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ゴッドファーザーPART2の最後でマイケルはなせ君に行くことにしたのですか

質問者からの補足コメント

  • 軍の間違えです

      補足日時:2016/04/17 21:27

A 回答 (1件)

大きなケーキを囲む回想場面のことですね。

映画の中では入隊の理由は明らかにされていません。しかし、戦時下ではよくあることで、自分の男らしさや国への忠誠を示すためだと解釈するのが自然です。

詳しく説明します。実際には前作のパート1が、マイケルが英雄として帰還し、妹が結婚するところから始まりますよね。それがやがて、父が倒れ、血で血を洗う争いへと発展し、兄弟は殺され、兄弟間に亀裂が入り、兄弟間で殺し合いまでし、妹は翻弄され、それもこれもみんな陰でマイケルが牛耳っていて、父は死ぬ。そんなあたりでパート2の時代は終わっていたと記憶しています。

それを観客が知ったうえで登場するのがこの回想シーンですよね。イタリア人のご多分に漏れず、兄弟は養子も含めて仲がよく、長兄の紹介によるかわいい恋は始まったばかりで、長兄のようにこれから子供が増えるかもしれず、マイケルはまだ愛らしい末っ子。この末っ子が爆弾発言をする。そんな大家族のパパはまだまだ元気。こうした描写は家族の物語につきものです。つまり普通の家族です。そしてこの映画の場合は、普通の家族“だったのに”ということですよね。

さらに、とりわけ戦時下の移民の家族を描いた映画にはつきものなのが、「戦争に行くかどうか」という選択肢です。というのも、第二次大戦中の話なので、戦争に行くということは、家族のルーツであるイタリアを殺しに行くということだからです。

兄たちの会話からわかるように、家族の男たちは、敵(日本)を憎み、戦争を奨励しながらも、“大事な末っ子”を戦場に行かせずに済むよう、パパの力で取り計らってもらっています。

でも、イタリア人といえば、WASPとは明らかに見た目も暮らし方も違うし、米国社会では下に見られてきました。だからこそマフィアは暴力でのしあがっていくのですが、この段階でのマイケルは、理想的な米国市民として“ちゃんと”戦争に行き、アメリカ人の男として認められたいと思っているのでしょう。実際に、戦場へ行くことは、移民や底辺の人が国で認められるための最も手っ取り早い手段です。そして現にパート1は、マイケルが国民に認められた存在となって始まります。

また、位置づけとしては、末っ子のお坊ちゃまが、自我をあらわにしていく過程でもあると同時に、この末っ子がそれだけ、イタリア人よりはアメリカ人と化した世代の人間であることを象徴しています。つまり“親父の代”とは違うんですね。この段階でマイケルはまだ、父の傘下に甘えることなく自立を目指す善良な青年という程度で、現にパート1の冒頭では、白人女性との誠実な恋愛を展開しているのですが…。

余談ですが、こうした入隊劇は現実にもよくあることです。イギリスのヘンリー王子がフォークランド紛争で実際に紛争地帯に赴いたのは、自分が単なる名家のお飾りではないことを世に示すためだと言われていますし、太平洋戦争中は日系移民の間でも、アメリカ人として軍に志願するか、移民用の収容所生活に甘んじるかで、大和魂を胸に母国である米国に歯向かうかで、家族に亀裂が入ったりしたもので、こういった描写も映画によく登場します。
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