プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

私は、現在知的障碍者向けの作業所で勤務しております。(生活支援員)
作業内容は100均等に売られている商品の、テープ貼や梱包が中心です。他、アルミ缶回収や農作業です。

大変疑問に感じている点があります。
「ここは一体どこなの?ここは一体何なの?」って思う事が多いんです。
と言いますのが、私の通っている作業所には、意思の疎通や会話ができる軽度の人もいれば、少しの事で自傷・他害行為をする重度の人たちがいて一緒に同じ作業をしております。
軽度の人たちは黙々と作業をされているのですが、重度の方となると、どうしても作業に集中できずに、立ち歩いたり、居眠りをしたりしています。まったく作業をせず絵本をみている利用者もいております。

私は、そういった方々の特徴も踏まえ、日々の支援をして、彼らが楽しく穏やかに過ごせるように従事しております。
ところが、うちの主任(現場リーダー)がどうも「管理」っぽい考え方で困っております。
何かにつけて「今仕事中です」とか「立ち歩かないでください」とか、
この前も、ある職員が重度の利用者と庭を散歩したりしていると、「今仕事中ですから座らせてください」と職員に注意をしていました。(施設長は良い意味でも悪い意味でも個々の職員を尊重している為あまり口出ししません。利用者の手を強引に引っ張ったり、背中を押すなどの「強引、乱暴行為」にしか注意している姿以外に見た事がありません)

「ここは一体、何なの?」確かに作業所であるわけなので、仕事をする場ではあるのですが、それ以前にここは福祉施設なんです。
ある質問サイトでもあったのですが、教育したいのなら「学校職員」へ、福祉なら施設職員へ、とういう言葉が印象に残っています。

一度、理事長や施設長とも話し合いの場を持ちたいと思っているのですが、その前にこの場で皆さんにお聞きしたいと思いました。
現在、障害者施設で勤務しておられる職員の方や、家族さんのお話も聞ければ参考になります。

どうか宜しくお願い致します。

A 回答 (3件)

障害者の作業所は、率直に言って「労働の場」「就業の場」ではないと思いますよ。


少なくとも、一般に言う「労働」「就業」に値する以前の諸問題を持つ方が多数いらっしゃいますから。
言い替えると、一見すると「労働」に見えるかもしれないけれど、それはただ形を借りているだけであって、本来の目的というのは、最低限そこにかよってくることだと思うんです。
通所を習慣化させてゆくことによって、まずは、日々の日課を通じて生活のリズムを整えてゆくと。
就業うんぬんを考えるのは、そのまた次の段階です。

生活のリズムがまだ整っていなければ、重度の障害を持つ人ほど、日々の日課に集中することができません。
正直な話、自分がなぜ、いまこれこれこういうことをしなければいけないのか、そういうことすら認識できていない方も多いと思います(特に、強度行動障害や自閉症、自傷と言われるような状態の方などは。)。
さらに、よくよく考えてみると、一般の人であっても、暮らしのリズムが乱れていたら仕事に集中できない、というのはあたり前にあり得ますよね?
とするなら、何も、障害を持っている方だからといって、ことさら強く「仕事、仕事!」と言ってしまうと、本来の目的と言いますか、そういうものに気づけず、どこか履き違えてしまうのは無理もないのでは?

ひとつひとつステップを踏んで、上へ上へとゆっくり上がってゆく。その歩みはひとりひとり違います。
その人がクリアしなければならない課題も違います。達成に難があれば、再検討も必要ですよね?
要は、十把ひとからげに管理してはいけないんです。
といいますか、何も福祉施設でなくとも、一般企業でもそうだと思いますよ。ひとりひとりの社員のスキルには個人差があって、その差に応じた仕事が与えられているはずですし、クリアすべき課題も違うでしょう?

逆に、障害者雇用促進法などを根拠とした特例子会社などは、障害者雇用に特化して、社員の大半が障害者であることが多いわけですが、そこは福祉施設ではなくあくまでも営利企業ですから、そういう所でこそ「仕事をして下さい!」と言ってもいいわけですね。
ところが、特例子会社は特例子会社なりの問題があって、「福祉施設の延長」的なゆるい感覚が抜けきらない所も少なくないんです。

つまりは、何のために「仕事」という手段を使うのか? そういうことなんだと思いますよ。
営利企業として利潤を追求すべく、仕事という手段を使うのか?
それとも、仕事はあくまでも1つの手段に過ぎず、その場で過ごす人たちにとってはまた別の手段を採用することが良いのか?
作業所の場合は、後者だと思います。
仕事という土俵につけない人に対しては、何も「仕事」にこだわる必要はないのではないか、ということ。
仕事をさせるのが目的なのではなくて、仕事をはじめとしたあらゆる手段を検討しながらその人の可能性を伸ばすことを考える‥‥というのが作業所の存在意義であり、目的でもあるはずだからです。

主任さんがやっていること・おっしゃっていることは、正論ではあるとは思います。
けれども、私が上で書いたような考え方からすると、かなり無理がありますね。
一般的な「労働管理」のあり方を作業所に持ち込もうとしているように感じます。もう少し余裕を持ちつつ、長い目で重度の障害を持つ方たちを見守っていただきたいものです。
そういった意味では、私は、施設長さんのゆったり・どっしり構えている雰囲気には好感を持ちます。
施設長さんは、おそらく、話せばわかって下さると思いますよ。主任さんには何が欠けているのかと。
その上で、職場全体でミーティングを行なって、スタッフ全体で意識を変えてゆく・問題意識を共有する、といったことをしてゆくとよいですね。周りの同僚を味方につけましょう。

私のプロフィールを見ていただければわかるとは思いますが、私は、元・障害者施設職員で、いわゆる授産の指導をしており、最終的には法人の管理部門に所属しました。
ほぼ質問者さんと同様な経験をしており、現場管理的な意識を作業指導の場に持ち込み過ぎるのは危険だ、ということを痛感しましたよ。利用者さんひとりひとりに合わせた生活リズムづくりのほうが先だと。

個々の特性を忘れて集団指導に走り過ぎると、その弊害のほうが大きくなります。
これは、そこから落ちこぼれて、手持ちぶさたになってしまう重度の方が少なくないからです。
そのことによって、その方は、生活のリズムがもっと崩れてしまいます。そのほうがはるかに危険です。
そういった認識を持たないとなりませんね。応援させていただきます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
返事がおそくなり本当に申し訳ございません。

何度も何度も読み返しをさせて頂きました。とても参考になりました。
労働という形を借りて通ってもらう・・・・・
障害を抱えた人たちにとって、毎日通ってこそが意義のあることだと改めて思いました。

そりゃそうなんですよね。
一つの仕事を、軽度の人も重度の人も同じように座って作業させる事自体職員のエゴのような気が致します。
現場管理的な意識を作業所に持ち込む事によって、できる人とできない人の差が発生し、できない重度の人にヤイヤイ口うるさくなってしまう事が懸念されます。

恐らく所長は私の考え方に理解を示してもらえると思っております。
それと、不思議に思うのですが、この世界長く勤めている人ほど、口うるさくなるものなんでしょうかね。
「席を離れる時はイスを中にいれて」「勝手に物は触らない(位置を気にする利用者がいる)」「仕事中は立ち歩かない」
「歯を磨く時は水(水道)をちゃんと止めて」
まあ、とにかくよく利用者は注意されてますわ。
まあ、大事な事もあるのでしょうけど、「こだわり」や「習慣」って利用者の個性や家庭で育った環境もあると思うので、
職員がもっともっと勉強していかなくてはいけないと思っております。

プロフィール後ほど拝見させていただきます。
管理部門の方だったんですか。現場もご経験され管理部門までなさっておられたのであれば、相当なご苦労もあったのではないでしょうか?
また疑問な点もでてくるかと思いますが、その際には今後とも宜しくお願い致します。

この度はご回答頂きありがとうございました。
頂いたお答えはコピーして自分のファイルに閉じておこうと思います。

お礼日時:2016/10/05 20:09

支援学校教員です。



福祉施設と言っても、あなたの「作業所」を、その利用者が「就労継続支援」として利用しているのか、「自立訓練」として利用しているのかで、変わってくるのではないではないでしょうか?

前者ならば、その「主任」の行動は「一定認められる」ものですし、後者ならば「認められない」ものでしょう。

「そんな杓子定規な」と言われるかもしれませんが、利用者の家族は「そう言う理解」でしかないかと。

>教育したいのなら「学校職員」へ、福祉なら施設職員へ、とういう言葉が印象に残っています。

でも実際に「小学校から高等部」の12年間で「その人が就労できるだけの教育ができるか」と言えば、できないのですよ。それでも「働きたい」と思う人や「働かせたい」と思う保護者がいるから、「就労移行支援」「就労継続支援」事業があるのだと思います。

私見です。
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その上司はきっと、「普通の労働者」という感覚で接しているのでしょう。


そういう感覚が直らない限りは、知的障害者特有の行動に対する理解は進まないと思いますし、こういう職場での上司としては失格と言わざるを得ないでしょう。
私の同級生は右手指を失って、障害者枠で某企業の社屋内外の清掃スタッフとして働いています。
そこには同じく、障害を負った人(知的・精神・身体障害者)が働きに来ますが、その会社の担当スタッフから、「○時から○時までは、どういう仕事をして、どういう成果があって、どういうスキルアップが見込めるか」という報告書を出せと言ってきたそうです。
同級生によれば、周りは知的・精神障害者が多くいるのに、全く普通の社員と同じレベルやスキルを要求する態度に憤慨し、そのスタッフのさらに上の上司に相談したところ理解を示してくれた・・・というようなことを話してくれました。
なので、仰っているような感覚を持った上司は少なからずいるものだと思いますが、理解を示さないスタッフは、そういう職場からは退場願うべきだと思います。
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この回答へのお礼

早速のご回答ありがとうございます。
そうですよねー。
その主任は口では利用者さんの笑顔があって穏やかに・・・・なんて言っているくせして行動は至って管理的なんですよ。
そのような人間を野放しにしている法人の姿勢にも正直辟易してる状況です。

以前、私もテレビで障碍者の雇用に関する特集を見ました。
その会社は障害者と言っても、きちんと目標を立て目標に到達できなければ、「なぜ到達できなかったのか」という振り返りを促していました。その会社は決して、障害者に対して偏見や扱いをしているわけではなく、きちんとしたその会社の考え方があってのものらしいです。

それができれば、まだまだいいんですよ。
ところが、ちょっとした声掛けで自分の腕を噛んだり、床に頭をぶつけるような人を相手にしているわけなので、相当な理解がなければ「管理的な発想」なんてバカげた事なんですよね。

お礼日時:2016/09/29 22:15

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