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『日本昔話』に狸ってよく出てきますけど、
彼らは頭に葉っぱを乗せてドロンと化けますよね
・葉(かその元となったもの)の名前、
・なぜ狸は化ける(かもしれない)とされていたのか、
どちらかだけでも構わないので、分かる方お願いします

A 回答 (2件)

基本的に、日本の古くからの「精神世界」観には、「化ける」という要素が根底にあります。


「化ける」と聞くとまず日本の妖怪やオバケ等をイメージするかもしれませんが、実は動物も「別の何か」に化けますし、人間も化けます。神様も化けます。人間や動物や妖怪は、神様にもなりますし妖怪にもなりますし、動物や人間になってしまうこともあります。神様も人間のような存在や動物や妖怪になったりします。つまり、日本の精神世界ではこれらの境は非常にあいまいで流動的です。「全ての自然に神がやどる」という神道の考えに基づくと、こういった流れになるのは必然なのかもしれませんが。
そこが「神は一人(一柱)」「モンスターは生まれながらに死ぬまでモンスター」という西洋の考え方との大きな違いです。

こういったことからも、「狸だけが化ける」というのではなく、全てが化けるという前提がある中で「狸や狐だけが、化けるイメージが強調された」ということはあるかもしれません。
各地に多く残る「化け猫伝説」からもわかるように、猫も「化け」というイメージを強く持たれる動物の1つです。その神秘的な容姿、そして人間に近いからこそ「人間の情や念を、猫に投影され易かった」結果とも言えますが、ただ前の方も指摘している通り逆に猫は人間社会にあまりに身近が故に「化けない普通の猫」のイメージも強いのかもしれません。
しかしながら野生の動物は、生態や現れるきっかけなんてものは謎で、当時の人々にしてみれば殆ど神秘です。その中でも、狸、狐、カワウソといった日本の野生動物の中でもポピュラーなものが、色々なネタになり易かったのかもしれません。(猿が「化け」のイメージと結びつきにくかった理由はわかりませんが・・・あまりに人間的で神秘性に欠けていたのかも?)

で、葉の名前についてですが。
日本は、非常に多くの民話・昔話・民間伝承が残る、世界的にもかなり珍しい国のようです。日本の昔話が好きな北欧の方が「自分の国にはそういったものは無いから」と言い切っていましたが、少なくともそういった民話・民間伝承の存在感は日本よりははるかに薄いようです。ヨーロッパには書として伝えられてきた古い神話がありますが、これらはその性質上、日本の民話・昔話とはかなり別物です。日本の昔話は基本的に庶民の間で広まった民間伝承であり、日本神話がルーツにあるものやオカルトのみならず、庶民の日常のこぼれ話や笑い話や教訓など、その内容や用途は多岐にわたります。
そうなった理由として、日本国内の情報伝達・交換力(主に民間伝承、つまり口コミですね)や識字率や庶民レベルでの文化意識の高さ等が古くから発達していたことが挙げられると思います。これも当時の世界的には非常に珍しいことだと思います。
そういったことから、日本各地に多く残る似ているor似ていない伝承については、未だに専門家でも把握出来ていないことは多いです。どんなに有名な昔話でも、それがどの地方がルーツなのか誰が作ったのか何も判明していないなんてこともざらなのです。多くが民間伝承なので記録として残っていないので研究しにくいというのもあると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございました
文化での相違点の説明、分かり易かったです。
・モンスターは生まれながらモンスター(欧米)
・すべての自然に神が宿る(日本)
と言うのが特に印象に残りました。
葉についてですが、独自に調べてみても結局名前は分かりませんでしたが、それは葉を使って化ける、という習慣(?)が比較的最近生まれたものだからのようです。民間伝承=口コミで伝説や怪談が広まったからこそ、噂特有の『あることないこと』が付加されたのだと納得しています(何だか他人事ではないですね)
元々質問をした時には、『化かすために化ける』ことしか頭になかったのですが、
化け猫伝説、と読んで、『(死んだ・壊れたから)怨んで化ける』
ということも結局ありますね。そう考えると、その二つや『(化けたくないのに)化けた』(狼男とかですかね)との相違点が気になってきました
また自分で調べてみます
お礼のコメントの筈が、長くなってしまってすみません(__)

お礼日時:2016/02/18 19:23

葉っぱは特定なものはないですね。

化けるのか?は身近な動物だからです。
犬猫は身近すぎで家族ですが、タヌキは身近にいるそれなりに大きな野生動物。

ちょっと前までは夜は漆黒でした。1寸先は闇という言葉通り。
そんな中を蝋燭1本の行灯で歩いたりしたわけで。足元、ほんとうに自分の足しか見えない状況で夜道を
歩いたりしていたんですよ。
そんな中、そのへんにうろうろしているそれなりに大きな動物が夜行性な狸。
「なんか気配するな」「あ、タヌキか」「なんか気配するな」「こんばんは?」「こんばんは?」
「あぁ、○○さんか」「おお▽さんか」

帰宅して「さっき○○さんと行き違ったよ」「え?○○さん?おかしいなぁ」「あれはタヌキだったか!」なんてね。
そんだけ身近な動物なんです。
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この回答へのお礼

ありがとうございました
自分でも調べてみていたのですが、変身に使われる物は葉だけではないみたいですね!
なぜ狸が化けるとされるか、についての解答ですが、
確かに、犬や猫が化ける(とされた)ことは聞かないですよね。身近な存在だから。逆に彼らについては死霊が悪戯や仇討ちを仕掛ける、というのが多いみたいです
個人的な興味からの質問でしたが、自分の中で大分理解が深まりました
ありがとうございます

お礼日時:2016/02/18 18:58

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