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いくつか質問があります。よろしくお願いします。

・電離度とは、酸や塩基を水に溶かしたときに離れる(H+、OH−の出る量が多い)度合いということでしょうか?

・また、硫酸や硝酸などの強酸は、この電離度が高いためH+が多量に発生し、
イオン化傾向の弱い銅や銀まで反応してしまう、ということでしょうか?

・例えばなんですが、塩酸にナトリウムを入れると、HCL→H+とCL−となり、
H+は水素に、CL−はNaとくっついて塩化ナトリウムになる、という反応過程であってますか?

・上記した反応過程で発生した塩化ナトリウムを 塩 といいますか?

金属元素は全て陽イオンにしかなりませんか?

よろしくお願いいたします。

A 回答 (3件)

>電離度とは、酸や塩基を水に溶かしたときに離れる(H+、OH−の出る量が多い)度合いということでしょうか?


微妙に違います。
酸や塩基の分子(など)のうち、電離している「割合」を電離度と言います。

>また、硫酸や硝酸などの強酸は、この電離度が高いためH+が多量に発生し、
>イオン化傾向の弱い銅や銀まで反応してしまう、ということでしょうか?
全く関係ありません。
イオン化傾向の"小さい"銅や銀は、水素イオン(オキソニウムイオン)では溶けません。
金属が酸に溶けるのは水素イオンの持つ弱い酸化力が原因です。
基本的に金属は酸化されやすい性質(≒イオン化傾向)を持つので以下の反応により水素イオンによりイオン化されます。
 M + nH^+ → M^n+ + (1/2)H2
「銅や銀のイオン化傾向が水素より小さい」というのは上記反応が起こらないことを意味します。

熱濃硫酸や硝酸が銅や銀を溶かすのは、硫酸分子(厳密には熱せられて生じる三酸化硫黄)や、硝酸分子が水素イオンよりも遙かに強力な酸化力を持つためです。
例えば銅と濃硝酸の反応は次のように説明されます。
 Cu + 2HNO3 → CuO + 2NO2 + H2O
ただしCuOは反応溶液である濃硝酸とすぐに「中和反応」してしまいます。
 CuO + 2HNO3 → Cu(NO3)2 + H2O
ということで、トータルでは次の反応が起きることになります。
 Cu + 4HNO3 → Cu(NO3)2 + 2H2O + 2NO2
水素イオンが原因でない証拠に、水素ガスの発生はありません。

>例えばなんですが、塩酸にナトリウムを入れると、HCL→H+とCL−となり、
>H+は水素に、CL−はNaとくっついて塩化ナトリウムになる、という反応過程であってますか?
塩素の元素記号はClであってCLではありません。CLと書くと、炭素Cと謎の元素Lの化合物を意味してしまいます。
本題、あまりに短絡的で反応過程として不適当です。

ナトリウムの単体を塩酸に加えるなどということは普通しませんが、もしそう言うことをすれば
ナトリウムは塩化水素が電離して生じたH^+や溶媒の水と反応します。
 2Na + 2H^+ → 2Na^+ + H2
 2Na + 2H2O → 2Na^+ + 2OH^- + H2
後者の反応で生じたOH^-は直ちにH^+と反応して水になるでしょう
 H^+ + OH^- → H2O

Cl^-は何も反応しません。Na^+になったらそれまでです。
ただ、Na^+とCl^-を含む水溶液になるわけですから、それって塩化ナトリウム水溶液やね、ってことで、
 2Na + 2HCl → 2NaCl + H2
などのように記述することは多いです。

ただ、この反応は先ほども言いましたが、普通こんな反応をさせません。
ナトリウムが水と反応するだけでも爆発的に起こるので、塩酸に入れるなど恐ろしい。

・上記した反応過程で発生した塩化ナトリウムを 塩 といいますか?
中和反応以外の生成過程であっても塩(えん)は塩(えん)です。
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電離度とは、その物質を溶解したとき--必ずしも水溶液とは限らないし、溶液とも限らない---にイオンに分かれる度合いを示すものです。

酸や塩基に限りません。塩にも言えます。
1) 電解質: 電離するもの
2) その物質がどの程度電離するか
です。
>塩酸にナトリウムを入れると、
 液体の塩酸に金属ナトリウムを等に有すると激しく爆発的に反応して塩化ナトリウムができます。
 塩酸の水溶液の場合もです。
 イオンになっていなくても反応します。

>上記した反応過程で発生した塩化ナトリウムを 塩 といいますか?
 塩(エン)になります。
 中学校では、酸とアルカリとして習います。酸とアルカリが反応して塩ができることを中和という。
 高校では、酸と塩基に変わります。塩基の定義が水素イオンH⁺を受け取るものに変わります。
 中和の定義も変わる
 HCl + H₂O → H₂O はHClが酸で、H₂Oが塩基
 NH₃ + H₂O → NH₄OH は、NH₃が塩基で、H₂Oが酸
 NH₃(気体) + HCl(気体) → NH₄Cl(固体)は、どこにもイオンはできないけど、NH₃が塩基でHClが酸


>金属元素は全て陽イオンにしかなりませんか?
 イオンとは電子の過不足で電荷をもつようになった原子や原子の集合体(分子)のことで、「電離層などのプラズマ、電解質の水溶液、イオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する」のです。
 よって、すべての元素は陽イオンにも陰イオンになりうる。
 化学者ならよく知られているものですが、例えばアンチモンは金属に分類されますが陰イオンも知られています。

 金属元素とは「陽イオンになりやすい」ですが、それをもって「金属元素は全て陽イオンにしかなりません」と飛躍してはなりません。
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電離度は、


電離度=電離した電解質の量/溶解した電解質の量、なので大体はその理解で合っていますが、
H+、OH−の出る量が多いというのは違います。
溶解することができる量が少ない場合(電離度の定義の分母が小さい場合)でも、電離度が高いといえるので、
H+、OH−の量に直接関係しないことがあります。
濃硫酸は98%がH2SO4で水が2%しかないので、H2SO4自体が液体ではあるけれど、
水に溶けているH2SO4の量はとても少ないですね。
従って電解質中のH+イオンの量は少ないです。

硝酸はH+が多量に発生し酸化力が強いのでAgやCuを溶かすのは良いです。
硫酸は濃硫酸でも希硫酸でもAgやCuを溶かすことは出来ません。
熱濃硫酸といって290℃くらいに熱した濃硫酸に溶解します。

金属が酸にどうやって溶けていくのかは、
元素固有の性質や表面に酸化皮膜が出来るかでも違ってくるので、
一概にどうとは言えない難しい領域になってきますね。

塩酸に水酸化ナトリウムを入れる反応の間違いと思いますが、
HCl+NaOH→NaCL+H2O となり塩化ナトリウムと水ができます。
塩化ナトリウムは塩(しお)として売られているものですが、
広い意味での塩(えん)の一つで、酸由来の陰イオンと塩基由来の陽イオンがイオン結合した化合物のことを塩(えん)といいます。
塩化ナトリウムはしおでもえんでもあるので間違っていません。

すべての金属イオンは陽イオンになるというのは間違っていません。
金属という定義が化学の範疇では間違っていません。
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