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旧国名をすぐにおぼえる方法

A 回答 (3件)

日本の歴史が好きであり、時代小説も好きなため、旧国名には愛着があります。

No.2の方が克明に書き出してくださいました。
 それに色づけをし、記憶の助けになればと、ある意味でドウでもいいことを書いておきます。
 奈良時代の終わりころに、律令によって国名が制定されました。漢字二字という制限を設けて読み書きの利便性を考えたと思われます。そのためにいくらか無理をしたところがあります。たとえば、「紀伊」は本来「木のくに」のはずだったのが、この地域では「一音節名詞」を長音にする傾向があり、「きい」に延ばされたり、「和泉」は本来「泉」で十分だったのが「和」をつける事になり、人の姓にも「和泉」が出現しました。また「遠江」「近江」などはどの程度定着していた呼び名かはわかりません。

 さらに、それ以前にある漠然とした地方を呼び習わしていた呼び名を、複数に分ける(前後、上下、前中後)ことで境界をはっきりさせたこともあります。これは事例を挙げておきます。九州で「豊の国」を「豊前・豊後」、「筑紫の国」を「筑前・筑後」、「肥(多分火山からきた『火』)の国」を「肥前・肥後」、中国地方の「吉備の国」を「備前・備中・備後」、北陸の「越(こし)の国」を「越前・越中・越後」、関東の「総の国」を「上総(かみつふさ→かずさ)・下総(しもつふさ→しもうさ)」、「毛野の国」を「上野(かみつけの→こうずけ)・下野(しもつけの→しもつけ)」とした。

 次に、旧国名の二字の漢字のどちらかに「州」をつけて呼ぶ習慣があります。今度は北の方から呼び名を書きますから、本来の国名を判断してください。
 奥州、羽州、常州、野州、上州、総州、房州、武州、相州、甲州、豆(ず)州、駿州、遠州、三州、尾州、信州、飛州、濃州、江州(ごうしゅう)、志州、勢州、賀州、城州(山州)、紀州、和州、河州、泉州、摂州、越州(複数)、佐州(渡州)、能州、加州、若州、丹州(複数)、但州、播州、作州、備州(複数)、芸州、防州(周州)、長州、因州、伯州、雲州、石州、隠州、淡州、阿州、讃州、予州、土州、筑州(複数)、豊州(複数)、肥州(複数)、日州(向州)、隅州、薩州、壱州、対州。

 次に旧国鉄がたくさんの鉄道線路を敷設しましたが、それらは旧国名をつけて呼びました。一例をあげると、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」で有名なのは「上越本線」、上野(上州)と越後を結んでいます。中には「越美南線」と「越美北線」のままつながらなかった例もあります。越前と美濃を結ぶはずでした。この話になったら、ぜひ鉄道ファンに解説をお願いしたいのですが。

 明治維新前夜に「薩長土肥」ということが言われました。この4国がどんな働きをしたのでしょう。また「信濃の国」という歌は、「♪信濃の国は十州に 境連らぬる国にして」で始まりますが、これは珍しいことです。その隣国である旧国名はどこでしょう。こうしたことからも、是非学んでほしいと思います。
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歌や語呂合わせは特にないので、ひたすら暗記するしかないと思います。



ただし、デタラメに覚えるではなく、地図をにらみながら、律令制の「五畿七道」に沿って中央(都)から遠国へ、現在の都府県と関連付けて覚えることです。現在の都府県名とその位置が分かっていないと厳しいかも。

旧国名に由来する地名(山地・河川・平野・半島・海域など)、国道や鉄道の路線名・駅名、各地の特産品などを関連付けて覚えれば万全です。


以下一覧。(旧国境と都府県境の細かい入り繰りは割愛)

■畿内 五国〔近畿地方〕
山城 = 京都府(南部)
大和 = 奈良県(全域)
摂津 = 大阪府(北部)・兵庫県(南東部)
河内 = 大阪府(東部)
和泉 = 大阪府(南部)

■東海道 十五国〔東海地方・関東地方南部〕
伊賀 = 三重県(西部)
伊勢 = 三重県(中部)
志摩 = 三重県(東部)
尾張 = 愛知県(西部)
三河 = 愛知県(東部)
遠江 = 静岡県(西部)
駿河 = 静岡県(中部)
伊豆 = 静岡県(東部)
甲斐 = 山梨県(全域)
相模 = 神奈川県(中西部)
武蔵 = 神奈川県(東部)・東京都(全域)・埼玉県(全域)
安房 = 千葉県(南部)
上総 = 千葉県(中部)
下総 = 千葉県(北部)
常陸 = 茨城県(全域)

■東山道 八国〔近畿地方の一部+中部地方(東海・中央高地)+関東地方北部+東北地方〕
近江 = 滋賀県(全域)
美濃 = 岐阜県(南部)
飛騨 = 岐阜県(北部)
信濃 = 長野県(全域)
上野 = 群馬県(全域)
下野 = 栃木県(全域)
出羽〔羽前〕 = 山形県(全域)
出羽〔羽後〕 = 秋田県(全域)
陸奥〔岩代〕 = 福島県(西部)
陸奥〔磐城〕 = 福島県(東部)
陸奥〔陸前〕 = 宮城県(全域)
陸奥〔陸中〕 = 岩手県(全域)
陸奥〔陸奥〕 = 青森県(全域)
(注) 出羽と陸奥は明治元年に〔〕内の国に分割。

■北陸道 七国〔中部地方(北陸)〕
若狭 = 福井県(南西部)
越前 = 福井県(北東部)
加賀 = 石川県(南部)
能登 = 石川県(北部)
越中 = 富山県(全域)
越後 = 新潟県(全域)
佐渡 = 新潟県(佐渡島)

■山陰道 八国〔近畿地方の一部+中国地方(山陰)〕
丹波 = 京都府(中部)
丹後 = 京都府(北部)
但馬 = 兵庫県(北部)
因幡 = 鳥取県(東部)
伯耆 = 鳥取県(西部)
出雲 = 島根県(東部)
石見 = 島根県(西部)
隠岐 = 島根県(隠岐諸島)

■山陽道 八国〔近畿地方の一部+中国地方(山陽)〕
播磨 = 兵庫県(南西部)
美作 = 岡山県(北東部)
備前 = 岡山県(南東部)
備中 = 岡山県(西部)
備後 = 広島県(東部)
安芸 = 広島県(西部)
周防 = 山口県(東南部)
長門 = 山口県(西北部)

■南海道 六国〔近畿地方の一部+四国地方〕
紀伊 = 和歌山県(西部)・三重県(南部)
淡路 = 兵庫県(淡路島)
阿波 = 徳島県(全域)
讃岐 = 香川県(全域)
伊予 = 愛媛県(全域)
土佐 = 高知県(全域)

■西海道 九国〔九州地方〕
筑前 = 福岡県(北西部)
筑後 = 福岡県(南部)
豊前 = 福岡県(北東部)・大分県(北西部)
豊後 = 大分県(南東部)
肥前 = 佐賀県(全域)・長崎県(全域)
肥後 = 熊本県(全域)
日向 = 宮崎県(全域)
大隅 = 鹿児島県(東部)
薩摩 = 鹿児島県(西部)

■二島 二国
壱岐 = 長崎県(壱岐島)
対馬 = 長崎県(対馬島)

蝦夷地(北海道)と琉球(沖縄県)は五畿七道に含まない。
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まず、覚え方のコツの前に必要な前提条件が都道府県の名前を覚えている事です。


理由としては旧国名が現在の地名に使われている事が大きいからです。たとえば、福岡南部は筑後の国ですが現在でも筑後市という地名があります。
こういった現在でも使われている旧国名と現在の地名などをマッチさせていく方法です。

また、四国だったら
香川県は讃岐うどんが有名だから讃岐
徳島県は阿波踊りがあるから阿波
愛媛県は伊予かんがあるから伊予
高知県は土佐犬がいるから土佐
など、各県にそれなりの名残の呼び名が残っているのでそれと合わせて覚えていけば覚えやすいのでは?
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