にしたたけではCu(II)がOH-と反応して
もやっとした沈殿になってしまって使い物になりません。
そこでクエン酸三ナトリウムを加えて銅(II)を取り囲むようにガード(キレート配位と呼ばれます)
してOH-と反応して沈殿しないようにしています。
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