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無極性分子のメタンは分子全体としては電荷の偏りはないですが、炭素原子に注目してみると負の電荷を帯びてるのではないでしょうか
そうすると、分子間力も強くなるとおもうのですがどうなのでしょうか

A 回答 (5件)

分子間力を文字通り、「分子と分子の間に働く力」だと考えます。


この力の大きさは分子の種類によって変わります。どの分子にも分子間力が存在しますが分子の種類によって分子間力の性格も変わるのです。大きさも極端に変化します。分子は中性の粒子ですから分子間に働く力は分子全体の電荷によって生じる力ではありません。電荷の分布によって生じる力であるということになります。電荷の分布の程度は原子の種類や構造によって変わります。それによって力の性質や大きさも変わります。

>分子間力も強くなるとおもうのですがどうなのでしょうか
何と何を比較しての話なんでしょうか。
これをはっきりと書いてあればかなり説得力のある質問になるのですが、
残念ながらあしらわれてしまいましたね。

結合に極性が存在すれば分子として極性が存在しなくても分子間力に影響が出てきます。したがって結合に極性のない無極性分子と結合に極性のある無極性分子との比較になります。辞典で融点、沸点を調べてみると比較が可能になります(・・・これは高校生にもできることです。)。

メタン(分子量は16)の融点はー182.5℃、沸点はー161.5℃です。
無極性の2原子分子と比べてみましょう。同じ原子でできている分子ですから結合に極性はありません。
H2・・・融点はー259.1℃、沸点は-252.9℃・・・分子量2
N2・・・融点はー209.9℃、沸点はー195.8℃・・・分子量28
O2・・・融点はー218.4℃、沸点はー183.0℃・・・分子量32
F2・・・融点はー219.6℃、沸点はー188.1℃・・・分子量38
どれもメタンよりも融点、沸点が低いです。
H2は分子量が小さいということになりますがN2、O2、F2は分子量がCH4よりもかなり大きいです。
CH4のCとHの間に極性があるということの影響が出ています。

正と負の電荷の間には引力、正と正、負と負の電荷の間には反発力が働きます。この時に働く力は電荷の大きさに比例し、距離の2乗に反比例します。クーロン力と言います。
極性のある分子と分子の間に働く力は(+-)と(+-)の間に働く力です。組み合わせで考えると2つの引力、2つの反発力が働いています。いくらか打ち消しが起こっていますから正負の電荷の間での引力より弱いです。2つの分子の位置関係、向きの関係によって引力が強いか反発力が強いかが変わります。分子間の距離が分子の大きさよりも大きいとした場合の力の大きさは距離の3乗に反比例します。こういう分子間力は双極子-双極子相互作用と言います。2つの棒磁石で考えてみるとイメージが取れると思います。
二酸化炭素の場合は(-++-)と(-++-)という電荷の集まり方によって生じる相互作用になります。四重極子ー四重極子相互作用と言います。双極子ー双極子がいくらか打ち消しになっている相互作用ですから双極子ー双極子相互作用よりもかなり弱いです。
メタンのCーHの結合に極性があることから生じる力は八重極子ー八重極子相互作用になります。四重極子ー四重極子相互作用よりも弱いです。
このような力はすべて結合の極性から出てくるものです。結合を作る原子の組み合わせと分子の構造から判断できるものです。
H2やO2には結合に極性がないのですから存在する分子間力は由来が異なります。
「ロンドンの分散力」を辞典で調べると「誘起される分極によって生じる力」であると説明されています。分子と分子が近づくと電子の分布に少し歪みが生じます。この一時的な分極によって引力が生じるというのです。
こういう仕組みだとするとひずみの起こる可能性は分子の中に存在するすべての電子において存在することになります。1つの電子の寄与は小さくても電子の数が多くなればかなりのものになりそうですね。電子の総数は原子番号の和に等しいですから分子量が大きい分子では効果が大きくなります。電子があればいいのですから分子である必要はありません。原子と原子の間でも働くはずです。He、Ne、Ar、・・・という希ガス原子の間にお働く引力もこの力だとされています。さらに言えば金属元素の原子の間にも働きます。沸点以上では金属原子は気体状態で存在します。気体状態では金属の特徴は出てきません。金属としての性質は金属元素が凝集状態にあるときに出てくるものです。原子と原子がくっつく直前で働いている力はロンドンの分散力だろうという推測が成り立ちます。
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根本的な間違い・・


>炭素原子に注目してみると負の電荷を帯びてるので・・・分子間力も強くなるとおもうのですが
全く理解できていない。
 結合している原子のいずれかに電子が偏るか--電気陰性度--と分子間力は関係ありません。すくなくとも直接の関連性はありません。
これはメタンとアンモニア、水、フッ化水素と並べるとわかるはず。必ず化学の最初で指導します。

 第二周期以降の元素の水素化物--14族~17族は、基本的にsp³混成軌道と呼ばれる正四面体の軌道をもち、その軌道に水素原子が存在する数が異なるだけですね。二周期の炭素~フッ素までの図
・分子間力もクーロン力です。
・分子間力には、水素結合>ファンデルワールス力(双極子相互作用>双極子とそれによる誘起双極子との相互作用>ロンドン分散力)
・水素結合は、孤立電子対がプロトン(水素原子核)を介する結合・・水素交換が行われる
 メタンには孤立電子対はありません。水素結合ができない。
 アンモニアは3個と1個、フッ化水素は直線構造なので空間に整列しにくい

 電気陰性度の差は、分子間力のごく一部の要因にしかすぎません。例えばヘリウムだってロンドン分散力で液体にも個体にもなる・・・0Kあたりですが・・・。最も重要なのはその形ですよ。
 化学は形がすべてと言ってもよい。
「無極性分子について」の回答画像4
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炭素と水素の電気陰性度の差はほとんど無視出来ます。

メタンはほぼ完全な無極性物質で、その為沸点が低い、もしミクロな電子の偏りがあると「ロンドン分散力」という量子論的説明が必要な力が生じます。
その好例が二酸化炭素で構造はO=C=Oの直線構造、赤外線にほとんど吸収が無く、ラマン分光が必要です、炭素と酸素の分極は巨大ですが、非常に高い対称性のためにマクロには無極性ですが、大気圧下では液体となれず、固体ドライアイスの昇華温度はマイナス78度とかなり高い、前記の分子間ロンドン力が大きな寄与をしていると習いました。
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確かに炭素の方に電子が引き寄せられるのですが、


水素は炭素原子を中心とする正4面体構造の頂点に位置していて、
形状的にバランスが取れているのです。
この対称的な構造によって、電荷の重心が正電荷も負電荷も正4面体構造の中心の炭素原子にあって、
正負の電荷を打ち消しあって全体とし電荷を帯びていない無極性分子になっています。
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まず、Cの電気陰性度は2.55、Hは2.20なので、電気陰性度の


差はそれほど大きくないので、原子間の極性はHClなどの比べて小さいです。

おっしゃるようにC原子は負電荷を帯びていますが、分子全体としては
正四面体の頂点に位置するHの正電荷が打ち消します。ですから、
分子全体の極性はありません。
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