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お世話になっております。題名の通りなのですが、スクリャービンや、フェインベルク、ラフマニノフの作品を勉強していて、対位法の勉強もしたほうが良さそうだ、ということになり、バッハの作品を勉強してみようと思っています。
 そこで、バッハの作品をアナリーゼするのに、①オススメの作品、②アナリーゼする際の注意点、ありましたらアドバイス頂けないでしょうか。おねがいします。

回答を制限するつもりはありませんが、できれば作曲理論に精通している方におねがいします。

質問者からの補足コメント

  • うーん・・・

    とりあえず、半音進行が有名な シンフォニアの9番f-moll (http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=2419548422 …を見ているのですが、どこまで付き合えばいいのかわかりません。とりあえず、半音進行する声部や、上声と下声の反行、動機、等々のチェックの他に、和声分析も試みたのですが、この手の対位法の曲でも和声分析などはするのでしょうか。

      補足日時:2016/09/26 21:22
  • 今晩は。 Tastenkastenさん、なんとかアナリーゼ頑張っています。それにしてもバッハのコラールをいくつか見てみたのですが、本当に美しい作品ばかりですね!いい作品を教えていただきました。
     もう少し、いろいろ検討してみますので、この質問を締め切るのを少々お待ち下さい。

      補足日時:2016/09/29 00:22
  • なんとか頑張っているのですが、2点ほど確認していただけないでしょうか。お願いします。
    補足質問 1
    2巻の9番の前奏曲の、和声の取り方、非和声音の分類に自信が持てません。一応自分で要約譜も作ってみたのですが、確認していただけないでしょうか。
    2巻9番質問:http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=6739885939 …

    補足質問 2 4度以上跳躍する非和声音について
    1巻の24番のプレリュードに関する質問なのですが、2小節目と8小節目の赤丸内の音(#GとのH音)の和音は4度以上跳躍する逸音ということなのでしょうか?
    1巻24番質問:http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=1919526065 …

      補足日時:2016/09/29 21:31
  • うーん・・・

    すいません、もう一点よろしいでしょうか。インヴェンション11番を見ていたのですが、思いの外難しく初っ端から手こずっています。アドバイスいただけないでようか。

    追質問3:http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=9539366547 …
    (1)この2小節目1-2拍目をドリアととったのですが、問題ないでしょうか。
    (2)3小節目4拍目から4小節-5小節目1拍目までの和声が正直掴みきれません。
    一応自分で要約譜等も作ってみたのですが、間違いがないでしょうか。

      補足日時:2016/09/30 16:22

A 回答 (4件)

近代の複雑な和声の分析の準備として、バッハがよいのではないかとふと思いついて書いたのですが、実際にやってみるとこれも難しいようです。

確かにこれができれば、近代の音楽の分析に応用がきくだろうことは改めて確認しましたが、和声音、非和声音の区別や調性の判断については、近代のものをやっているときと同じ読み間違いをされています。また、2声、3声のような声部の少ないものは、ほかの和声音を補完して考えなければならないため、かえって難しいようです。
拝見していて不足していると感じられるのは、

1. 楽譜上の理論的な読解による分析だけでなく、聴覚的な和声感覚
2. 和声学で扱うあらゆる古典的、定型的な和声進行パターンの蓄積

です。一つ前のスレッドの回答に書きましたが、やはり分析の前に、和声の教科書を熟読しながら、そこに出ている実習課題を自らの手で実施することを第一にお勧めします。四声体の解答を作ったら、毎回和声記号も書き込むようにするとよいです。耳で感じる和声の印象と理論的記述を結びつけないといけません。こういった本格的な和声学の独学が簡単でないことはもちろんですが、別巻として解答集も出ていますので、少しずつでも第3巻の終わりまでできれば理想的です。

私の方から言いだしたことなので、補足質問として出されたバッハの分析については回答します。

補足質問1
2小節目の「刺繍」は「繋留」の間違いでしょうか。ここは、A音を繋留と解釈してIのままでもよいですが、保続音上のVと読む方法もあります。耳で聞いた感じでも判断は微妙かもしれませんが、A音が繋留のあともう一度弾かれることと、Fis音が出てくることから、Gis音の存在感はあまりなく、私の感覚ではどちらかというとVです。この場合、Gisが経過音ということになります。
2小節目3拍目ですが、この小節全体を弾いたとき、3拍目で和音がIVと変わっていると聞こえるでしょうか。拍上の音符が必ずしも和声音とは限りません。EからGisまで連続して音階で下行しているので、すべてがひとまとまりで、途中で和声が変わる効果はありません。あらゆる非和声音の現れ方のパターンと和声感をものにしていないと、どうしても細かく切り刻んで深読みし過ぎることになります。

補足質問2
このH-Mollの曲は分析が難しいので、挑戦するのはもう少しあとでよかったと思います。2小節目のGisの正体がわからなかったため、今まで近代の曲の分析でお見せした、離れた音同志を一つの声部と読み取ることを考えられたようですが、バッハの時代の曲で、ここまで離れた音を結びつけるのは無理です。
Gisは非和声音ではなく和声音です。譜例に書いたように、Gisを非和声音と取る考え方もありますが、その場合は本来Aisへ進行すべき音となります。低音の声部がAisに向かってしまうので重複できず、ほかの和声音Cisへ跳ぶことになります。しかし基本的には、この部分の調性をFis-Mollと考え、Gisを和声音ととらえた方が普通のやり方と思います。これは、第10小節目と比較していただければすぐにわかります。第10小節目では、和音はFis-MollのVで、Gisは和声音、繋留音FisはEisに解決しています。第2小節目の場合は、繋留音FisがEisに解決する前に主調H-MollのV7に進行、転調してしまうため、1拍目の和音の調性が確定しづらいのです。
8小節目のHも和声音で、Aの方が繋留音です。この小節を弾いてみたとき、3拍目で和音が変わることが感じられなければいけません。ここは本来非常に単純な和声進行のパターンで、反復進行になっています。『和声 理論と実習』なら、第3巻第7章の「反復進行」の章、とくに252ページの「90 反復進行における転移、修飾」以降が参考になります。
http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=7064421932 …

追質問3
日本式の和声学の表記方式では、2小節目1拍目をドリアのIVという記号で表すとは思いますが、あくまでも経過的、偶成的な現れ方で、独立的なドリアのIVではありません。回答1で添付した譜例の中に、シンフォニア第9番の分析のヒントを書きましたが、それの1~2小節目と同じ形です。低音が半音ずつ下行するこのパターンは、「ラメント・バス」として知られています。
3~5小節の分析はこれでもかまいませんが、4小節目3拍目のIIIはあくまでも経過的な和音、偶成的なものです。譜例を参照してください。IIIではなくIと考える方法も示してあります。この曲の場合、2声が対位法的にかなり独立しているため、両者をまとめて和声学的に確定するのはほどほどにしておくべきと思います。各声部の元になっているのは一つらなりの単純な音階で、その途中でオクターブ音域を変えるために跳躍が生じている個所で「7の和音」ととらえているところがあるようですが、その必要はありません。
http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=6166781680 …

どうでしょうか。基本的な和声の連結パターンの習熟がやや不足しているように感じます。バッハの分析というのは、あまりよいアイデアではなかったかもしれません。細かい動きを含む複雑な楽曲の前に、非和声音を含まない和声の実施課題を充分こなし、それを非和声音で修飾する練習課題などを通じて、理論の基礎と耳の訓練の両方をしっかりやっていただいた方があとあとよいと思います。それがひと通り終わったら、バッハよりもまず、ベートーヴェンあたりからシューベルト、シューマン、ショパンと進んでいかれるとよいでしょう。
和声のこのような分析を言葉だけで理解しやすく書くのは難しく、どうしても譜例での説明が必要になりますが、これから当分、あまり凝った譜例を作成する時間の余裕がありません。その間、和声の実習の件を御検討下さい。
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この回答へのお礼

バッハの分析物凄く難しかったです。改めて見ると思っていた以上に頻繁に転調が繰り返されており、調感が掴みずらく、また、これも予想以上に息の長い非和声音が多用されており和音構成音と混同してしまうなど、大変でした。ただ、拙い分析ながらも、Tastenkastenさんのご説明のおかげもあり、大変大きなものを得ることができたように思います。

 それでご指摘の、1.聴覚的な和声感覚と、2.和声進行パターンの蓄積ですが、まさにその通りだと思います。以前にも少し書きましたが、かなり前にピアニスト兼作曲家として活躍していらっしゃる先生に指導していただいたのですが、やはり1.の聴覚的な和声感覚習得の重要性をおっしゃっていました。それで1回1時間で月2回、自作の作品に対する指導と並行して芸大本の実習にもとづく、和声感覚の訓練をしていただいたのですが、しばらくして私の方で大学院の進学等いろいろな事情が重なり、レッスンに行けなくなってしまいました。ですので私自身、訓練にしても知識にしても中途半端であることを痛感しています。そこで、大学院の勉強の方が一息ついた今、再度勉強をしようと思って以前の先生に指導を仰ごうと思ったのですが、その後物凄く人気の先生となり、定期的なレッスンをお願いできない状況になってしまいました。それでどうしたものかと思案している時に藁にもすがる思いでこちらのサイトに質問をしてみると、まさかまさかの、もの凄い解答を頂くことができ、つい夢中になって質問を連発してしまいました。しかし、知識は格段に拡充することができたと思うのですが、「和声感覚」はやはりアナリーゼだけでは身につかないようです。

 ところで、途中から質問の体裁はとりつつも、実質的にはレッスンのような形になってしまい、本来のこのサイトの趣旨を超えてTastenkastenさんに負担を掛ける形になってしまいました。感謝とともにお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。
 ということでアナリーゼ関係の質問はこれで一旦区切りをつけたいと思います。今後はアドバイスに沿って、和声の実習と、加えていままで教わったことを元に実作に精を出したいと思います。
 しばらくしたら和声の実習や実作に関してまたご意見を伺うことがあるかもしれませんが、もしお時間があればお付き合いいただければと思います。今まで本当にお世話になりました。

お礼日時:2016/10/01 02:18

なるほど、プロの作曲家にレッスンを受けていたのですね。

月2回、1時間のレッスンというのは、音大の作曲家を受験する人とほとんど同じ分量です。
私がこのサイトで回答するようになって2年が過ぎましたが、ここまで専門的なアナリーゼをしてくる人はいなかったので、回答のし甲斐はありました。これまでにやった分析はいずれも難易度が高く、私にしても即答できるようなものではありません。いくつかの解釈の可能性を出してから、理論と聴覚の両面から判断してもっとも妥当なものを絞るために熟考しなければなりませんでしたし、実際に何度か弾いて確かめてみなければなりませんでした。私自身は、記号を使っての和声分析や非和声音の特定などは和声の学習をしていた若いころだけで、第3巻終了後はほとんど全くやっていませんでした。もちろんその後も古典の実作の研究は続けるわけですが、第3巻までやってしまい、和声感覚が身についてしまえば、記号などを書き込まなくても聞いただけで大体把握できるので、あえてやろうとは思わなかったわけです。しかし、こうして久しぶりに厳密に分析的に読んでみると、各作曲家の様式を特徴づける独自の技法を理解するには、細部まで時間をかけて読み込むのも大事だと改めて感じました。
和声感覚を身につけるには、まずとにかくたくさん和声を書くこと、つまり教科書の実施課題です。それと、なるべく多くの曲を、和声を味わいながら弾いてみることです。録音を聞くというのは受動的な聞き方なので、最初にやる方法としてはあまり効果がありません。自分で演奏しないとダメです。記号による分析は、和声の実施課題については徹底してやり、実作を弾くときは、分析は二の次にして聞くことに集中してください。覚えた和声の連結を使って、ピアノで少し即興を試みるのも有効です。
実は、荷風さんより少し前にも専門的な分析を求める質問があったのですが、こちらの方はカナダの大学で勉強していた人で、音楽の専門知識は全くないにもかかわらず、教授が学生にする要求が高すぎるためついていけないというものでした(学生からの抗議も殺到し、途中で履修をやめた者もかなりいたという話です)。話を聞いてみると、アメリカやカナダの音楽理論の考え方は日本やヨーロッパのものとは違い、私にも未知のものだったため、英語の文献を検索しながらの回答となりました。こちらも手探り状態でしたが、大体の見当はついたので、無事、最優秀の成績で履修をすませることができたようです。この時も、久しぶりに分析的な見方をすることでこちらも得るところがありました。
ただ、こういうQ&Aサイトは一般参加型のため、あまり専門領域に踏み込んだ質問、回答を毛嫌いする会員がかなりいて、投稿には少なからずリスクを伴います。以前は、回答者自身が音大卒であるとか、なんらかの楽器のプロの奏者であるとか断ってから投稿しても特に問題は起きなかったのですが、だんだん雰囲気が変わってきて、自称専門家は信用できない、専門家の言うことがいつも正しいとは限らない、というようなことが決まり文句のようになっていった経過があります。カナダの学生の質問の時もほかの回答者から中傷があったので、削除覚悟できついコメントを送ったのですが、トラブルに巻き込まれるのは時間の無駄になりますし、添付できる画像サイズの限界が回答に不便なこともあって、やむを得ずサイト外に別の場所を作って指導しました。現地の大学教授が学生に送ってくる課題(英文)が多かったので、それから数カ月はかなり大変でした。
以前この教えてgoo!はOKWaveと提携関係にあって、サイトも一緒だったのですが、方針の違いで昨年初めに分離しました。OKWaveでは、回答に対して「そう思う」「そう思わない」の投票ボタンを導入したことがいろいろなトラブルを招き、それが原因でやめていった人もいます。私なども目の敵にされていて、回答の正否に一切関係なく、私のID名だけを見てマイナス評価を押す人がたくさん出るようになりました。犯人の心当たりはあったので、疑わしいID名とともにサポートに相談したところ、監視するという返事はもらったものの、その後も改善しなかったため、向こうの音楽関係のカテゴリの回答からは撤退しました。それまで数回回答した人にあいさつ代わりに最後の回答をした時などは、十数人からマイナスボタンを押されましたし、こうなったらもうだめだなと思ったのです。音楽以外のカテゴリの質問もほとんどなくなってしまったので、もう長いこと投稿していません。Q&Aと名付けられてはいても、おしゃべりの場とみなす人が大勢いるのは周知の事実で、ねたみもあるでしょうし、一般回答者の気楽な書き込みの邪魔になるということもあるのでしょう。サイト側が独自に依頼した公認の専門回答者の参加も、必ずしもうまくいっていないようです。
これは、一般参加型のサイトの限界なので仕方がないことです。ウィキペディアなども全く同様で、このサイトの回答にもウィキペディアの記事のリンクだけを貼っていく人が大勢いますが、あそこの記事の裏側の議論ページを見れば、投稿者同士がいかにくだらないことでいさかいをしているかがわかります。クラシック関係の記事などは、ほぼすべてマニアによる書き込みなので、偏見や独自主張、でたらめな記事が非常に多いです。ドイツ語版などは割と秀逸ですが、世界中でウィキペディアの信頼性に批判が出るようになってからは、ドイツでも投稿者が激減したと聞きます。
無駄話が続いていますが、有意義な質問の減少と投稿マナーの悪化のため、だいぶ前からQ&Aへの今後の参加のしかたについて検討していました。参加当初は音楽関係の質問にはそれほど興味がなく、ほかのカテゴリの方が面白かったのですが、最近はどのカテゴリも同じです。外国語カテゴリなども、語学学習者でない人の質問や丸投げ質問が増え、回答もgoogleの自動翻訳のコピペをしていく人があとを絶ちません。また、新規の入会者の多くは、回答してもコメントをせずに放置するので、回答する意味がありません。それで10月からは、原則として、これまで複数回回答した質問者の方の、質、マナーともに問題がない質問に限定する方針です。
和声の実施課題は、一問が短いですし、使う和声はあらかじめ指定があります。添削や疑問点の解決なら、これまでの分析のような手間はかからないと思いますし、回答全体の数を減らすことで多少時間の融通はつくと思います。分析の場合、図解に時間がかかることもありますが、特に和声記号が大変です。日本式の和声記号のフォントは販売されているのですが、理論の教材を作るような仕事がない限り普段は全く使いませんし、値段も安くないので、私はまだ導入していないのです。しかし、ワードの機能を駆使することで結構それに近いものができるようになりましたし、それはそれで収穫でした。
いずれにしても、だいぶ前から本格的に学ばれているようですし、まだお若いようですので、じっくり時間をかけて楽しみながら続けてください。
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この回答へのお礼

再度回答ありがとうございます!

 いいアドバイスをいただきました!! 私の場合3巻の和声課題の実施はやっていなかったので、ラフマニノフやフェインベルク、さらにバッハの実作をアナリーゼに遅れて行うわけですが、この「実作のアナリーゼ→和声課題」の流れがいい予想以上にいい学習効果をもたらしているようです!! 実作の和声使いが(不十分とはいえ)頭に一応入っているので、和声の実施課題が、一体どういうところで役に立つのかが明確であり、実作の和声進行とリンクしながらの理解ができるわけです!! いやぁ、ホントに勉強になります。

>>回答の正否に一切関係なく、私のID名だけを見てマイナス評価を押す人がたくさん出るようになりました。[...]新規の入会者の多くは、回答してもコメントをせずに放置するので、回答する意味がありません。

 まったく嘆かわしいことです。あまりにも愚かな人間が多すぎる。Tastenkasteんさんの解答内容が、専門的知識、長年の経験や訓練に基づく解答であり、これだけの解答を用意できる方はインターネットの外を見てもそうはいないことに全く気付いていない人間が多すぎる。それに、お礼の回答コメントもしないなど、非常識にもほどがある。

>>[...]原則として、これまで複数回回答した質問者の方の、質、マナーともに問題がない質問に限定する方針です。

 その方針に大賛成であります。質、マナーのいい加減なの質問に付き合っていて、まともな質問者への解答がおぼつかなくなると、結局まじめな質問者はサイトから遠ざかり、いい加減な質問をする人間ばかりがサイトに残ってしまう。それに解答をして損をした気になってしまい、解答意欲も失せるというもの。
 一方、いい加減な質問者は相手にしないことによって、間接的にマナーや質問内容の質の向上を促したり、あるいはサイトからの退場を促すことができる。是非そうすべきです。

>>特に和声記号が大変です。[...]しかし、ワードの機能を駆使することで結構それに近いものができるようになりましたし、

 ワード機能で和声記号を作られていたのですね! 私も和声記号の作成にはその都度時間を取られていました。私の場合MacのPDF編集ツールを利用していたのですが、苦労していました。ワード機能は意外でした、今度から私もやってみます。

お礼日時:2016/10/02 15:49

疑問はごもっともです。

このような四声体への還元は少々ハードルが高いので、この通りでなくてもよいです。単なる「抽出」ではなく、和声学の教科書に書いてあるような整った四声体に「書き直し」たらこうなるだろうということです。ここに出した個所については、和声学の四声体で守られる規則をできるだけ厳格に満たすように作成しています。つまり、「属七以外の七の和音の第7度音は前の和音中の音から繋留で準備されなければいけない」、「3度音や導音を重複しない」というような規則そのほかです。16分音符の連続でこれだけ広い音域を動き回っているとき、その動きの核になっている音はどれなのかを見定めるのは困難ですが(これも複数の方法があって当然です)、複雑に見える音楽から出来うる限り簡単な骨組みを読み出すことが音楽の本質に迫ることになります。
この曲は、4分の4拍子ではありますが、和声の交代は半小節ごとのまとまりになっているので、それに合わせて四声体を組み上げるとこうなるというのが前の回答で出した要約です。確かに、左手のパートだけと比べると要約には食い違いがあるので、なぜあえて違う連結にしたかという疑問は当然のことと思います。しかし、先ほども書いたように、単なる抽出ではなく、和声学的な書き直しです。
もう一度譜例を作り直しました。要約Aは、右手、左手パートを分離して要約してみています。第一歩としてはこういうやり方でもよいと思います。ただ、上下段を合わせると、必ずしも音の重なりがきれいではないことはお分かりになるでしょう。
細かい16分音符の動きに振り回されず、2拍単位という和声の交代のテンポに合わせてできるだけシンプルに核となる音を見極め、楽譜の見かけの声部進行よりも四声体としてのスタイルの完成を優先して仕上げるとBのようになります。これは、深い読み込みと読み替えが必要なので、簡単ではないと思います。
左手のパートをそのまま生かしてみると、Cのようになります。単なる要約ならこれでも十分ですが、四声体の和声としては、2小節目でアルトとテノールがオクターブ以上離れるうえ、3拍目の配置も響きが悪いということです。
もう一つ別の方法として、2拍単位ではなく1拍単位でBとは違う音を核として選び出し、4分音符単位で変化する和声として書き直したのがDです。
とりあえずは、AやCの方法で試してみたらどうでしょうか。四声体の和声としてはBとDが美しい形ですが、このような形に仕上げるには、和声の教科書の実習課題をかなりこなしていないとできないと思います。

http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=7739234761 …
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この回答へのお礼

解答ありがとうございます。また、新たに四つもの要約譜の作成をしていただき感謝であります!

そうでしたか、単に「抽出」ではなく、和声学的な観点からの要約ということだったのですね!
#1の要約譜ならびに今回改めてあげてもらった要約譜も、見かけ上は異なる箇所があるもののいずれも和声学的な観点から押さえるところを押さえてあるのですね。
 A-C いずれも甲乙つけがたいですが、外声間の関係(反行なのか並進行なのか),や予備の関係, 等を押さえたい時には C の要約譜が、単に使われている和声を押さえたい場合は Aのタイプの要約譜でもいい気がしますね。ようするに原譜から何を学ぼうとするかによっても作成する要約譜が違ってきそうです。
 いやぁ、それにしてもいいことを教えていただきました!また頑張ってみます!

お礼日時:2016/09/28 01:49

音楽史の流れでは、先に対位法が確立して、そののちに和声法が発展します。

バッハの時代には和声法と対位法は両立しています。以前引用したバッハのコラールなどは完全に和声的な音楽で、現在でも和声の学習の手本になります。フーガなどの複雑な対位法的音楽でも、和声的な骨組みは機能和声です。現在の音楽理論がやるような緻密な分析法、表記法はありませんが、近代の曲を分析するときと同じような方法で理解することは可能です。そのとき、どの音を和声音と解釈し、どの音を非和声音と解釈するのか、結果的に転調は正確にはどこから始まるのか、などは、必ずしも読み解くのは簡単ではないということです。特に、半音階的な対位法の曲では分析は難しくなりますが、それは、ワーグナー以降のドイツ・オーストリア後期ロマン派のクロマティックな声部進行による和声法や、ロシアを含め、近代の複雑な和声と対位法が融合したスタイルを読み解くには、よい基礎になりうるという意味でお勧めしました。場合によっては、今までやったロシアの作曲家のものに近いほど読解の難しいものもあるはずです。バッハ以降の作曲家でバッハを学ばなかった人はまずいないと言ってもよいので、ポリフォニックな発想で書かれた曲の理解には、バッハの音楽にどれだけ通暁しているかがかなりものをいいます。
曲は、はっきり言って何でもよいのです。対位法的な作品の前に、バッハの和声的発想の原形に慣れるために、コラールを少し見ておくのもよいと思います。声楽曲なので、声部進行が明らかです。器楽曲になると、本来複数の声部の重なりと解釈し得る構造が一つの声部の背後に隠れることが多くなるので、それを読み解く練習は、近代のピアノ曲の分析にも役に立つという考え方です。
すでに補足に挙げておられる半音階的な曲は、私も例の一つとして挙げるつもりだったものです。しかしその前に、今書いた器楽曲特有の隠れたポリフォニーを読み取るという意味で、たとえば『平均律』第1巻第5番ニ長調の前奏曲などのようなものもよいでしょう。右手は一声だけですので、一見簡単に見えますが、和声的には7の和音などの四和音の連結が背後にあり、細かい16分音符のどれが和声音に当たるのか、また、和声の骨組みに還元したとき、前後の小節の間で連結されるべき音は何かなど、丁寧に読み解こうとすればそれなりに手間がかかります。
シンフォニアの9番なども、適切な和声分析をするよい練習です。これよりさらに複雑な半音階的フーガもありますので、挑戦してみてください。フーガだけでなく、前奏曲なども対位法的な発想のものはいくらでもあり、フーガとはまた違うスタイルの難しさがあります。『平均律』第1巻をパラパラめくってみてちょっと目につくのは、第7番の前奏曲とフーガ、第10番のフーガ(第5番の前奏曲と同様の読み解きの練習)、第12番の前奏曲とフーガ(もっとも難解なものの一つ)、第14番のフーガ、ほかにもいくらでもありますが、ちょっと飛ばして最後の第24番の前奏曲とフーガなどです。もちろん第2巻でもよいですし、オルガンの曲でもいくらでもあります。
『平均律』第1巻第5番の冒頭の和声の考え方と、シンフォニア第9番の部分的なヒントだけ書いておきますので、検討してみてください。
http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=5478953514 …
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この回答へのお礼

解答ありがとうございます!
それで、早速検討しているのですが、平均律の1巻5番の前奏曲について少し教えていただきたい点があります。声部進行の把握についてです。
質問:http://www.fastpic.jp/viewer.php?file=4850954103 …

お礼日時:2016/09/27 18:41

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