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不確かさを計算する上で系統誤差をどう扱えばいいのか悩んでいます。

ある基準器(ここでは長さの基準器とします)の不確かさを計算するため,測定器で長さをn回測定しました。しかし,この基準器は設計上100mmとしたのですが,できあがりは101mmだったとします。
 →平均値m(=101mm),標準偏差σ

この基準器を使用する上では,1mmのずれは考慮しないとします。(補正は行わないとする。)
この時,不確かさを考える上では,標準偏差σとずれている1mmを考慮すべきと思いますが,この両者はどのように合成して考えればいいのでしょうか?

単純に分散の和にしてしまっていいのでしょうか?
不確かさ=√((1mm)^2+σ^2/n)

それとも決まった合成方法,あるいは合成した偏差の考え方があるのでしょうか?

平均値として得た系統誤差を分散の和の式に入れてしまうことに違和感を覚えます。
どのように考えればよろしいかご教授いただけないでしょうか。

質問者からの補足コメント

  • 同じような質問で後の方も参照できるよう,参考になるサイトを紹介していただいたyhr2様の回答をベストアンサーとさせていただきました。

    いずれのご回答もとても参考になりました。
    ありががとうございます。

      補足日時:2015/12/23 21:47

A 回答 (4件)

No.2です。



>系統誤差も不確かさとして1つにまとめた値として算出したいと考えています。
>そのため合成法についてご質問させていただいたという次第です。

 誤差は、一つ一つの要因をきちんと定義して、その各々の誤差が最終結果にどのように影響するかを評価します。
 一般に「誤差の伝播」といわれるもので、誤差を含んだもの同士を「加減算」していくか、乗除算していくかによって、評価方法が変わります。
 詳しくは、こんなサイトで、原則論と伝播のしかたを確認してください。
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/ishijima/gosa …
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/ishijima/gosa …

 誤差を、標準偏差の2乗(いわゆる「分散」)の和の平方根で求めてよいのは、あくまで「ランダムな誤差」です(正規分布を仮定)。

 お示しのような、そもそもの基準からの「ズレ」は、やはり「校正」で補正処理するしかないと思います。一般に、「計測器」そのものが経時変化などによって真値からズレますので、それを補正して「元に戻す」のが「校正」です。
http://www.ni.com/support/ja/calibrat/understand …
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この回答へのお礼

サイトのご紹介ありがとうございます。
とても分かりやすいです。再認識できてすっきりしました。

>誤差を、標準偏差の2乗(いわゆる「分散」)の和の平方根で求めてよいのは、あくまで「ランダムな誤差」です(正規分布を仮定)。

この定義が頭にあったので,系統誤差を分散の和にすることにすごく違和感がありました。あくまで系統誤差は独立した誤差と考え,最終的な不確かさとしてまとめる場合も加減乗除による誤差の合成を意識して処理したいと思います。

ありがとうございました。
私の中では答を得た感がありますが,もし補足などありましたら書き込めるようにもうしばらく閉じずにおきます。

お礼日時:2015/12/18 21:16

No. 1 phyonco です。

もう解決済みのようですが補足を1つ。

>不確かさ=√((1mm)^2+σ^2/n)として評価するのは読者の立場としては正しいですが、

計算の方法としては合っているという認識で良いのでしょうか?
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そのように記述された基準器による測定値を、例えば自分の測定データと比較して整合的かどうかを見る場合、前者の誤差は言われたように合成して評価します。系統誤差はあくまで”誤差”でわからないわけですから、誤差棒として足し込みます。尚、下の方も触れられているようですが、系統誤差の与え方として上側誤差と下側誤差を別々に与える方が詳細な情報となります。で、結局その誤差はいくつなんだ、と聞かれたら、上の合成値を出すしかないと思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>そのように記述された基準器による測定値を、例えば自分の測定データと
>較して整合的かどうかを見る場合、前者の誤差は言われたように合成して評
>価します。系統誤差はあくまで”誤差”でわからないわけですから、誤差棒と
>して足し込みます

この方法で考えていましたので自信が持てました。
本来は校正によって系統誤差を補正するべきなのですが,それを行わない場合の不確かさとして,解説いただいた考え方で合成した値を回答しようと考えています。(本質的ではないが間違いではないという落とし所と考えています…。)

お礼日時:2015/12/19 22:16

>この基準器は設計上100mmとしたのですが,できあがりは101mmだったとします。



 これって、どうやって求めたものですか?
 「基準器の基準器」を使って計測した結果なら、この「できあがりは101mmだった」を「100mm」と読み取るように補正すべきでしょう。それが「校正」です。
 その上で、この計測器がどれだけの不確かさを持つか(温度特性、再現性、演算誤差、その他もろもろの変動要因)が、計測器としての「精度」「公差」になると思います。


>この基準器を使用する上では,1mmのずれは考慮しないとします。(補正は行わないとする。)

 これは意味不明です。
 ここでいう「基準器」は「計測器」の意味かと思いますが、この計測器は「100mmについて+1mmのドリフトをしている」と評価すべきでしょう。ドリフトは片方向なので、「±1mmの系統誤差」とは意味が異なります。
 ↓ こんなところを参照ください。
http://www.jemic.go.jp/gizyutu/zyouhou.html

 それとも、この「基準器」を使う以上、「基準器」の値が基準(常に正しいとみなす)であるということなら、最初の「設計上100mmとしたのですが,できあがりは101mmだった」ということの方に意味がないことになります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

ご指摘の点は最もだと思います。
しかしここでは「補正は行わない」と前提させてください。

ここではポイントを説明しやすくするため1mmのずれとしましたが,実際には基準器のずれ量はほんの僅かで,無視して使っています。
無視しているというのに系統誤差を考えるのは確かに矛盾なのですが,完全に無視するもの気持ちが悪いため,系統誤差も不確かさとして1つにまとめた値として算出したいと考えています。
そのため合成法についてご質問させていただいたという次第です。

お礼日時:2015/12/18 13:27

実験データから得た数値を示す場合に


平均値 ± σ(systematic) ± σ(static)
という風に系統誤差と統計誤差を分けて表示するのが一番親切で正しく意味が伝わる方法です。このように示されたデータを、読者が 不確かさ=√((1mm)^2+σ^2/n)として評価するのは読者の立場としては正しいですが、全体の不確かさを示しただけでは、読者にはその内のどの部分が統計から来るものなのかが判断出来ず、実験の様子が判りません。特にあなたの基準器の例の場合、系統誤差は全ての測定点に対して同じバイアスとなっており、そのことを示す為にも系統誤差は統計誤差とは別に提示するか、全体の不確かさと一緒に、そのうちの系統誤差に由来する部分が1mmある、という風に言うのが良いでしょう。尚、系統誤差を示す場合にはその由来について述べないと意味がありません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
意見を伺える適当な人が周りにいなかったので大変助かります。
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>系統誤差と統計誤差を分けて表示するのが一番親切で正しく意味が伝わる方法です。

誤差の内容を詳細に把握するべき場合には必要な考え方だと理解できます。
一方で,この基準器を使用して何かに値付けする担当者またはその結果を受取る側にとっては,「それで一体どれくらいの誤差なの?」と,最終結果のみを聞かれます。
その際に答える値を算出するため,不確かさを算出する上での誤差の合成方法を悩んでいるというところです。
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>不確かさ=√((1mm)^2+σ^2/n)として評価するのは読者の立場としては正しいですが、

計算の方法としては合っているという認識で良いのでしょうか?
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お礼日時:2015/12/18 12:50

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