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独学で保育士の資格取得を考えているものです。
保育についていろいろ調べていると「幼保一元化(もしくは幼保一体化)という言葉を目にしました。

これはどういう意図で進められているのでしょうか?保育園と幼稚園を一緒にすることで何かメリットがあるのでしょうか?

A 回答 (3件)

幼保一元化とは何かですね、以前回答した内容を一部修正して回答させていただきます。



そうですね、もともと幼保一元化というのは、保育所が圧倒的に不足している、ところが幼稚園は定員不足が生じている、だから保育所と幼稚園を一緒にすれば一挙両得じゃないかというものですね。

幼稚園と保育所では設置根拠法令が異なります。幼稚園は学校教育法ですし、保育所の設置は児童福祉法にその根拠があります。自治体にとっては、幼稚園は基本的につくってもつくらなくてもどちらでもかまわないものです。ところが、保育所は親が仕事等で「保育に欠ける者」について、自治体がその面倒をみる義務があります。その方法として自治体が直接おこなう公立保育所を社会福祉法人等が運営する私立保育所があります

幼稚園はそれぞれの園で募集しているのが原則ですが、保育所の場合は、親が自治体に申請をして、自治体は、誰をどの保育所にいれるのかを決定します。ですので、保護者は自治体に保育料を支払い、園は自治体から補助金という形でもらいます。いわば自治体の仕事の委託を受けてやっている、というのが私立保育所です。(この場合あくまで認可保育所の場合です。無認可保育所は園との個人契約です。)

現在、進められている幼保一元化というものは次のようなものでした。
1)保育所と幼稚園を一本化して「認定子ども園」をつくる
2)自治体はあくまで、各親に対してどれだけの保育時間が必要か「認定」をする
3)親はその認定をもとにして各子ども園に申し込みをし、入園の可否は園が決める
4)保育料は園に支払い、認定時間以上のサービスを受けようとすれば追加料金が必要になる。
5)規制緩和をすすめ、保育所ほど人数が必要でない幼稚園程度の人数でもこども園をつくれるようにする。
いわば介護保険と同じようなやり方をするんですね。
現在のところ3については自治体が一定タッチしているところが多いです。

保育所に関しては、これまで多くの規制緩和がされてきました。以前は社会福祉法人でなければ保育所を運営できなかったものを、株式会社でも、NPO法人でも運営できるようになりました。資格面積を緩和し、園舎の面積が狭くても多くの園児を収容できるようにしました。園庭がなくてもその保育所を認可できるようになりました。パート職員であっても必要保育士数にカウントできるようになりました。保育所では給食が園で供給しなければならなかったのですが条件付きながら外部から給食を導入できるようになりました。

現在、さらに企業等が参入しやすいようにより大幅な規制緩和をしようとしています。株式会社が設立した保育所であっても補助金がだされてるのですが、これまでは補助金はあくまで保育所運営に限られていたのです。これを他の用途にも使用できるようにする、給食についてももっと緩和する等々です。

現在、日本最大の株式会社保育所を運営しているJPホールディングの会長は厚生労働省の保育所制度に関する委員会の委員になっているから、政府の政策が企業寄りになるのは当然といえば当然なんですが。

日本はご存じの通り不景気が続いています。ところが大企業の内部留保は史上空前の額となっています。いわば金があまっている状況なのです。投資先が現在不足しているのですね。ですので資本はあらたな「儲け先」を探しているのです。(このことは不当だとは思いませんよ、株式会社というのは利潤をだすのが本来の使命です)ただ保育所を金儲けの道具につかうのはいかがかと思いますね。

すでに各自治体については、公立幼稚園と公立保育所を一体化させた認定子ども園をつくる計画がすすんでいます。ほとんどの場合は集約するかたちで大幅に数を減らします。このことは民間の認定子ども園にとって有利になり、いっそうの「儲け口」「投資先」ができることになるでしょう。

参考URL:http://www.hoiku.or.jp/entrance/hoikuseido2.pdf
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この回答へのお礼

一番詳しく書いてくださったのでベストアンサーにさせていただきました。お金設けの為に、保育制度が利用されるのはいかがなものかと感じてしまいます…

お礼日時:2016/01/12 09:35

保育園の待機児童が増える一方で、幼稚園での定員割れが進むなど、いまや幼保の現場では互いに望ましいバランスを保つことが難しくなっています。

また、現代の生活において育児の方法や家庭環境も様々な広がりを見せており、育児サービスもどんどん多様化しています。それに伴って幼稚園・保育園、おのおのだけでは対応できなくなってきている問題に対応するべく生まれたのが「幼保一元化」制度です。

運営を一元化することで、人件費や運営費に抑制や幅広いニーズに応えることができるメリットがある一方で、統合にかかる時間や設備・幼保の思想の違いがあり、現状はなかなか難しいものとなっています。

http://ameblo.jp/kurosuke1003/entry-12096462466. …

実際にブログで紹介されている方がいらっしゃったので良ければ参考に。
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この回答へのお礼

ブログの記事読みました。保護者や子供にとってはメリットもあるが、そこで働く保育士はデメリットしかない!という状態は避けたいものですね…

お礼日時:2016/01/12 09:43

保育所は、保育に欠ける幼児を措置する施設で厚労省が所管。


幼稚園は、就学前幼児教育を施す施設で文科省が所管。
資格も保育士と教諭の違いがある。

と、建て前では各々設置目的は違えど、じゃ実態は何が違うのと問われると回答が難しい。
そこで、幼保一元化の課題が叫ばれ出したのが1970年台。
実際、一部民間施設では実験的に、棟を別にしたり壁を設けて施設の区分を明確化(補助金の関係で)。
時間帯で、幼児を幼稚園から保育所に移動させるなどの工夫もみられたが、課題は多く中々上手く行かないのが実情です。
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この回答へのお礼

幼・保をたて分けているようで現場ではあまり違いが無かったりするんですね。そこに目を付けた幼保一元化も結局はなかなかうまくいかないとは、やはりいろいろと難しい問題があるんでしょうね。

お礼日時:2016/01/12 09:41

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